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『パティシエールの仕事内容。』

パティシエールの舞台裏、まずは仕事内容についてお伝えしようと思います。

「パティシエになりたいんです、」という女の子によく聞かれます。どうしたらなれますか?どんなことしてるんですか?大変ですか?と。

まずはパティシエールの職業についてお伝えします。
パティシエールの仕事内容というと、まずみなさんご存知の通り、ケーキ屋さんです。個人の店舗もあれば、工場で大量生産し、全国の百貨店で店舗展開している会社もあります。
その他、パティシエールの活躍している場としては、カフェの経営、ネットショップ、お菓子教室運営、ケータリング事業、菓子についての執筆業…などでしょうか。
あとは、パティシエールに限らず、ブログをアップし、広告収入を得たり、お菓子に関するイベントを企画したり、お菓子の本を出版したり、知名度があればメーカーとのコラボ商品を企画ということもあるかと思います。

専門学校を卒業した方、パティシエールになりたいと思う方の多くは、まずケーキ屋さんに就職するという進路が、圧倒的に多い。

ケーキ屋さんというと、個人店のケーキ屋さんに就職し、そこで何年か修行し、自分の店を出すというルートが、一般的でした。
私自身も、専門学校を卒業と同時に、とある洋菓子店に就職しました。

これが…キツかった。

想像以上にキツかった。

学校を卒業する前、事務の先生が、言ったのです。

『四月から、みんな職場で働きはじめると思う。ここにいる半分は、半年で辞め、1年以内に7割の人間が辞めてるだろう。』

見事に7割辞めていました。私もその中の一人でした。

なぜか。理由はみな大体おなじものでした。

まず1に、とにかく体力的にキツいのです。朝7時から夜9時10時まで働き、その間休憩の1時間をのぞいて、常に立ちっぱなしです。
夏は狭い厨房で、200度のオーブンの熱が立ちこめる。天板、銅鍋は業務用で、大きく重たいものばかりであり、とにかく肉体労働なのです。
当時私は体重が41キロだったのですが、33キロの薄力粉を毎日持ち上げていました。パティシエールは、建築現場の土方と同じだと思っていました。

そして2番目に、給料が安い。私の初任給は、手取りで11万円でした。朝7時から夜9時頃まで、休みは週1日のみ、時給で計算したら、300円でした。

私はもともとやせ形で、貧血体質だったため、すぐにギブアップしました。
華やかな世界ではけしてないです。鉄板で火傷もします。
腕に火傷の跡が皆2つ3つはありました。皮膚が焼けるときは、じゅっと音がするのです。熱湯をかぶった同僚もいました。毎日足はパンパンです。腰痛にもなります。

今でこそ、女性も多い現場ですが、もともと男性が多く、料理人と同じ、皿洗い三年の世界です。ですので、ケーキを作るのが好き、という方は、ケーキ屋で販売のアルバイトをしながら、厨房の現場をまず眺めるのが良いのではないかと思います。厨房のパティシエにレシピやコツを伝授してもらえるかもしれません。それで自宅で作り、腕を上げ、お菓子教室を開いても良いのです。イベントを企画しても良いのです。得意なお菓子だけ扱った、ネットショップを運営してもいいのです。

もったいないなと思うのは、ケーキを作ることが好きな子が、ケーキ屋で勤まらなかったからという理由で、作ることをやめてしまう事です。

道はひとつではありません。向いていないのなら、違う道を選べばいいのです。方法はひとつではありません。選択肢はひとつではありません。

自分が輝く場所に行けば良いのです。

大切なのは、自分がどうしたいのか、という素直な気持ちなのです。


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