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1/30,000の物語

はじめに

本日を持ちまして、2023年度アイセック・ジャパンの事務局次長 広報ブランド兼マーケティング統括を任期満了に伴い退任いたします。

自分自身や今年一年お世話になった方々への感謝の気持ちも込めて、1年間を、事務局次長としてではなく、一人間として等身大で振り返ってみました。4年間を振り返るものは、壮大な話になりそうなのでまたゆっくり振り返ってみます。

自分の振り返りのために書いているので、おそらくこれを読んでみても、あまり面白くないと思いますが、もし見かけた人は、なんか書いてるな〜程度でスクロールしてもらえると嬉しいです。

アイセックとは

アイセックは、世界100以上の国と地域​に​支部を持ち​、​約30,000人の若者が所属する非営利組織です。 私たちは「平和で人々の可能性が最大限発揮された社会」の実現を目指し、若者のリーダーシップを育む事業の運営をしています。アイセックの海外支部や卒業生の方々と協力しながら、海外インターンシップやオンラインでの国際交流プログラムを運営しています。

12ヶ月と写真

4月 | デザインした新歓のビラが新入生の手に渡りました。

パンデミックの収束後、2019年ぶりとなる対面の新歓が解禁。

過去4年間デザインを担当した方が、言葉にできないほどすごい方で、一生の憧れであるし、一生追いつくことができないし、だけど今年は自分がコピーを担当するということで責任感と焦りしかなかったです。今までデザインやライティングに全く触れてこなかった自分からしたら、家系ラーメン以上に胃が痛くなるもので、毎日アイデアをペンで書いては、斜線で消し、を何回も繰り返しました。自分が綴った言葉で、アイセックに対する認知は変わってしまうし、誰かを傷つけてしまうかもしれないと。本当は完成したビラが誰か新入生の手に届くのがとても怖かったです。

入会を決めた新入生と話すと、アイセックのビラが一番かっこよくて、なんかワクワクして、入会を決めましたと私がビラのデザインを担当したことを知らずに教えてくれた時、心の中で涙が出ました。

5月 | 理想と現実の乖離を感じた。

新歓が終わりに近づき、海外インターンシップ参加の申し込みの期限も迫ってきましたが、当初想定したものより全然うまく行きませんでした。

今年度は、海外インターンシップ参加者の中でも、特に一年生の参加者を注力していたこともあり、2020年ぶりの新歓×海外インターンシップの広報が行われました。しかし、思い描いていた景色とは離れていた現実に向き合う中で、改めてアイセックの海外インターンシップの価値とは、自分たちに足りないことは何かをひたすら考えていました。

このままでは選んでもらえないプロダクトだし、もっと何か面白い種を仕込まないとこの状況は変わらないんだろうなと思い、色々外部で似たような事業をやっている方や海外支部で送り出し事業を担当している人と話したりなど、いろんなアイデアを模索していました。次年度は送り出し事業には関わらないと思いますが、次年度担当するメンバーは面白いことをやってほしいなと期待してます。

別ですが、憧れの人から「みはるはデザインできるから自信を持ちな」と声をかけていただき、とても嬉しくて、進められたベトナムの芸大に進む道も少し考えた時期でした笑

6月 | 自分だからこそ伝えられる想い。

2023年度の7月から事務局次長を務めていた、ミャンマー支部での活動の最後の1ヶ月。

政変の影響があり、日本と全く環境の中でも、なお自分たちのビジョンを信じ、自分たちにできることを模索して努力する姿には常に刺激されました。と同時に、それぞれが持つ価値観や政府への考え方の違いで、さまざまなすれ違いを目の当たりにし、何もできない自分に無力さを感じました。自分に特別なスキルはないし、日本からの活動だったので、直接足を運び、会いに行って、話すことはできなかった。また私1人だけ他の支部出身で、文化の違いや当たり前の違いでたくさんの壁にぶち当たった一年でした。でも、ミャンマーの人は本当に人間性が温かくて、その温かさに何度も助けられた一年だった。私がミャンマー支部に対してできたことは少ないかもしれないけど、1人でも多くのメンバーがグローバルな経験や自分の可能性を信じるきっかけを届けられたなら嬉しいばかりです。

以下の記事にほんの少しだけなぜミャンマー支部で活動しようと思ったのかが書いてあります。

7月 | この組織は生きている。

初めて、対面の国際会議に参加。

2020年に入会後、グローバルな接点はすべてオンラインであり、念願の対面で会える機会でした。オンラインのミーティングで協働したり、仲良くなった、海外支部のアイセックのメンバーと会えた時は言葉にならない感動をしました。なかでも、1年間ミャンマー支部で同じチームだったチームメートと自分の後任となるメンバーに会えたのは、今まで生きてきた中でトップ3に入る、瞬間です。バックグランドや持っている文化は違えども、若者の可能性を信じ、社会を良くしようという志を持つ仲間が世界中にいることは、世界の希望であり、アイセックの美しさだと感じました。それぞれがなんでアイセックがその国や地域で必要か、どんな価値を若者に届けるべきかなどを議論している姿にすごく鼓舞されたし、同じ役職を背負っている身として、負けてられないなという思いが芽生えたのは覚えています。

