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バーニング 人間の内側の暗い部分の話

劇場版 2021.1.5 視聴
2018年公開の韓国映画。監督 Lee Chang-don

どこかで見たことあると思ったら村上春樹原作だったのか。

貧乏な小説家。と言うよりは何も優れたことがないから
実家暮らしをしながら小説を書いている「僕」を主体に物語は進んでいく。

ある日街中で再開した幼馴染の「彼女」は、
派遣のバイトをしながら平凡な生活を送っていた。

両親を亡くし世間とは距離を置いた生活の中に、
「彼女」が徐々に入り明るい日を指すようになる。

ある日、「彼女」はアフリカへ旅行すると言い出し、
部屋の猫の世話を「僕」に任せ旅立ってしまう。

「彼女」なしの生活はあまりにも暗すぎ、
もうすぐ戻ると連絡を受けた時は嬉しく、「僕」は当然のように空港に迎えに行った。

「彼」はアフリカで出会い、一緒に過ごしたという。

とても小綺麗でおしゃれで金持ちらしく、
「彼女」は「彼」と過ごす時間が多くなっているように思える。

スーパーカーに乗って「僕」の実家へ来た時、
親切な「彼」と一緒にいた方が「彼女」が輝くのではと疑問に思っていた。

「彼」の家は豪邸ばかりが並ぶ閑静な住宅街にあり、
広々とした新しい現代的な造りである。

ふと洗面所を見ると女性もののアクセサリーやメイク道具が並ぶ棚があった。

家族がいるのだろうか?

それにしても何の仕事をしているのだろうか?

「彼女」に対しては気がないようだが、
「彼女」の方は「彼」と一緒にいたいみたいだ。

そうこうしているうちに、「彼女」から連絡が途絶える。

以前言っていた「彼」の趣味、ビニールハウスを燃やすと興奮するって、
誰も気づかない田舎で古くなっているのを選んで
2週間に1度くらい燃やすのがいいってどういうことだろう?

「彼女」との繋がりを求め彼を尾行する先で思いがけないものを見てしまう。

貧乏でやるせない「僕」と謎の多い「彼」が迎える結末は衝撃的。

徐々に深まる「彼」に対しての疑心暗鬼が手に取れるように分かる。

決定的な現場までは見せないまでも、少しずつ「彼女」の持ち物や手掛かりが現れ、
「僕」を確信させるまでに至る途中がスリリング。

ミステリでもないし、サスペンスのような構成。
見終わったら冷や汗をかいていた。

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