WEリーグカップ(グループステージA)第5節(ピックアップゲーム:アルビレックス新潟レディース対大宮アルディージャVENTUS)
今回のピックアップゲームは、アルビレックス新潟レディース対大宮アルディージャVENTUSです。
オフシーズン期間の両チームの移籍の動向は、以下のリンクから飛んでください。
⚽アルビレックス新潟レディース
⚽大宮アルディージャVENTUS
1.試合全体の印象
アルビレックス新潟レディースにも決定的なチャンスがありましたが、GK望月選手が安定感あるプレーで好セーブ連発、ピンチを救って勝利に導きました。FW吉谷選手がロングフィードを動き出して受けるプレーが良い流れを作っていました。
2.先発出場選手の印象
⚽アルビレックス新潟レディース
GK1 平尾 86分、園田悠に正確な縦パスを供給。
右SB13 加藤 38分、鮫島の仕掛けに何とか対応、クリアする。92分、山本に前を向ける好パス。
CB20 山谷 26ー27分、右サイドの山本に浮き球の正確なロングフィード。後半64分、滝川に縦パスを入れ、良いリズムをつくりかけるがつながっていかず。77分、上尾野辺のCKにダイレクトで合わせ、ミートできたが、GKにセーブ・DFにクリアされる。88ー89分、有吉のセンタリングをヘッドでクリア。
CB2 浦川 57分、上尾野辺に正確なロングフィード。終盤ではロングスローをする場面も。
左SB14 北川 14分、井上からボールを奪う。92分、園田瑞のセンタリングに合わせようとするが、杉澤にしっかりと対応されてしまう。94分には、決定的なクロスを上げるが、合わせられる人はいなかった。
ボランチ10 上尾野辺 セットプレーのキッカーをつとめた。15分、中盤から浮き球で左サイドの北川に展開。77分のCKでは、山谷にドンピシャで合わせ決定的な場面を演出するも、GKにセーブ・DFにクリアされる。
ボランチ16 園田悠 2分、滝川からのパスを受け、ゴール前でシュートを放つが、DFにしっかりブロックされ、その後、もう一度こぼれ球をシュートするが、GKにキャッチされる。37分、乗松の縦パスをインターセプト。80分、ミドルシュートを放つがポスト右に外れる。上尾野辺が交代してからは、セットプレーのキッカーをつとめた。
トップ下17 滝川 いつも通りの巧いボールコントロールやチャンスメイクは健在。後半57分、密集地帯での上尾野辺との連携・気の利いたカバーリングのプレー。69分、GKとDFの呼吸が合わずパスがズレたところを見逃さず反応し、奪って白沢につなげてチャンスメイク。74分、中盤でボールを奪い切るプレー。シュートを打つ場面があまりなかった。
トップ下23 山本 19分、何度もマッチアップする大熊に対し、激しくチャージしてボールを奪うが、その後つながっていかない。26分、中盤からの良い展開を良いタイミングで受け、少し仕掛けてから中央エリアの滝川にパスをつなぐ。35分、最終ラインのパス回しで鮫島に回ってきたところを猛ダッシュで取りに行くが、奪えず。40分、低い位置で大熊とマッチアップし、奪い、つなぐ。77分、鮫島からボールを奪う。終始ガッツ溢れる積極的な姿勢をみせたが、鮫島に対応されることが多かった。86分、林のパスをインターセプト。
FW6 柳澤 8分、右サイドの山本に展開する好パス、その後、リターンを受けて左にクロスを上げるが合わず。ファウルを2回ほど犯してしまったのは気になった。後半48分、中途半端な高さのボールに頭で突っ込み、相手のファウルを誘ってFK獲得。
FW34 長崎 8分、中盤でカットして前に運ぶドリブルをみせるが、奪われる。44-45分、加藤のスローインを受けて前を向き、積極的に仕掛けていく。
⚽大宮アルディージャVENTUS
GK1 望月 決定的なピンチを何度も安定感ある好セーブで救った。特に49分の道上の強シュートのセービングは見事だった。また、早めの判断、素早く前へ出るプレーで、新潟のロングフィードにも先手をとってよく対応していた。
右SB6 有吉 19分、鮫島のミスキックのようなクロスにも笑顔で手を挙げてコミュニケーションをとっていた。前向きな雰囲気をチームに与えていた瞬間だった。27分、吉谷に息の合ったロングフィードを供給。88分、センタリングを上げるが、合わず。
CB5 乗松 正確なフィードで何度も攻撃の起点となり、先制点のきっかけも作った。
CB2 坂井 36-37分、中盤に縦パスをつける(通る)。75-76分、加藤のロングフィードを先に触ってカット。
左SB3 鮫島 4分、良いタイミングで上がってパスを受け、同サイドの大熊に縦パスを通す。42分、同サイドの大熊に縦パスを通す。クロスボールを何度か上げる場面があったが、正確性を欠いた。マッチアップすることの多かった山本の仕掛けるプレーには良く対応できていた。
ボランチ15 林 57分、上尾野辺のバックパスを井上が奪った後のパスを受け、相手のプレッシャーを受けながらも体を入れてキープから落ち着いてパスをつなぐ。常に姿勢よく顔が上がっているのも好印象。
