2023.11.21日記

週末にカハタレの公演本番で、落ち着かん。仕事しててもずっと気になっててしょうもないミスとかもしてしまってる。公演やるのってシンプルに大変だわ。仕事も好きだけど、仕事だけじゃ満足できなくて演劇やったりお能習ったり、人生やりたいことだらけである。

それに加えて今日はPARAで演技のワークショップ。二回目。今日は前回配られた戯曲をみんなで声に出して読んでみた。僕は「ワーニャ叔父さん」のソーニャのモノローグが当たった。「わたしたち、息がつけるんだわ。息がつけるようになるんだわ」いい台詞だよね。やっぱり声に出して戯曲を読むのはいいね。楽しいし、色んな人の声で聞くと、なんか癒されるね。あー言葉が話されているなぁ、と。

7人くらいのクラスで、各自が10本とかの戯曲の中から一個選んで、台詞覚えてきてみんなの前で発表する。みんなどの戯曲にするか決めかねてて、なんで決めかねてるか理由を話す時間があったんだけど、めいめい理由が面白かった。

「流暢に話してる台詞は、なんか生理的にちょっと違うなって。なんか、話がどんどん進んでいく感じがなんか合わないなって」←なんかちょっとわかる。言い淀まずにどんどん話進めていく感じがちょっと怖ってなるのわかる。だからソーニャとか、『かもめ』のニーナとか、いい台詞だけど、ちょっと自分に酔ってない?っていう感じの怖さはある。そこがいいんだけどね。

「これは絶対読みたくないってのが当たっちゃって、それでパニクって、なんでよりによってこれなんだろうって。」←この方が読んだのはサラ・ケインの『サイコシス』という戯曲だったんだけど、「読みたくないっ」って気持ちが戯曲の緊張感とあいまってめっちゃ良かった。

「具体的なものが出てきた方が安心する。だから『動物園物語』とか『ハッピーデイズ』とかがいいなって、あと『サイコシス』もゴキブリとか出てくるから意外といけるかも」←どういうこと?独特の理由で面白かった。まぁたしかに、ニーナとか「私はかもめ」とか言ってかもめじゃないじゃんお前って、比喩使うなってことか。まじでゴキブリはゴキブリとして出てくるし、歯磨き粉は歯磨き粉として出てくる。その真実性の方が安心するってことか、なんかちょっとわかった。

自分的には別役の『風のサラリーマン』か、オールビーの『動物園物語』かなって思ってたけど、人のを聞いてるとベケットの『ハッピーデイズ』やっぱりいいなーとか、絶対できないけどサラ・ケインの『サイコシス』すごいなとか、あるいはもはやシェイクスピアの『リチャード2世』もありなんじゃねって気も少し出てきた。ちょっと考えなきゃな。