同時に様々な支部のメンバーのリーダーシップストーリーを聞く中で、自分のリーダーとして、まだまだ足りないところが多いと感じ、今後頑張るバネとなる経験でした。また、開催地がインドだったこともあり、食が美味しくて、南インドが好きになりました笑

8月 | 駆け回った4日間。

アイセック・ジャパンで、2019年ぶりとなる国際会議、 daybreakを開催。

国内から90名、海外から14の国と地域から47名の参加者が集まる、国際会議を開催しました。現代において必要なものを、Cross Cultural Understanding(異文化理解)を通じた世界規模の「連帯」をテーマとし、アイセックの主観事業である海外インターンシップの社会的意義を改めてアップデートすることを目的として開催されました。

自分が悪い意味で、今までどれほど企画/運営を担当するメンバーへの感謝が足りていなかったのか気づく機会でした。国内の対面でのイベントには、参加者、そしてファシリテーターとして参加したことはあったのですが、当時は自分は全然イベントの運営を手伝っていなかったり、と参加者としていかに楽しめるかという考えしか持っていませんでした。それが実際に運営側に回るということで、自分が事務局次長だからといって、役職に縛られ、休憩中、参加者と話したりするのではなく、1運営として椅子運びとか機材サポートなども担当する、会場を駆け回った4日間でした。またこれをきっかけに何か対面のイベント/会期を設計することの楽しさを覚えました。

ほとんどずっと会場を駆け回っていたので何にも記憶がない4日間ですが、運営チームとしてみたかった「連帯」の景色を最後見ることができたと思います。このチームだからこそ届けられた経験であるし、おそらくこれからも年に一回とかは集まりそうだなと思います笑

以下の記事に、参加者の経験、また運営の経験が語られています。
興味のある方はぜひ読んでください。

9月 | ただいま、任期折り返し地点。

残されたのは、あと6ヶ月です。

10月の事務局長の選挙に向けて、2020年に策定され、計4回アップデートされたアイセック・ジャパンの中長期方針とその取り組みを振り返りを行なっていました。ちょうど自分がアイセックに入会してまもない夏休みに、方針が策定されたので、4年間を振り返る時間であると共に、先代の偉大さに改めて気づく機会でした。と同時に、任期開始から半年を振り返る中で、自分たちの未熟さを感じ、このままでは終われないと決めた機会でした。

また、送り出し事業/受け入れ事業合同の研修報告会を開催しました。実際に夏に海外へ渡航したメンバー、また日本の企業様に受け入れていただいた海外の学生の話を聞く中で、改めてアイセックが持つ唯一無二の価値を感じ、海外インターンシップの価値を改めて感じることができた機会でした。

10月 | 記憶がありません。おそらく初めて余裕ができた1ヶ月。

ごめんなさいほんとに記憶がないです笑 そして写真もありませんでした笑

1月からプランニング、新歓、インダクションキャンプ、国内総会、国際会議、daybreakなど、一度も止まることなく駆け抜けてきた2023年だったので、ここで一旦足を止めて落ち着くことができました笑  あ、もちろん、通常の業務や事務局長選挙に向けて準備はしていました。

あと、後期休学をする意思決定もしました。自分にとっては大きな意思決定だったなと思います。恵まれたことの今まで人生で色々なことを経験させてもらったきましたが、結局自分は何をやりたいか形にしたいかがまだ見えていない中で卒業するのは、社会のシステムに負けた感じがあって、嫌でした笑 あと4年間、いい意味でも悪い意味でものめり込んでしまったので、フル単だったものの、大学でちゃんと学ぶということを恥ずかしながらもしてこなかったので、このまま最後の学期、大学に通ってもおそらく同じく学ぶことをしないんだろうなと思い、一旦足を止めることにしました。

