靴なき子がガラスの靴を見つけた話
靴選び、皆さんはお好きでしょうか？
私は嫌いでした。なぜならいつも、自分に合う靴が見つけられなかったので。
甲高幅広で、足の長さに合わせれば大概の靴は窮屈で痛い。幅に合わせればパカパカ脱げて歩きにくい。まともに歩けるのはがっちりベルトがあるサンダル（ベルトはゆとりのあるものに限る）か、大きめサイズのブーツだけ（もちろん中で足が縦横無尽に動く）。
自分に合う靴なんてオーダーしないと存在しないんだ、デザインが気に入る靴は一生履けないんだと思っていました。好きな靴で、心地よく外を歩くことなんてできないと諦めきっていました。
自問自答ファッションではまず靴とバッグを揃えてみて、ということですが、白状すると靴はいいやと思ってました。本当に苦手だったんです。楽しいはずの買い物が楽しくなくなって、いつも惨めな気持ちでさほど欲しくもない靴を買って帰るのが。
でも、「靴は自己評価」ってワードを何度も見てるうちに、自分に自信を持ちたくなったんでしょうかね。なんとなく靴を買おうかなって気分になったんです。不思議な話ですけど。
でも今までみたいな失敗はしたくない。愛せる靴が欲しい。ということで、行ってきました。「Your Fit 365」！
ちなみに私は、以下の条件で靴探しをお願いしました。
・ストラップの付いた、いわゆるメリージェーン
・ヒールなし、もしくはローヒール
コンセプトはまだ決まっていませんが方向性は決まっていること、その方向性を踏まえると私にはメリージェーンが必要だという点はブレない自信があったので、今の段階でゴーしました。結論、行ってよかった！
まず最初に出してくださったのはカレルとファビオルスコーニ。どちらも黒で似た雰囲気ですが、カレルは三連、ファビオルスコーニは二連のストラップがついていました。
履いてみるとかなりピッタリとしていて少し窮屈な印象でしたが、スタッフさんによると、足の指が重なったりはしていないのでこれくらいのフィット感があった方がよいと。ただ、思っていたよりもハードな印象で好みとは違うかな……と思っていたら、私の雰囲気を感じ取ってか「違うタイプの靴も持ってきますね」とスタッフさん。優しい。
しばらく待っていると、スタッフさんがたっくさんの箱を抱えて戻ってきてくださいました。前見えないくらいになってますけど！？
次いでおすすめしていただいたのはマルニ、ミウミウ、シャテル、オデットエオディール。
マルニは画像の通り、かなり足指側にゆとりのあるつくり。ぽってりしたフォルムがクラシックで可愛い。色はできれば黒がいいかなと思っていたけれど、茶色に近い深みのあるバーガンディなので思ったよりコーディネートには困らなさそう。ちなみにセールなのでお買い得ですが、逆を言えばセールなので売れてしまったら終わりですと。むむむ。
ミウミウは甲部分のトリミングが気持ち窮屈に感じる。これ以上サイズアップすると大きくなりすぎるので、木型があってないかも……とのこと。残念。
メリージェーンではないですが……と出されたシャテルは初めて聞くブランドだったのですが、素材も柔らかく履き心地がいい！ スタッフさん曰く「フランスの石畳を歩けるように、とインソールもふかふかしているので歩きやすいです」とのことで、確かにふかふか。子連れでもいっぱい歩けそうで、条件とは異なるものの魅力的。ちなみにタッセルは別売りなので、好きな色を選べるそう。
オデットエオディールはプレーンなワンストラップの付いた水色のパンプスでした。しかしこちらも幅に合わせると、パカパカと踵が浮いてしまうのでなしとのこと。本当にワガママな足だな！
おすすめしていただいた中で気に入ったのはマルニとシャテル。どちらも履いていて辛くないのに可愛くて、そもそも靴難民をしていた身としては選べること自体が嬉しい悩み。特に気に入った方の品番をカードに書いてもらい、一度お昼を食べてクールダウン。ですが正直、もう心は決まっていた気がします。靴選びが楽しくなかった私が、とっても楽しく靴を選ぶことができた。ということで購入してきました、じゃん！
マルニです。初マルニです。ねえ聞いて！ 私マルニの靴を買ったのよ！ と叫びたい気持ち。可愛いです。とっても可愛い。履いていて痛くない、ころんとしたフォルム、金具はシルバー。最高です！
更にこの手のソールは修理不可かと思っていましたが、素材変更があるかもしれないけれどマルニの店舗で修理も受け付けてくれるとのこと。嬉しい。これで心置きなくいっぱい履けます。
今度はこの靴の相棒バッグを探していかなければですね。バッグは靴と違って欲しいものがブレそうだから、もう少し自問自答した後、かな……。
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