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シニアの両親とオーストリア旅行 3

ホテルの朝食

 ホテルの朝食は、パン数種類、ミューズリー、フルーツ、チーズ、ハム、ヨーグルトなど。ドイツでは朝と夜の食事の準備にあまり手をかけずに、そのまま出せるものを食べることが多いと何処かで読んだことがあります。ドイツとオーストリアの文化は非常に似ていそうなので、きっとオーストリアでも同じような食文化なのでは、と想像します。
 肝心の写真がありません。普段あまり写真を撮らないので、旅先でもつい取り忘れてしいます。

ウィーン市内での移動とチケット

 ウィーン市内の鉄道・トラム・バスは共通の乗車券で乗ることができて、一方向へ進む場合は乗り換えも可能とのこと。1回券は2.4ユーロです。改札が無く、抜き打ちで検査されたときにチケットを提示出来なかったり、持っていても紙のチケットに刻印が無かったりすると罰金とのこと。日本では必ず改札を通るので、チケットを買っていても何だかドキドキしてしまいますが、改札の旅にチケットや携帯を出さなくて良いというのは非常に楽です。
 今回は、WienMobileというウィーン交通局のアプリをダウンロードして、こちらから指定日~7日間有効なチケットを購入(17.10ユーロ)。この他にも24/48/72時間から選ぶカードや、旅行者向けの特典が付いたチケットなど色々な種類のチケット。

シニアに優しいトラム

 ウィーン市内を走るトラムは30路線近くあるらしく、路線図が見づらい位に縦横無尽に走っている感じです。駅同士の間隔が狭く速度もゆっくり目なので、地下鉄の移動にくらべてのんびりに感じますが、トラムでの移動が好きです。地下鉄のようにホームまで移動しなくて済むし(結構深く降りる)、外の景色が見えるので、美しい街並みを見ながら移動できるところが気に入っています。
 トラムの駅には写真のような時刻表と停車駅一覧があって、赤く表示された方向に進みます。ですので、その中に自分が行きたい駅があれば、行き方を間違っていないということになるので、事前に確認することができて助かりました。
 今回シニアの両親と一緒ということで、出来るだけ地上から直ぐに乗車できるトラムに乗りたかったのですが、後半泊まっていたホテルが中央駅近くのホテルの南口でしたので、地下鉄・トラムどちらの駅にも遠くなってしまい(鉄道もトラムも北口側にある)、これは今回の反省点でした。

トラムの駅は、バス停みたいな見た目をしています。

ウィーンからハルシュタットへ

 今回の旅では、滞在日数に少し余裕があるので、ウィーンから少し小旅行をしてみようと思いました。ウィーンから数時間で足を伸ばせそうな場所は沢山あって、チェコのプラハやチェスキークルムロフ、ハンガリーのブダペスト、ザルツブルク、スロバキアのブラチスラバなど。
 ガイドブックを見ていて、オーストリアにあるハルシュタットという街の写真に惹かれて、ハルシュタットに1泊旅行することに決めました。
 最後まで迷ったのはプラハですが、通貨が違うことと移動時間が少し長くなること、徒歩での観光が多くなりそうだったので、断念しました。
 ウィーンからハルシュタットへは、往路復路1便ずつ、乗換不要な経路があります。行きは、ウィーン中央駅を8時40分の出発するインターシティ。ヨーロッパの鉄道は早めに予約すると割引率が高いと聞いたので、旅行が決まったら直ぐに予約。OBB(オーストリア連邦鉄道)のアプリから、乗車日の2か月半位前に予約して、片道一人19.9ユーロ(変更不可、2等クラス)+座席指定3ユーロでした。
 東京→仙台は約300キロで(ウィーンからハルシュタットも同じ位の距離)、新幹線で約1万円超なのでそれを考えるととてもお得。直前でチケットを取ろうとすると3倍近い値段になっています。

