【公式】MINAMOTO
原型師にもっと光を ―MINAMOTO×絵師100人展―
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原型師にもっと光を ―MINAMOTO×絵師100人展―

【公式】MINAMOTO

「原型師」にもっと光を。

その声の下に一つのプロジェクトが立ち上がった。プロジェクトの名は「MINAMOTO」。「原型師」というクリエイターの可能性や世界をより多くの人々に知ってもらおうという目的で生まれたMINAMOTOが、絵師100人展とコラボレーションし、「原型師のためのイベント」を開催する。



「原型師」とはフィギュアの原型をつくるクリエイターのこと。彼らの技術がフィギュアの出来栄えを大きく左右する。彼ら原型師はクリエイターとして活動を続ける上で、いくつかの課題を抱えている。

2Dイラストを手掛けるクリエイターが「絵師(えし)」として広く認知されている一方、原型師の認知度は低く、彼らが気軽に参加し世の中に存在をアピールできる機会も少ない。

原型師がクリエイターとしての経験を積む、「原型師のためのイベント」が絵師のイベントに比べると少ないのが現状である。その現状を解決する一助となるべく企画された今回のイベントは、他でもない「絵師」と原型師のコラボレーションを肝としている。

 

原型師がコラボレーションする「絵師100人展」とは、「絵師」と呼ばれるクリエイターが、共通のテーマで作品を表現する展覧会である。2011年から国内外の各地で毎年開催し、これまでに60万人以上を動員している、大規模な「絵師のためのイベント」だ。

「MINAMOTO×絵師100人展」では原型師と絵師、異なる分野のクリエイター同士が「共作」という形でぶつかる。その瞬間にうまれる新しいクリエイティブの可能性を見る、体感することを目的としている。



「MINAMOTO×絵師100人展」のルールを説明しよう。イベントは前半と後半、二つに分けて進行する。前半はまず、「オリジナルの制作ターン」。テーマを元に絵師は線画、原型師はラフ状態の立体物として、あえて両者、余白を残した未完成の状態で作成していく。

そして後半は「共作のターン」。絵師は原型師のラフ状態の立体物を元に背景・ポーズ・表情などをイラストへ落とし込み、カラーまで仕上げる。原型師は絵師の線画を元に表情やポーズを立体化し、フィギュアとして完成させていく。

 

この「共作」という言葉がこのイベントを今までにない画期的な「原型師のためのイベント」たらしめていると言えるだろう。

今まで原型師の仕事と言えば既存の2Dイラストを立体化するものが多く、原型師の仕事が先に立つことはほとんどなかった。しかし、今回のイベントではそれを行っていく。原型師のアイディアからフィギュアとイラストがうまれるのだ。

このイベントでは参加する三名の原型師と三名の絵師とがそれぞれペアを組み、互いに相手の提案を受けて作品を制作する。
一つのペアから、「原型師が自らのアイディアから生み出したフィギュア」、「原型師の提案を受けて絵師によって描かれたイラスト」、「絵師の提案を受けて原型師によってつくられたフィギュア」、「絵師が自らのアイディアから描いたイラスト」が誕生する。つまり、三ペアで合計六体のフィギュアと六枚のイラストが完成するのである。

原型師にとって、この「共作」というやり方はまったく新しい経験となるだろう。そして、この新しいフィギュアの制作方式は原型師の存在に光を当てるきっかけになるに違いない。



 イベントでは、両クリエイターたちがテーマに沿って作品を制作する。今回のテーマは「軌跡」と「交錯」である。



2021年11月16日(火)・17日(水)に東京・新宿の住友ビル三角広場にて開催された「コネクテッド・インク2021」では、MINAMOTOプロジェクトお披露目、及び途中経過発表として、前半「オリジナル制作のターン」でつくられた作品と参加するクリエイターの内、三名の原型師と一名の絵師が発表された。

加えて2022年2月12日(土)の「on the road」では残る二名の絵師が発表され、「MINAMOTO×絵師100人展」に参加するすべてのクリエイターが揃った。「軌跡」と「交錯」のテーマに合わせて作品を制作するクリエイターと、その作品をここで紹介しよう。

(コネクテッド・インク2021の映像はこちらから↓)


 

◆原型師・3Dアーティスト紹介



木村和宏 様@knead_inc
フィギュアメーカー 株式会社Knead 代表取締役社長

(株式会社Knead 【軌跡と交錯】)
(木村様は作品のコンセプトとディレクションを担当) 

