劇的な一手なんてない

「七瀬さんは自己評価が低すぎます」

と、上司との面談の時に言われた。
実際自分は仕事ができないし、転職して1年間でできるようになったことって何？と思う。

思い返せば、同僚や先輩には恵まれていたけど、上司には恵まれない社会人生活だった。
現場のリーダーのパワハラ（足踏んだりするガチなやつ）でどんどん人がやめていった時も、当時の上司に「七瀬さんがリーダーのストレスを発散させられないからみんなやめるんだよ」といわれたりした。（これ以外にもいろいろ）

今の上司は本当に人として素晴らしい人で、この人の下で働けるなんて運が良いな、と思うくらい人としても仕事の仕方も尊敬できる人です。
そんな上司との面談でそんな風にいわれ、「でも先輩のようには働けていないので」という私に「七瀬さんと先輩の差は経験の差だけで、特別仕事ができないなんて思っていませんよ」といってくれた。

確かに自分より数年長く働いている先輩に比べたらできないけど、1年前・半年前の自分に比べたら「仕事がなにもできない」程ではないかもしれない。（自分を甘やかしているわけではなく）

これをしただけで急に仕事ができるようになった！なんてことはなく、日々の積み重ねで少しずつ成長していくもので、突然先輩のように仕事ができるようになることなんてないのか、、という当たり前のことなのに自分の中になかった考え方に気付く。
（今の仕事は経験を重ねないとわからないような内容を扱う仕事なのもある）
白黒つけたがる性格で常に0か100で考えてしまうので、先輩や上司と同じレベルではない＝自分は仕事ができない人間なんだ、と思い込んでしまっていたんだな。

そんなことを考えていたタイミングでこの「マルチ商法まがいに引っかかってしまった人の記録」の元ネタが拡散されていたので読んでみた。

マルチ商法まがい（まがいというか完全にマルチだが）に引っかかってしまった人の記録を読んで、暗澹たる気持ちになった。

他記事を読んでみたところ、くすぶる自分と変わらない現実への焦り、焦りを打開する「劇的な一手」を求める様子が書いてあった。この「劇的な一手」願望を食い物にする輩がいる

— ぱぷりこ：『妖怪男ウォッチ』 (@papupapuriko) January 13, 2021

このツイートの一連の流れで、変わるには小さいことの積み重ねをするしかない、と書かれていて、ハッとした。
これをすれば変われる！というものを求めている人は意外と多くいるのかも。（私もそうだった）

この元ネタの方のように自分の人生を大逆転するべくオンラインサロンにハマる人もいるし、結婚とかパートナーができさえすれば人生変えられる！って思っている人いると思う。
実際はオンラインサロンに入っただけでは人生変わらないし、パートナーができても急激に人生が良くなることなんてない。（お互いの相性によって相乗効果はあるとは思うけど、それはお互いのそれまでの努力や積み重ねてきたものによる結果だと思う。）

それと最近読んだこの本

完全教祖マニュアル (ちくま新書)

「不安を煽ろう」「弱っている人を探そう」と元気よく説明していて笑う。（何かを信仰している人が悪いとは思っていません。）

本の感想は割愛するけど、「これさえすれば」と思ってヤバいマルチやオンラインサロンにハマったり、この人と付き合えれば人生勝ち組！と思ってしまった結果モラハラ沼に落ちたり…って割とよく聞く話だと思う。
そういうときって大体心が弱ってて思考する元気がないときだったりして判断鈍りがちだから注意。（経験あり）

他者に思考を丸投げする・これさえすればあの人たちのように…といえばこの記事も。

｢洗脳するまで目的は伝えない｣起業を夢みてセミナーに通った20代女性の悲惨な末路 待っていたのは毎月15万円の上納金 #POL https://president.jp/articles/-/42752

在宅で仕事するのほんと向いてなくて気分塞ぎがちで落ち込むことも多いけど、明日も頑張って働こう。