高速列車インターシティ

 ウィーン中央駅08:40発、ハルシュタット11:54着のInterCity1018に乗車しました。確実に座りたかったので、一人3ユーロを払って座席指定。"Reservation"にチェックを入れるところの下に、小さい文字で、”Choose your seat here"と書かれています。往路はこれを見逃してしまい、自動で席が割り振られてしまいましたが、本来はここから、テーブルがあるところ、クワイエットゾーン、トイレに近い方、など自由に選ぶことができます。
 嬉しかったのは、車内販売があったこと。ホットコーヒーが確か3.8ユーロでした。オーストリアのカフェでコーヒーを頼むと、濃いめのコーヒーが少ない量で出てくることが多いのですが、こちらの社内販売では、コーヒーを渡した後に、濃かったらお湯を足しますよ、と言ってくれて親切だと思いました。
 ヨーロッパの鉄道は、自由席と指定席が車両の中で混在していることも多いらしく、予約されている席かどうかは、頭上に差し込まれた紙または電光表示で確認できます。私たちが乗車したICは年季が入った車両だったので、予約の表示も紙でした。予約が入っていない期間は指定券を持っていなくても座って良いらしく、ヨーロッパで鉄道に乗ると、自分の席に行ってみたら
人が既に居た、っていうのが何回もあります。人が来たら立てば良い、みたいな感じのようなんですが、、いちいち声を掛けるのも面倒なので、予約が入っている駅に来たら、自主的にどいて欲しい!といつも思います。実際往路では、3席とも既に座られていて、「ここ予約してるんだけど?」と声を掛けたら、渋々という感じで立ち上がられて、嫌な思いをしました。

ハルシュタット到着

 ハルシュタット駅から少し歩いたところに、対岸に渡るための連絡船の船着場があります。駅から降りた人が沢山歩いていくので、迷うことは無かったです。駅に降りた時点で既に美しい景色が広がっているので、多くの人が写真撮影をしていたのですが、船の係員と思われるおじさんが「さっさと船着場に行って!船が待ってるんだから!」というようなことを怒鳴り声で叫んでいました。
 連絡船は駅に電車が到着する時間に合わせて出発するらしいので、観光客がぐずぐず写真を撮っていると、その分船の出発が遅れてしまう、地元の人も利用しているだろうし、確かに迷惑だろうな、とは思いました。連絡船の料金は、片道3.5ユーロで支払いは現金のみのようでした。オーストリアでは公共トイレの使用料ですらカードが使えたのですが、現金でなければいけないのはこの連絡船と、教会での寄付くらいで、他は殆ど全ての場所でキャッシュレスOKでした。
 連絡船から見える景色はとても綺麗ですが、乗車時間は10分もないくらいなので、物足りないという方は遊覧船に乗ると良いと思います。ボートのレンタルなんかもあるようでした。

マルクト広場

 ハルシュタットの町の中心にマルクト広場があります。ホテルやレストラン、土産物店などが一か所に集まって、カラフルで可愛らしいデザインの建物が並んでいます。
 ハルシュタットのお土産屋さんで見かけたのは、木やガラスでできた雑貨や塩(岩塩採掘で栄えた町なので)がメインで、観光地価格で全体的に何でも高い感じだったので、結局ハルシュタットでお土産のようなものは全く購入しませんでした。

ハルシュタットのオーバーツーリズム

 世界遺産への登録、「アナと雪の女王」のモデルになった場所(と言われている)、韓国ドラマのロケ地、と人気が出る要因はいくつもあると思うのですが、ハルシュタットはオーバーツーリズムの問題に悩まされているとか。
 小さな町(雰囲気は町というより村)の広くない道路いっぱいに観光客が広がってのろのろ歩いていたり、勝手に家の写真を撮られたり(外観が可愛かったり、庭を綺麗に整えているお家が多い)したら、そりゃうんざりもするよなぁ、と自分も観光客の立場でありながら思ってしまいました。来てしまった以上は、住民になるべく迷惑を掛けないようにマナーを守って過ごすしかありません。
 ハルシュタットは小さい町なので日帰りで訪れる人も多いらしく、昼間は賑だけれど、早朝や夜はとても静かなので、じっくり楽しみたいならば1泊した方が良いというのを何処かで読んで、1泊することにしました。

