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「わたしは最悪。」観た、令和のガールズムービーってこれじゃね

なんか、新しい時代のガールズムービーだなって思った!
主人公がしてきた選択なりのラストに辿り着くんだけど、着地点にホッとするというか。
これでいいんだよな、と思えるというか。
キラキラするわけでもなく、人生を無理やり肯定するわけでもなく、教訓めいたメッセージも特にないけど、ユリヤは「私の人生ずっと脇役みたいでヤダ」みたいなことずっとグダグダ言いながらもそれなりに満ち足りた人生を送っているように思えて、それが良いラストだった。大人の深み。

なんで満ち足りているように見えるのかっていうと、ユリアが全て自分で道を選択してきたからだと思う。
自己中な女性が行き当たりばったりで動いた結果結局全て失い何も残らなかった…みたいな受け取り方も出来るかもだけど、絶対そういうことじゃなくて、その時その時の選択をしていった結果ユリヤには色々な思い出が出来て、その都度周りの人を傷つけてしまったかもしれないけど、まぁお互い様な所あるし、結果そこそこ良い人生じゃん、みたいな人生観の映画だった。
社会的な成功を収めるならもう少し違った選択が出来たはずだけど、論理的な思考が魅力的に思えなくて気持ち100%で人生ドライブしちゃいたい時もあるし。
嬉しいことも悲しいことも起きるけど過度にドラマチックに描かない姿勢にも共感できた。
リアルな人生ってそんな派手に出来てない。

ユリヤは自分のように気持ちがわかるところ、あーあーこういうヤツいるよなーって思うところ、ちょっとそれはもう少ししっかりした方が良いのでは…と思ったところ、色々な面がエピソードと共に描かれていて、すごい魅力的だった。

わたしは最悪ってタイトルがどこから来たかわからないけど、頭では「こうすべき」という理想があるのに気持ちに抗えず最低最悪な選択をし続けてしまう、という自己嫌悪を持ってる人というのが、共感できる人物像だったし、他人の彼から見るとそんなに悪くないよ、むしろ生涯最高の恋人だよとか言われちゃう自己認識と他己認識のズレも、なんか他人事だと思えないな〜と観てて思った。

予告でもピックアップされている好きな人のところに駆けていくシーンはとってもウキウキした!
しかも浮気相手て!背徳感と止められないワクワク感の演出がニクかったです。

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