自問自答、はじめてみる

1.洋服に迷う

 はじめまして、やねこと申します。三十代、今は育児を中心に主婦業をしています。
 私、悩みがありまして。いや、悩みなんていっぱいあるんですけど、そのうちの一つが「ファッション迷子」になってしまったことなのです。なんだかすっかり、何を着たらいいのかわからなくて。
 迷子に「なった」という表現は正しくないかもしれません。だって、ここ十年くらいずっと服はあるのに着る服がない、を繰り返してきたのですから。

 学生の時は着たい服がありました。フリルとレースがたっぷりの、更にリボンもついていれば言うことない、そんなファッションです。所謂ロリータファッションを見るのが大好きでした。自分の顔かたちに合わせるとそうした衣服はしっくりこなかったこと、着ている時の周囲の視線が怖かったことなどからそちらに振り切ることはできなくて、今は無きレストローズを愛してきました。あとはアプワイザーリッシェ、スナイデルなどなど。
 けれども働き始めた職場がお堅いタイプであったことから、ひらひらした服からは距離を置き始めました。上記の通り人目が気になる性質であったということもあり、「年齢にあった格好をしなくては」と強く感じていたこともあります。特段好みというわけでもないシンプルなオフィスカジュアルを安く購入し、更に不規則な生活から体系もふっくらし、ますます装うことが楽しくなくなりました。
 今、子育てをしています。産後更に体形は崩れ、ガラッと変わった今の生活スタイルではこれまでのようなオフィスカジュアルも必要ありません。そこで冒頭に戻ります。私は、何を着たらいいのだろうかと。

 そこで出会ったのが、あきやあさみさんの提唱する自問自答ファッションでした。一年ほどあきやさん、自問自答ガールズさんたちのnoteを読みながら自己流でふんわ~りと考えながら生活していたのですが、やはり未だにファッション迷子です。もう無理だ! という気持ちがぐらぐらと沸騰してきたタイミングで自問自答ファッション教室の募集があり、えいやと応募したところ幸運にも当選の連絡をいただき、今はこんなnoteを書きながらその日を待っています。
 本当は教室を受講してから……と思っていたのですが、あきやさんの著書を読み、ちょっとウズウズしてしまったのでフライング気味にまとめ始める次第です。受講前後で何か考えが変わるかもしれない(というか見つけられていなかった自分が見つかるかもしれない)し、それならそれで違いが見れると面白いし、ということで。

2.キーワードについて考える

 まずはキーワードについて考えてみます。好きなキーワードはこんな感じ。

〇見た目関連・・・生活感がない

〇内面関連・・・上品、静的、孤独、穏やか(?)

〇モチーフ関連・・・星、夜空、本、植物、アンティーク、海(南国ビーチではなくもっと深くて暗いイメージ)

 見た目に関しては、人からかけられたら嬉しい言葉をイメージして考えてみたのですが、まあこれが……全然ない!びっくりした!
 
上で散々可愛らしいものが好き(だった)という話をしてきたのですが、どうやら私は「可愛い」を含め、「きれい」や「格好いい」といった、一般的に他人の外見について評する言葉はどれもあまり嬉しくない様子。
 洋服やアクセサリーなど、物単体についての評価であれば嬉しいです。「可愛い服だね」とか、自分が選んだものを褒められるのは嬉しい。でも、そうした物をひっくるめた私自身のイメージとして評価されるのであれば、どれも遠慮したいな……と思う次第。ひねくれすぎか。
 唯一、過去職場の上司から言われた「やねこさんは結婚しても生活感がないね」というのは嬉しく感じました(今はバリバリ生活感に溢れています)。そもそも褒められてるのかも怪しい言葉ですが(地に足がついてないってこと?)、私にとっては最大級の賛辞のような気がします。

