2023.8.21日記

昨日で今の部署で担当した企画展の会期が終了しまして、今日はその撤収だった。初めて自分で一から企画し、専門家の先生に監修を依頼し、展示構成を考え何度も何度も修正し、打ち合わせを重ね、半年ほどかけて作り上げた展示だった。グッズも作ったしギャラリートークもした。夏の怪談シーズンで、多くのお客さんに来ていただけた。アンケートやTwitter(X)を読む限り、概ね楽しんでいただけたようだ。よかった。まぁだから、たいへん名残惜しい。

終わってしまって切ないのだが、よく考えたら何が切ないんだろう。4ヶ月もの間、そこに行けばあったものがなくなってしまったのが寂しいのだろうか。

展示というものは不思議なもので、展示されていたそれぞれの作品や資料は今でも残っている。それの“配置”がなくなっただけだ。「この資料とこの資料は似てるから近くに置こう」とか、「これとこれは全然別々の資料だけど、この切り口なら繋げて考えられるな」とか考えて集めたモノたち。展示というのは資料のキュレーションであるが、企画展という一定期間の間はキュレーションの魔力がかかってバラバラのモノたちが集まって一つのテーマを構成している。それが終わればまたバラバラに収蔵庫の定位置に戻されていく。

「もう集まることもないでしょう。お疲れ様でした。」と、資料一つ一つに声をかけていきたい。