チョコレートドーナツ　差別と偏見と日常の映画

原題: Any Day Now  2012年上映。Travis Fine 監督。

1970年代、同性愛に対し強い偏見があるアメリカでの実話に基づいた話。

ショーパブで働くルディーは、母親に見捨てられたダウン症のマルコと出会い、
面倒を見ていくうちに一緒に生活することになる。

ルディーは徐々にお堅い検察官のポールと恋に落ち、
ポールの部屋で3人での共同生活が始まる。

マルコは自分の部屋準備してもらい温かく愛に包まれた毎日に満足そう。

でもそこは差別が強い時代。

一歩外に出てゲイが愛し合っていると知られれば、ポールは仕事を追われ、
マルコの親権なども到底手に入れることはできない。

仕事上の建前としてでも自分を偽るポールに、
自身もルディーもやるせなさを感じていく。

ダウン症の子供って純粋で一途。

一生懸命に愛情を注ぐから、心配になってしまう。

守りたいと思う人もいれば、見切れないと逃げる人もいるんだろう。

全く違うようで差別という点からはゲイもマイノリティーであり、
今なお根強く残る人々の偏見に対し疑問を投げかけている。

裁判所の判決によってマルコは児童相談所に引き取られ、
ルディーたちは最後には離れ離れになってしまう。

人間自体を見通して接することのできる人になりたい。

偏った判断基準で一部の人に有利な通例や法律は見直されるべきと思う。