11月 | 人生初めての意思決定。

生まれて初めて何かを切るという意思決定。

夏頃から次年度は送り出し事業統括を務めて、今年度で明らかになった様々な課題を潰し、もっと送り出し事業を社会から面白いと思ってもらえるプロダクトにしたいと思っていました。加えて、ビジョンは描けるし、どのようにしたら事業が成長するか、解像度高く見えていました。偶然と2つのライブに行く機会があり、事務局次長として継続することは、これは面白い意思決定なのかとなった時に、これは自分を守っているだけではないのか、敷かれたレールの上を歩いているだけではないのかと考え、色々考えた結果、一回自分を落とす意思決定をして、磨きなおす一年にすると決めました。自分は何かチャンスがあったら全部飛び込みに行く、とりあえずやってみるという価値観のもとこれまで21年間生きてきて、これは私の人生で初めて、何かをやらない、何かの選択肢を捨てるという意思決定でした。

12月 | この組織の人たちの物語をもっと伝えたい。

広報の可能性を改めて信じ続けた1ヶ月でした。

自分の後任が決まり、引き継ぎが始まる上で、1年というか8ヶ月の振り返りをしていました。今年度、私は広報ブランド兼マーケティング統括という役職を務めながらも、送り出し事業のグロースを考えていたり、今年のアイセック・ジャパンの注力戦略だった、国際会議daybreakの運営、そしてメンバーの支部を超える国際会議などのグローバルな経験を担当していました。

8ヶ月を振り返る中で、こんなに素直に人の挑戦を応援したり、青臭く何かに挑戦する人がいる組織はアイセック以外ないと思うと同時に、あまりにも社会の人に見せられていない部分が多すぎると痛感し、もう一年もし広報を担当するなら、ひたすらこの組織の人たちの物語を言葉で綴り、世の中に届けたいなと思っていました。

1月 | 起こしたい変化がある。

アイセック国際本部の活動をサポートするメンバー、Global Support Teamに挑戦。

1年、2年、3年とパンデミックの影響もあり、新規事業部に所属し、海外戦略をずっと担当していました。しかし、今アイセック全体として海外インターンシップの運営に回帰していることもあり、新規事業が衰退しているのが現状で、パンデミック当初、海外インターンシップ以外で若者に異文化理解、またリーダーシップを育む経験を届ける手法として新規事業が開発されたが、只今その価値や必要性を信じるメンバーは少なくなっていることに悔しさを覚えていました。また今年アイセック・ジャパンの広報ブランド統括として、送り出し事業の成長についてたくさん考える1年だったこともあり、送り出し事業は1人へのインパクトは大きいが、参加するのに必要な費用や語学力があるため、海外インターンシップだけではアイセックが掲げている「Engage and Develop Every Young Person」は達成できないと思っていました。

選考の結果、ありがたいことに合格通知をいただき、アイセック全体の新規事業を担当する事務局次長のサポート、また新規事業のあり方の見直しなどを担当することになりました。まだまだ至らない部分が多いと思いますが、自分なりに頑張ってみようと思います。

2月 | 改めて、仲間に恵まれた1年でした。

たくさんのチームで活動した1年。

一年の活動報告の執筆をする中で、改めてチームメートに恵まれた1年だったなと思いました。事務局次長チーム、広報ブランドチーム、海外活動管理チームなど、ありがたいことにたくさんのチームで活動させてもらいました。たくさん自分を成長させてくれたのは、チームメートのおかげだし、誰1人かけずに1年間走り抜いたみんなをとても誇りに思います。

3月 | 卒業制作。

2019年振りに全国から執行部メンバーが集まるカンファレンスを開催。

このカンファレンスに携わると決めた、12月時点では、アイセックは卒業すると決めていたので、私にとっては卒業制作の思いを持っていました(色々ありまだ卒業しないとなったので、実質卒業制作ではなのですが笑)。このカンファレンスでは、すべてのクリエイティブを担当し、コンセプト、空間設計、動画作成、グッズデザインなど、すべてにこだわりを持ち、想いをこめました。

どんな経験を参加者に届けられるかって、運営がどれだけ細部までこだわれるかにかかってるんですね。その中でもクリエイティブって、わかりやすく人の感情を動かすことができる。自分が全国規模のイベントのクリエイティブ担当をするのは最後の機会だと思うので、自分の細部までこだわる姿勢を次の世代に見せられたかなと思います。彼ら彼女が自分が作ったものを超えるようなものを作ってくれることを楽しみにしています。

最後に

という感じで1年間を振り返ったら、思ったより長くなってしまいました。ほとんど記憶がないのですが、人間って不思議と写真をみると色々思い出すものですね。拙い日本語で長く書いてしまい、読みにくい部分があったと思いますが、読んでいただき、ありがとうございました。

4月からもまだアイセックでの活動は少し続くのですが、本日を持ちまして、一旦、大きな区切りがつきます。

アイセックでお世話になった方々、またアイセックではない場所でお世話になった方々も、ありがとうございました。

最後一年の学生生活、楽しみます!

P.S. この曲が一番、私のアイセックに対する考え方を表現しているのでぜひ聴いてみてください


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