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アナログレコードのある生活⑦

友だちに尋ねてみるとボクなんかよりも恵美さんのことをよく知っていた。

恵美さんが小さな頃から劇団ひまわりに所属して芸能生活をしていたこと。

左卜全とひまわりキティーズで「老人と子供のポルカ」という曲でレコードデビューをしていたことなど。


ボクはそういうことにはうといんだよね。

自分が知っている人が大ヒット曲を歌う歌手だったということにホントにビックリした。

これが東京にいた醍醐味ということか。

それから何年も経って、恵美さんはソロ歌手になったと聴いた。

落ち着いた頃に連絡してみようと思ったので、何を通して連絡したのか、はっきりとは覚えてはいないけれど、おそらくメールかなんかで連絡してみた。

すると恵美さんはボクのことを覚えていてくれた。

すごく嬉しかった。

それで恵美さんが近隣の地域にいらしてコンサートをされる時には会いに行くようになった。

恵美さんは相変わらずとても優しくて素敵なお姉さんだった。

ボクは本当に嬉しかった。

しばらくして、ボクが勤務する学校の芸術鑑賞で、何をやるかという段になったので、ボクは思いきって恵美さんのOMOIYARI音楽会をお願いしてみた。

すると芸術鑑賞担当の先生も恵美さんのマネージャーさんも快諾してくださり、念願の恵美さんのコンサートをウチの学校でおこなえることになった。

しかし、ウチの学校には真面目に音楽鑑賞もできない情けない生徒もいたため、恵美さんをはじめ、演者さん方には不快な思いをさせてしまった。

それでも喜んでくれた人もいたのでボクはとても嬉しかった。

それ以来、何年か間が空くことはあるが、いまだに恵美さんに会いに行けることが嬉しい。

また恵美さんの曲をアナログレコードで聴けることがとても嬉しい。

ボクも歳を取った。本当

今となれば、知り合いや友だちの中には、国会議員もいれば、トランプ大統領の知り合いになっている人もいるし、企業の取締役や役員もいる。

しかし、いまだにボクのことを覚えていてくれて、連絡をすればちゃんと返信してくださるのが恵美さんだ。

本当にいつでも優しくて素敵なお姉さん。

いつまでも透明な透き通るような歌声を聴かせてください。

つづく

最後まで読んでいただきましてありがとうございます。
また次回お会いできたらうれしいです。

#藤田恵美 #ル・クプル #ひだまりの詩


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