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理解しえない相手の気持ちを想像すること

個人的には盛り上がった話題として、友達の恋愛相談やら、他人との人間関係などの相談を聞いていたら、
「人間関係で不満や面倒が発生するのは、相手に対する想像力の欠如が問題なのでは?」という結論がでました。

特に男女間での人間関係は、出来ているのか出来ていないのかが顕著にわかるものです。

男女の心理の違いを知ることはその顕著な違いを知識で埋めようとする行為なわけだが、またここで本の通りに決めつけたりする人がいて、びっくりしています。

今更言うまでもないかもしれない想像力について、改めて考えたいと思います。


想像力は何のために使うのか?


想像力というと「頭の中にレモンを思い浮かべます」と聞いて黄色い果物をイメージすることではありません。

みんな見たことがあればレモンくらいはわかるはず。

でも、色や皮の分厚さ、新鮮さ、酸っぱさ、どこにあるのか、どこで採れたのかなど、連想ゲームのように広がっていくはずなのです。

想像力の欠如は、大体レモンを思い浮かべて、色や形くらいは思い浮かべたものの、皮にある皺やヘタやら、そのレモンがどこに置かれているのかなどを考える能力が無いということです。


だから、想像力の無い人は、
誰の言葉や行動に対しても、その目の前の言葉や事実以外に
「どういう経緯で」
「どういう気持ちで」
「どういうつもりで」
「何を期待して」
「何が原因で」
言っているのかを考えていません。

そんなことをしているから、相手が好意でしてくれていることにも気づかないし、相手が嫌がっているのかどうかも気づかないのです。

どういうつもりなのかが分からないから、それがありがたいことなのか、偶然のことなのか、いやがらせなのかも気づかない。


急に色々過去の出来事を考えると頭の中が混乱するかもしれませんが、なぜそれを言ったのか、何を考えていったのか、どういう気持ちで言ったのかを考えないと

何故か分からないけど

・怒られる
・泣かれる
・注意される
・悲しまれる
・無視される
・嫌がられる

という異常事態に困惑し、困惑したまま反省も出来ず悩んでいるわけです。

相手の気持ちを考えて向き合おうとすれば、上のことをしてくる人も和解したいと思うはずです

でも、そのためにはその想像力を使い、その人とのやり取りに置いて食い違った出来事を見直すしかありません。

そばにいる人だったり、関わろうとしてくれている人が、理解してもらえないことに上のような形でアピールしているのであれば、それに向き合うのが誠実さだと思います。


どうやって相手のことを想像すればいいんですか?


正直そんな質問をされても困るのですが、意外にもそんな質問をしたがる人はたくさんいます。

大体こういう質問をする場合は、その人が誰かを怒らせたり、不愉快な思いをさせていることが多いのですが、その人は相手が不機嫌や怒りの感情で「理解して!考えて!」とアピールしていることが理解できていません。

だから責められていると感じるし、何か分からないけど嫌がられていると思って拗ねています。何が悪かったのか理解できていません。


こういう質問をする人が今までどこで間違ったのか、親が過保護だったのか、あるいは相手の不快感に過敏に反応するようになってしまっただけなのか、自分のことばかり考えているだけなのかは分かりません。

でも共通して言えることは「自分の気持ちや不安に意識を向けすぎ」ということです。

相手の気持ちを考えずにいるから、相手のことは勿論分かりませんし、相手がどう考えているのか聞かなければ、答えてもくれません。

分からないなら、自分が相手の立場だったらと想像するのです。

相手の体に乗り移ったかのように想像して、何に怒っているのか、何を見ているのか、何を感じているのか、普段自分が知らないところで何を考えているだろうかと考えるのです。


これは相手との関係が悪い時でなくとも、どんなものを見てどんなことを言っていたか、どんなことが好きなのか、どんな時に幸せそうなのかを考えればそのうち相手の傾向が理解できます。

なのに、普段から相手が何を考えているかを見ようとせずに過ごしているから気づかないのです。


自分が一番かわいいし可哀想


単純に私にも理解できないレベルで自分のことしか考えられない人は存在するのですが、
大体の場合は相手のことを想像できない本人自身が
「私が一番かわいいし、可哀想」と思っている傾向があると思っています。

「私は可哀想だから他人に気遣われるべき」なのです。

私は悪くないし「私が悪かったと思われているのは偶々」なのです。

流石に何度も同じことを繰り返しているなら気づいてもいいはずなのに、そんなことをしている人は居ます。

大体すぐ下手に出て小さくなるか、すぐ相手を威圧的に攻撃することで保身に走ります。

どっちも其の場しのぎで、自分が結局可哀想なのです。


そう思っている人は何を言っても響かないし、過剰に反省(落ち込んで)見せるか、反撃・反発ばかり考えるため、成長しないし反省しませんし、どうにもなりません。

もしそういう人と付き合っているなら、自分の言葉が聞こえないのだと思ってそっと離れるくらいしかできないでしょう。


相手を理解するために必要なシンプルなこと


相手を理解することは相手のことを逐一覚えておくことではありません。

だけどそういうことをする人たちが多いので、シンプルに考えられる要点をまとめておきます。


➀相手が何かに対して持っている関心や興味の理由を知っておく
②嫌なことには何が嫌なのか理由を知っておく
③相手の考え方や感覚であればどう思うのか普段から予想して答え合わせをする


そもそも何が好きなのか、嫌いなのか、わかっていないのに相手に自分の感覚でものを言う人が多すぎます。

好きか嫌いかだけではなく、どういう理由で好きなのかを知らないと、全然別のものでも興味を持つものと持たないものの違いが出てくることが理解できません。

宝石が好きと言ったとして、ただキラキラしている物が好きなのか、高価で珍しいから好きなのか、長年地下で固まってできた結晶だからロマンがあって好きなのか、色や形が好きなのか、特定の石だけが好きなのか、理由が色々あるのです。

なのに「宝石が好き」の一言だけでは、何をあげたら喜ぶのか分かりません。

「ダイヤモンドは一般的だからきっと好きだろう」みたいな無難な判断しかできませんし、もらう方も「ただの炭素なので興味ない」って思っているかもしれません。

極端な例かもしれませんが、相手を理解できるかどうかはそういう違いなのです。


普段の会話は何のため?と思うくらい、全然答え合わせもしない上に、決めつけで判断したり、こう思っているだろうと思い込んでいたら、真実が見えてきません。

助けようとしていても、攻撃されていると感じる人がいるように、認識がおかしいので、もしかすると自分で自分を追い詰めているだけかもしれません。


どちらにしても、相手のことを考える、わからなければ聞く。
それだけのシンプルなことで解決できるのになんで素直に言えないのでしょうか。


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