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【原神】ゲームの課金に制限をかけた話

私には、もう2年半以上毎日欠かさずやっているある習慣がある。
オープンワールドゲーム、原神。スマホやPCを中心に広くプレイされているファンタジーゲームだ。
ver.1.0からプレイし続け900日以上、1日たりとてログインを忘れたことはない。今までありとあらゆるゲームを始めてはアンインストールしてきたが、原神がその選択肢に登ることは無かった。3年目の今でさえ、毎バージョン更新されるたびに6時間以上アツアツのスマホをつついて新規コンテンツをいち早く満喫している。友達が多い方ではないが、かれこれ20人には勧めた。私の大学生活は原神なしには語れないだろう。
未プレイの方は是非検討してみてほしい。やたらとスマホのストレージを食う以外は最高のゲームだ。

そんな原神だが、今だに一つだけ満足のいっていないことがある。
そう、衝動的に課金をしてしまうことである。
原神は毎月600円現在は値上げして800円の月パスを買えば、大抵全ての新規星5を引ける、良心的な課金設定だ。勿論毎日プレイすれば無課金でも0.1バージョンに一人くらいは引ける。
しかしそのギリギリの設定だからこそ、手持ちの石で目当ての星5を引けなかった時にするっと課金ボタンに手が伸びてしまうのだ。更に悪いことに、課金した石は確定天井でないと星5が出ない(気がする)。
半年くらいに1回、アルコールでふにゃふにゃになった脳みそで数万円を衝動的に捻じ込んでは、えもいわれぬ虚脱感と共に不必要なまでに強くなった星5を手にいれていた。

勿論課金で愛を示すことは悪ではない。しかしながら、強くなった推しを使うたびに、(○万ぶち込んだだけあって火力でるな…汚ねぇ花火だ)などと脳裏によぎるのは本当に愛なのだろうか。課金ボタンに伸ばした指にガチャに対する下賎な射幸心は含まれていなかったのだろうか。
ましてや原神、難易度設定も良心的なゲームで、星5を完凸しなければクリアできないような廃課金コンテンツは用意されていない。無課金でも十分最高難易度コンテンツをクリアできる。ここまでプレイヤーのことを考えてくれている原神には頭が上がらない。
たかが静止画一枚にキラキラのエフェクトをつけるために、何万円も課金させる悪どいゲームがごまんとある。そんな中、公式がここまで愛を込めて作ってくれているゲームに、薄ら汚い射幸心をぶちまけるのは道義に反するのではないだろうか。(勿論推しを完凸させることも一種の愛情表現であるという意見は否定しないし、そういった廃課金の金によって推しは作られているので足を向けて寝られない)

そこで私は原神をより健全に楽しむために、1つの手段をとった。

課金上限の年齢設定を引き下げる
子供の頃、課金上限の年齢設定や、Pixivの年齢設定をしっかりと守っていた人はどれくらいいただろうか。きっとそういう人こそが天国に行けるのだろう。私は御多分に洩れずサバを読んでいた。
そんな私が生まれて初めて、逆サバを読もうとしている。
月5000円。月パスも買えるし、バージョンごとに出る天空紀行も開放できる。微課金としては十分な額だ。20代のソシャゲ課金者の平均額が大体5000円。無理のない範囲の制限だと言える。15歳以下の制限らしいが、最近の中学生は月に5000円も小遣いを貰っているのだろうか。
複雑な気持ちになりながらもカスタマーセンターに連絡を入れる。下げる分にはいくら詐称したっていいじゃないかと思いつつも、本人の意思では変更できないらしい。
しかしながら、ミホヨとしては、年齢を下げる側であっても、詐称することは許可されていないとのことだった。

次に課金を止める方法を考える。子供 課金 やめさせる などの検索結果を血眼になって探した結果、App Storeのアプリ内課金を禁止するという設定があるという情報に辿り着いた。
空月(前述の月パス)を半年分課金した後、強い決意を込めて設定を行う。
確認の為に課金を試してみたが、このように為す術なく断られた。


ふっと課金石に手が伸びても大丈夫。ガチャを引くかどうか迷っている時の私の判断力が中学生以下でも、優しく引き止めてくれる。
これで限りある石をどうやって貯めるか、という方向性でも原神を楽しむことができる。ありがとう原神。

全エリア100%になって放置されていたマップを、宝箱1つ、原石1つ欲しさに駆け回る。
1時間ほどかけて、ようやく手に入れたのは原石たった5個。

単発に160個、仮天井のためには2880個も同じ宝箱を開けなければいけないことを考えればほとんど何の価値もない。(ましてこの宝箱は割とレアな方で、そもそも9割の宝箱には石が入っていない)
しかしながら、こんなにも原石をありがたいと思ったことがかつてあっただろうか。宝箱をこんなにも嬉しいと思ったのはいつぶりだろうか。
そして改めて、このテイワットの広さ、美しさを感じることができた。これは原神を始めたての時に感じていた、冒険に対するワクワク感そのものではないか。
にじり口から身を小さくして入ると、たかが四畳半の茶室が非常に広く感じるものだ。こうやってあくせく働いて得た石だからこそ、推しが出た時の喜びはひとしおなのではないだろうか。

今日も今日とて雄大なテイワットを駆け回る。勿論あわよくば石も欲しいが、それ以上にこの美しい世界を堪能したいと、心から思うのだ。


余談だが、本当に原神を満喫しているので、中学生以来まともに書いていなかった絵を1年以上毎日投稿していたし、推しの小説も20本以上書いた。同人誌を買ったら10年前のフォロワーもいたし、新しく出会ったフォロワーが描いた当時の推しカプもたくさん見られた。初めてスイパラなるものに行ったし、推しキャラのキャラソンを求めて解釈一致の曲を探す旅に出た。
もう何年もアニメなんか見ていなかったし、オタクになれるような作品に出会うことなんてもうないと諦めていたのに、ここまで狂わせてくれてありがとう。星4の推しにも初期から伝説任務を用意していてくれてありがとう。これからもよろしく原神。

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