ブナの木にとまったニイニイゼミが、「ちょっと鳴いてみなよ」と言うので、ニイニイ、と鳴いてみる。すると、「おまえ、それは違うよ。我々はチ、チ、チ、と鳴くのさ」と言うので、チ、チ、チ、と真似する。なんだか愉快だった。しかし、近隣住民の通報を受けた警察が、わたしを牢獄へ連れていった。

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