2023.12.14日記

今日は飲み会でした。飲み会の席とか、雑談で「これ面白いよ」って勧めた本とか映画とかすぐ見てくれる人って、それだけでめちゃくちゃ信用できる人だなって思う。単純だけど。

🍶自分はほんと単純な人間で、その時とその時に機嫌よく付き合える人と仲良くなって、距離が離れれば自然と離れていく。疎遠になっていくことで寂しいようなもったいないような気もたまにするけど、無理に続けていいこともない。話したいことがあればその時は連絡すればいいし、話したいことがなければほっといてくれたらいい。

今日河竹登志夫の『作家の家』を読んでる。幕末から明治にかけて活躍し、坪内逍遥から「日本の沙翁」と呼ばれた河竹黙阿弥。その家を守るために人生を捧げた黙阿弥の娘糸女。そして信州から出てきた田舎の文学青年でありながら、河竹家に養子にくることになる市村繁俊。自分はものすごく繁俊に感情移入して読んでいる。漱石や逍遥に憧れ新しい文学を学ぶために田舎から出てきた青年が、なんの因果かゴリゴリの江戸の狂言作者の「家」に入る。あらゆる重圧やらしがらみにも耐え、自分のやれることを必死で探していく繁俊の姿に尊敬の念を抱く。