いつまでも雨が降り続いてくれればいいのに。
なんてことはない雨の日の夜。
窓の外に目を向けると、しとしとと雨が降り続いていた。
窓ガラスに当たる雨粒が、小さな音を奏でながら流れていく。
その音は、少なくともあたしには、心地よいリズムに感じる。
ベッドの中で本を読んでいたのに、いつのまにか雨音に耳を傾けていた。
薄暗い部屋の中、暖かな毛布に包まれながら、
雨音に身を委ねていた。
外の世界が雨一色に染まり、
自分だけの時間がゆっくりと流れるその瞬間は、騒々しくて生きていくのがツライ現代社会を生きるあたしに、安らぎをも