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女を品定めする視線

ガードレールに座った男子高生たちが

向かいの道を通る女子中学生の容姿に点数を付けている。

時折、ひとことふたこと言葉を交わし、顔を見合わせ爆笑しながら。

とても嫌な光景だ、と足早に通り過ぎようとして

ふと

「名前を書けば誰でも入れる」と揶揄される高校の彼らが進学校の中学生をからかう背景には

どこかで点数を付けられ傷付いた過去があるのかもしれない、という考えが頭をよぎる。

だからといって許されることではないけれど。

高校生の娘と連れ立って歩くと

時折、露骨な品定めの視線を送ってくる

若者や中年男性に出会う。

他人を露骨に値踏みする視線、特に性的な要素が強くある視線を浴びる気持ち悪さ。

いわゆる恋愛・婚活市場のようなところ

から退いてからが長過ぎて忘れていた。

孔雀が羽を広げ

鹿や猿がオス同士争いあって見せるなど

自分をアピールしたり、

それを品定めするのは

繁殖期にある動物の本能なのだろうが。

他の動物と人間を分つものって

それを露骨にやらない理性じゃなかったっけ

などと

繁殖期を過ぎたメスは想う。

そんなの綺麗事だと言われる時代なのかな。




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