2024.2.2日記

一週間、なんだか今週は疲れた。ストレスが溜まっている時はふと怖い話とかが聞きたくなって、帰り道にYouTubeで怪談を聞く。

吉田悠軌さんの実話怪談の十八番「アシガオモイ」。去年の暮れ頃さえぼう先生が企画して武蔵大学で開催された「話芸・パフォーマンスアートとしての実話怪談」というイベントに行き、生で聞くことができて嬉しかった。

昨今は実話怪談がブームである。実話怪談とは何かと言うと、「語り手自身の体験ではなく、語り手が誰か別の人から聞いた不可思議な体験を話す怪談」のことである。飲み屋で「今までで何か不思議な体験したことありますか?」って聞くと、結構人はそういう経験を持ってたりするらしい。そういう話を語り手が再構成して話すのである。だから「本当にあったかどうか」は実はそこまで重要ではなく、それを「実際に聞いた」ということこそ実話怪談の本質としてあるようだ。

Aさんから聞いた話をBさんが話すと、その話は元の話とは異なっている。α→α’になってる。Bさんによって歪められたり誇張されたりする。それはBさんが故意にそうするというよりは、AさんとBさんが気になったり怖いと思ったポイントが違うだろうし、きっとBさんは話を聞いて思い浮かべた情景・イメージに基づいて話すから、人によって頭に浮かべるイメージは違う。もちろん話者の身体も違うため声の高さやトーン、身振りなども全然ちがうだろう。実話怪談がものすごく怖かったり、本当らしく聞こえるのって、ここのズレをうまく利用してるのではないだろうかと思う。どううまく利用してるのか?というところはまだわかりません。