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ミジュの出張先はさんまの一夜干し「クァメギ」が名物の漁業の町…『それでも僕らは走り続ける』

 안녕하세요(アンニョンハセヨ)南うさぎです。

 ドラマ『それでも僕らは走り続ける』の9話で、ヒロインのミジュ(シン・セギョン)が映画撮影現場での通訳の仕事でトラブルになり、夜、疲れて一人でお酒を飲んでいます。そこにソンギョム(イム・シワン)がミジュを励ましにきます。

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ドラマ『それでも僕らは走り続ける』からのキャプチャー画面。

 びんのまま焼酎を飲むミジュにグラスとおつまみを出すソンギョム。彼のさりげない優しさに心を癒される場面です。ところでこの場所に見覚えはありませんか?

 このシーンの撮影場所はドラマ『椿の花咲く頃』のメインポスターの背景になった場所です。

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ドラマ「椿の花咲く頃」公式サイト(https://program.kbs.co.kr/2tv/drama/camellia2019/)より。

『それでは僕らは走り続ける』では夜間のシーンですし、知っていないと気づきにくいところですね。私も同じ場所であることを後で知って、そのシーンを繰り返して見ました。何だか『椿の花咲く頃』の主人公ふたりのことも思い出し、そのシーンがもっと親密に感じられます。

  撮影が行われた場所は「九龍浦(구룡포 クリョンポ)日本人家屋通り」 といいます。

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https://chinese.visitkorea.or.kr/jpn/TMC/TE_JA_7_1_1.jsp?cid=2535507

 ここは韓国の浦項(목포 ポハン)市にある町で、ソウルからは車で4時間ほどかかります。九龍浦日本人家屋通りは1883年、朝鮮と日本との間で締結した「朝日通商章程」以降、日本人が朝鮮に渡り居住したところで、日本人が引き揚げたあとの家屋が数軒残っていたのを浦項市が「日本人家屋通り」として整備したものです。今は観光地になっています。

 またドラマの中でソンギョムが持ってきたおつまみが気になった人も多いと思いますが、これは韓国語では「クァメギ:과매기」と言います。

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ドラマ『それでも僕らは走り続ける』からのキャプチャー画面。

 クァメギはさんまの生干しのことで、韓国ではお酒のおつまみとしてよく食べます。

クァメギ 과메기『一夜干し(生干し)』

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https://doopedia.co.kr

 クァメギは冬の珍味で、鰊(にしん)やさんまを3〜15日間、冷凍と解凍を2〜3回繰り返して冷たい潮風で干したもので、日本の一夜干しのようなものです。本来は鰊を主に使用していましたが、最近はさんまで作ることが多くなり「クァメギ」と言えばさんまの干物を指すようになりました。

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 クァメギは干したものをそのまま食べます。そのため、特有の匂いと食感があって人によって好き嫌いがある食べ物でもあります。
 食べるときは生わかめに包み、チョジャン(コチュジャンに酢、砂糖、ごまなどを加えた薬味)をつけるのが基本の食べ方ですが、それ以外も白菜、サンチュ、ゴマの葉などに包んでニンニクや唐辛子などを加えサムジャン(コチュジャンとお味噌に砂糖、ニンニクおろし、ごま油、ごまなどを加えた薬味)をつけて食べます。ドラマのように海苔で包んでも美味しいです。

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 ドラマではテイクアウトしてきたクァメギをふたりで食べていて、とても美味しそうに見えます。ロケ地である九龍浦はクァメギの産地として有名なので、本場の味だと思うと一層食欲がわきますね。

 안녕!


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