ボランチ18 田嶋 12分、ファウルを受け、FK獲得。17分、中盤で読んでインターセプト。19分、中盤から良いボール運びから縦パスを通す。40分、中盤で中継して大熊にフィード。後半49分、混戦の場面でバックパスの選択をしてしまい、すかさず後半から入った道上に拾われて決定的なシュートを放たれてしまう。失点の結果になってもおかしくない危険なバックパスだった。
トップ下26 杉澤 セットプレーを蹴った。意表を突くようなキックも。15分、北川の仕掛けに抜かれた有吉のカバーリングにすかさず入ってピンチを断ち切る素晴らしいプレー。38分、右サイドで巧く味方を使いながら相手をはがして駆け上がっていく好プレー。78分、右サイドで連携しながら駆け上がり、決定的なグランダーのクロスを吉谷に供給するが、惜しくもゴールならず。92分、疲れ切っている時間帯でもしっかりと戻って、園田瑞から北川へのセンタリングに体を寄せてしっかりと対応。1試合を通して、攻守に渡り光るプレーをみせた。
トップ下14 大熊 10分、ミドルシュートを打つがGK正面。42分、鮫島からのフィードを受けてから、少し仕掛けて、アウトにかけたようなスルーパスを供給。後半54分、乗松からのロングフィードを落ち着いて処理し、オーバーラップする鮫島を生かすパス、その後も追い越すプレーでパスを受けたが、つながっていかず。57分、鮫島からの縦パスをシンプルにダイレクトではたくプレーで展開、リズムをつくる。59分、仕掛けて山谷をはがすことに成功するが、その後つながっていかず。
FW9 井上 9分、吉谷からのパスを受け、ワントラップから冷静に相手を確認しながら振りぬいて左隅に落ち着いてゴールを決めた。決定力、さすが。35分、中盤まで落ちてきて、北川からボールを奪いきる。後半49分、相手のFK時、低い位置まで落ちてきていて、園田悠からボールを奪う。57分、上尾野辺のバックパスを先に触って大宮ボールにする。
FW30 吉谷 序盤から良い動き出しでロングフィードを受けてシュートや展開し、攻撃の流れをつくっていた。先制点も乗松のロングフィードを展開したプレーから生まれた。37分、左サイドのスペースに流れながらフィードを受け、攻撃のリズムを生み出す。75分、戻りながらインターセプトするがつながっていかず。大ピンチの後の77分、中盤で井上に前を向かせる好パスを供給。78分、右サイドの杉澤からのグランダーのクロスに反応しほぼフリーの状態で飛び込みシュートを打つが外れてしまう。
3.交代出場選手の印象
⚽アルビレックス新潟レディース
46分 FW11 道上(out長崎) 46分、ポストプレーでチャンスメイク。後半から出場し、ゴールに果敢に迫るプレーを連発。田嶋のバックパスを拾ってそのまま強い枠内シュートを放つが、GKの好セーブでゴールならず。91分、背負いながら前を向く迫力あるプレー。
60分 FW32 白沢(out柳澤) 69分、滝川からのパスを受け、豪快にシュートを放つが枠外。70分、山本のいる右サイドスペースに展開する好パス。76分、ドリブルで相手をはがし、シュートまでもっていったが、DFに当たった。しかしCKを獲得。
79分 MF7 園田瑞(out上尾野辺) 92分、右サイドから粘ってセンタリングを北川に合わせるように上げるが、杉澤に対処される。
⚽大宮アルディージャVENTUS
74分 MF25 村上(out大熊) 77分、オーバーラップする鮫島をしっかり生かす縦パスを供給。81分、CKにいち早く反応し、先に触る。86分、ボールを奪い、縦にフィードするが、惜しくもつながらず。89分、鮫島からの縦パスをタッチライン際で受け、CKを獲得するプレー。
85分 MF8 上辻(out田嶋) セットプレーのキッカーをつとめた。
85分 CB24 源間(out坂井) 坂井に代わってセンターバックに入った。86分、ロングボールをヘッドでクリア。
85分 FW11 高橋(out吉谷) 86分、村上が奪って縦に供給したフィードに一旦、走り出して受けかけるが、DFに対処される。
4.まとめ
YOUTUBE視聴で観戦しましたが、ため息やヤジの声が多く拾われてしまっており、かなり気になってしまいました。ミスが出るとため息やヤジが出るのもわからないではないですが、チャレンジするからこそミスが出るという見方もできるわけで、もう少しポジティブな空気の応援が聴こえてきたらよかったなと感じました。観客数は1303人入ったそうなので、これからもさらにファンが増えていくようなスタジアムの雰囲気に発展していくことを願うばかりです。
この試合、良いプレーを発揮していた吉谷選手は、年内で解散してしまうアンジュヴィオレ広島出身の選手のようです。アンジュヴィオレ広島というクラブは解散しても、様々なところで、アンジュヴィオレ広島というクラブが蒔いた種はこれから花を咲かせていくかもしれません。アンジュヴィオレ広島のことをもっと知りたい!と思わせるプレーを吉谷選手が見せてくれました。
最後に、この試合では両チーム、若い選手が堂々としたプレーをみせました。特に大宮の杉澤選手は、攻守に渡って、1試合を通じて光るプレーを随所に見せていました。今後も期待できる面白い選手だと感じました。
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