ハルシュタットのレストラン

 ネットでハルシュタットのレストラン情報を検索してみたのですが、あまりピンとくる(高いわりに美味しくないとか)場所がなく、夕食と朝食は材料を持ち込むことにしました。
 そこまでお腹も空いていなかったので、マルクト広場のレストランでピザを1枚頼み、3人でシェアしました(冷凍だろうなという感じの味で、値段は確か13.5ユーロ。飲み物はハルシュタットの地ビールDAS BIERを注文しました。
 レストランに入った時間が14時頃だったのですが、もうこの時間には店じまいをしているレストランもあったりして、ハンバーガー、ピザ、ホテル併設のレストランくらいしか選択肢がありませんでした。アジア系とか中東系の食事なんかは選択肢にも無いかんじだし、コンビニのように食事を調達できる場所は無いので、食事をする場合は時間や場所のあたりをつけておいたほうが良さそうです。

飲みやすくて美味しかった。日本人の好みに合うと思いました。

ハルシュタットの宿泊場所

 ハルシュタット行きを決めてから直ぐに、ガイドブックに載っているホテルの空き状況を見てみましたが、中心に近いホテル(ヘリテージホテルなど)は予約が取れないか、予算オーバー。
 外食は期待できなさそうだったので、比較的手頃でキッチン付きという条件で検索し、中心地から徒歩17分位の一軒家「Family Hideaway」をレンタルすることにしました。料金は273.30ユーロ(46,801円)でした。一軒家とは言っても、宿泊スペースが1階と2階に分かれていて、予約が入っていれば他の予約客と家をシェアする形になります(鍵は掛けられる)。
 今回私たちは2階に泊まりましたが、寝室2部屋、シャワー(浴槽なし)、電子レンジや冷蔵庫があるダイニングキッチン、+もう一部屋がありました。セルフチェックインなのでコードを教えてもらって鍵を取り出すので、最後までスタッフと会うことはありませんでした。事前にコードを送るとのことだったのに、催促してもなかなか送られてこなくて、着いてから電話する羽目になったのには少しイライラさせられました。。

これは2つある寝室のうちの一つ。周りにはお店などなく、とても静かな環境。

ハルシュタットのスーパー

 Hallstatt Lahnバス停のすぐ向かい側にスーパー(Nahversorger hallstatt Supermarkt) があったので寄ってみましたが、品ぞろえはそこまで良くないし、生鮮食品も鮮度がイマイチでした。
 もしウィーンから向かうのであれば、中央駅の中にあるINTERSPARが早朝から営業していて便利です。ホームに近い場所に店があり、飲み物や総菜、パン、野菜や果物など一通りのものは手に入ります。 

MAYERのワイン

 ハルシュタットに向かう前に立ち寄ったウィーン中央駅のINTERSPARでこのワインを見つけて思わず手に取ってしまいました。MAYERはベートーベンゆかりのホイリゲ(ワイン居酒屋)の名前で、一時期ベートーベンが滞在し、第9を作曲したと言われている場所です。
 2016年にウィーンを初めて訪れた際に、こちらのホイリゲに立ち寄ったことがあったので、懐かしくなり買ってみることにしました。値段も割とお手頃で、INTERSPARでは1本13.99ユーロのものと、9,99ユーロのものが売られていました(どちらも白)。後日帰国するときには、ウィーン空港の売店でも売られているのを見たし、空港ではもっと沢山の種類がありました。
 ハルシュタットの宿で飲んでみましたが、フレッシュで飲みやすい感じの味。日本ではあまり売っていなさそうだったのもあって、両親はこれを親戚用のお土産に購入していました(ベートーベンが住んでいた、、というのがポイントなのですが、ちゃんと説明できただろうか…)。ボトルの裏側には、ドイツ語だけですがベートーベン云々の説明書きが書いてあります。
 本当は夜の静かなハルシュタットの町を散歩したかったのですが、天気が悪くて断念しました。翌日のハイキングに備えて早めに休みます。

このシリーズは、複数の品種を一緒に栽培・醸造する方法で製造されたもののようです。





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