 内面に関しては、一番憧れるワードとして「上品」が浮かびます。思い返してみれば、昔からお嬢様なる存在への憧れが強かった(『ガラスの仮面』の亜弓さんみたいな)。背筋を伸ばして、指先までピンと意識を張り巡らせて。美しい所作に憧れて真似っこしてみたことは数え切れません(悲しいかな身についてはいませんが……)。
 その他はなんでしょうか、根暗な感じが出てますね。人と話したい時もあるにはあるのですが、人生において絶対に必要という気はしません。「一人でいる時間がなくなる VS 誰かといる時間がなくなる」だと一人でいる時間が無くなる方がずっと嫌なので、ベースには静かであること、孤であることを求めている気がします。
 最後に穏やか、というワードにクエスチョンを付けています。精神的に穏やかであること、他から惑わされずに凪いだ状態であることは好ましく思うのですが、ワードとしていまいちしっくりきていません。なんだか無理に近しいものをあてはめて言語化した感じがしています。もう少し仄暗いイメージの言葉を見つけたい。
 見た目についてのワードを記載した際にも思ったのですが、「~気がします」と自分のことなのに言いきれなかったり、何か言い表したいことがらがあるのに言語化できなかったり、こうした点が自問自答不足なところなのだと実感します。本当に、書いてみると思考が整理されますね。

 モチーフに関してが一番充実していますね。自分がなりたい人物像と直接結びつかないから、かえってたくさん挙げられるんだと思います。いずれにしてもきらきらしい感じはなくて、じっとりと少しの湿っぽさ、黴っぽさが含まれている方が好ましいです。

3.好きなことについて考える

 キーワードも些か難航しましたが、こちらはもっと難しい!
 というのも、現在趣味を摸索中なのです。いやぁ困りました。私が熱中できるものごと、なんだろう。

 強いて言えば創作活動でしょうか。学生時代少しだけ小説を書いていたのですが、産後ストレスが大変なほどマックスになった際にそれをぶつけるようにして再開し、細々とやったりやらなかったり……を繰り返しています。
 これに関しては自分の中でも整理しきれないぐちゃぐちゃどろどろな感情があるのでちょっと難しいのですが。ただこんな気持ちになるのなら、やはりこれが私の核なのかしら。

 そのほか最近やっていて楽しかったのは、簡単なお菓子作りやちょっと手の込んだ料理など。先日ターシャ・テューダーの番組を見たのでそれに影響されている節もありますが、所謂「丁寧な暮らし」的なものに憧れているところがありますね。子を持つまで、ずっと雑な暮らしをしていた反動でしょう。
 あ、ここは上で拾ったキーワードのうち「生活感のなさ」とリンクするかもしれません。というのも、私のイメージする「丁寧な暮らし」は生活感がないのです。暮らし=生活なのに何言ってるんだって感じですけど、日常を非日常化するとでもいうのでしょうか、特別なものに昇華させることで、生きることによる疲れを生じさせない。そういう点に強く憧れを持ちます。
 これを書いていて思ったのですが、「非日常」。グッときます。キーワード書いてる時には出てこなかったワードですが、いいなこれ……。
 アウトプット、大切ですね。何回言うんだって感じですけど、改めて実感しました。

4.仮コンセプトを決め……られない!

 取り敢えずとっかかりがないと先に進めないタイプなので、いったんコンセプトを決めてみよう、と思い上述までのイメージから「非日常を生きる隠者」としてみたものの……この時点でしっくりこない!
 
テイストというか方向性はあってると思うんですが、「可愛いもの」が好きだった自分が回収できていない。今はかつてほどフリルやレースに熱情を持っているわけではないですが、それでも好きは好きだし。それに、幼稚園児だった頃からシャーリーテンプル&メゾピアノを愛していたことを考えると、これはきっと私の核の一つなのでしょう。だったらコンセプトに反映させたいなあと思うのです。

 うーん、難しいです。自分のことってこんなにも分からないものなのかと愕然としています。思えば「自分」について考えるのは就活の時以来かも……。
 ひとまずコンセプトは棚に置いておいて、また自分について考えていこうと思います。ここまでお読みくださりありがとうございました。

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