2023.11.27日記

カハタレ「気遣いの幽霊」本番が終わりました。ひと仕事終えた安心感だけが今はあります。ここ2週間くらい公演のことばっかり考えてて、夜も稽古したりでゆっくり家でご飯とかも食べられずだったので、少しゆっくりしたい。まだ清算とか助成金の事務手続きとか残りまくってるけど、ちょっとずつで。

今回の公演はアーツカウンシル東京の助成金が付いて、俳優も劇場もスタッフも、さらにはアフタートークや劇評まで普段ならなかなか頼めない方々と一緒にクリエーションができて、とても充実感があった。一つ階段上がって作った感覚。だからこそいいものができたと思うし、一定の評価を得ることができたとも思っている。ここにきて自分が大事だなと思ったことは、ちゃんと批判してくれる人の存在だ。批判というものは一定のクオリティをもった作品・仕事に対しては当然あるべきだと思っている。逆に好評しかない時っていうのは「知り合いだし」「小さな公演だし」っていうことで遠慮して「面白かったよー!」って言ってくれてる時で、それは言ったら作る側のレベルに合わせた感想なのだろう。

今回で言うとやはり後半に課題が多かったのだと思う。

・既視感、手垢感
・ちょっと昔のアングラ感
・前半の伝聞がリレーされていくところは時空間が歪められる面白さがあるが、鍋パ以降はその良さが消えてしまう。
・うるさい&しつこい演出が効いていない 

あと全体として
・「気遣い」というテーマが不安定(なぜそのテーマである必要があったのだろう)
・社会との接続のなさ(社会派になれというわけではないが、気遣いというテーマであるならもう少し今の社会との繋がりを模索した方がよいのでは)

というのが今のところ私が目にした&聞いた厳しめな意見。忘れないうちに。全部をそのまま取り入れることは絶対にないけど、ここから得られることも多いなと思っている。これも、ちょっとずつ考えていきたい。