原型師が今まで原型制作で使用してきた道具を背景やキャラクターの衣装デザインに散りばめ、「軌跡」として表現。

これから起こる絵師とのコラボレーションをポータルリングの向こう側の世界との「交錯」に見立て、「これからどういうことが起こるのだろう」という期待を表現している。 


針桐双一 様@harigilly
フリー原型師/造形作家
ガレージキットやワンオフフィギュア等を作成
制作ジャンルは人物からクリーチャーまで多岐にわたる


(針桐双一 【Loom】) 

「Loom」は「機織」の意味。
横の線と縦の線が「交錯」して立体に立ち上がっていく工程をフィギュアで表現した。


曽我菜月 様@kikacrea_icrea
株式会社イクリエ 原型チーム 原型師
美少女などのスケールフィギュアを3Dソフトで制作している


(曽我菜月 【共生カンケイ】)

テーマの「軌跡」を「生き方」や「道」だと捉え、それらが「交錯」したとき、よりよい作用を生んだらよいだろうと考えた。その発想を深めていき、「共生カンケイ」を築き上げている生物に着目。

生物を擬人化させ、フィギュアとして表現した。

 

◆絵師・2Dアーティスト紹介


ふーみ 様@fuumiisc
人物の心理描写や物語描写にこだわりのある、気鋭のイラストレーター
ゲーム・ライトノベルの挿絵等、多数のキャラクターデザイン・イラストを手がける
2019年に初画集『Imagination』刊行


(ふーみ 【旅人の少女/Journey】)

テーマから「世界の地図」と「人間の歴史」を連想。
情報量の少ない線画でテーマを伝えるため、ファッションに着目。
世界各地から発生した様々なファッションを組み合わせて楽しむ姿を表現した。


しらたま 様@shiratamacaron
ちいさくてふんわりした女の子を中心に活動中のフリーイラストレーター・​原画家
ゲーム原画や多数のキャラクターデザインを手がける


(しらたま 【九尾の傍観者】)

テーマ「交錯」から人と狐の入り交じったキャラクターを連想。
尻尾を九尾にし、長い年月を生きた様子で「軌跡」を表現した。


おしおしお 様@oshioshio_info
イラストレーター兼マンガ家
マンガ連載やキャラクターデザインなど幅広く活躍


(おしおしお 【Conductor】)

「Conductor」は「指揮者」の意味。
原型師と絵師がセッションをすることで 線と線が交わり合い、新たな一つの作品​(音楽)が生まれると考えた。
その音楽を司るキャラクターというイメージ。 


さらに「on the road」では、「共作」していく原型師と絵師の組み分けも発表された。


◆針桐双一様 × ふーみ様 ペア


◆株式会社Knead様 × しらたま様 ペア


◆曽我菜月様 × おしおしお様 ペア


テーマから受けたインスピレーションは、見ての通り、すべてのクリエイターたちがそれぞれ異なっている。

原型師が制作を先導する「新しい方式」でつくられるフィギュアももちろんだが、絵師がフィギュアから世界観を広げて描く「新しい方式」のイラストも非常に興味深い。後半「共作のターン」でどんな作品たちがうまれるのか期待が高まるところである。


原型師は制作に掛かる時間やコストが高いため、活動を続けていくハードルが高い。MINAMOTOの第一歩はそんな原型師を取り巻く環境に一石を投じ、彼らに光を当てるものになっていくだろう。MINAMOTOに賛同しスポンサーに名を連ねた企業も以下のように多く集まった。



MINAMOTOは「MINAMOTO×絵師100人展」を単発のイベントで終わらせるつもりはない。原型師の知名度を上げ、彼らに光を当て続けるためスポンサー企業らの協力の下、持続的に「原型師のためのイベント」を企画していく予定だ。

職業として原型師を目指す人が一人でも増えるよう、そして、原型師を始めとするクリエイター職が「憧れの職業」から「なりたい職業」へと変わり、クリエイター市場が継続的に発展していくよう支援していく意向である。


今回の「on the road」で発表された前半「オリジナル制作のターン」の作品を見るだけでも、原型師と絵師、さらに言えばクリエイターごとのこだわりや個性が垣間見られる。

彼らがぶつかる瞬間に生まれる、新しいクリエイティブはどのような形として現れるのか。後半「共作のターン」の動向を含め、今後のMINAMOTOの展開からも目が離せない。



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