雨靴で歩く日がくるまで

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天気予報を見ると、来週はずっと雨マークだった。

そういえば最近、雨靴が欲しいと思ってたんだよな。

ちょうど来週から雨も続きそうだし、今のうちに買っておこう。


靴屋さんに行ってみると、おしゃれな雨靴はどれも高かった。

でも、長く履くものだし、少しくらい値が張っても、好きになれそうなものを買おう。

そうして買ったのは、雨靴には見えない、青い靴。かわいい。(と私は思っている。)


レジで、お店の人に「防水スプレーをするとより効果が長続きしますよ」と言われたので、家に帰って早速スプレーを吹きかけた。しっかり乾かして、あとは雨が降るのを待つだけ。


ついに訪れたその日、朝、雨はどこにもいなかった。天気予報がはずれたらしかった。履けず。

そして次の日、朝の天気予報では朝から降る予定だったのに降らなかった。でも、午後の本降りのために履いてみた。ちょろっとしか降らなかった。

どんと来い!という気持ちで待ち構えていたのに、空振り三振。

雨を待っていることが悔しくなり、私は待つことをやめ、雨靴を靴箱にしまった。


雨靴の存在を忘れかけていたある日、起きた瞬間から窓の外が雨の音でうるさかった。

結構本格的に降っているなあ…何着よう。

そして、あ、と思い出す。

奥にしまっていたあの子を玄関に出し、その子を主役に服を選んだ。


満を持して、私は、水たまりの中を平気な顔でずかずかと歩いて出社した。


待ち構えると、雨はこわがって逃げちゃうのかも。



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