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【なお文字数】セフレさんの話②

乾燥肌対策でお風呂に「昆布を入れるとよい」みたいな事をTVでやってたので実践してみようかと思いましたが、鍋で煮られるお野菜の気分になりそうで若干手が出ません。
ダシやないかい。

件のセフレさんとは2週間に一度くらいのペースでお会いしていました。
私と同年代ではおそらくできないであろう態度と姿勢、接し方が紳士的というのか、大人な対応というのか、すごいですねアレは。
体育会系のイケイケな雰囲気がいい人には向かないのかもしれないけれど、私のように字で書く分には角やトゲが立つけど中身はヘタレで「こうしてほしい、こういうペースがいい」となかなか言い出せない人間にとって、落ち着いた(どちらかといえばスローペースな)人といるのは心身ともに負担がなくてとても良いですね。
一説には私がマイペースすぎるという話もありますが、それは内緒です。

前述のようにバンド活動(セックス)をすると、ソロ活動では得られない様々な快感や発見があって非常によろしい。
例えば、彼の右肩甲骨のあたりにはほくろがあって、当然のことながらそこは自分では見えない位置にあるわけです。
もちろん普段は衣服の下になっているわけだから、通常は見えない。つまり脱いだ姿を後ろから見ないとこのほくろは見ることができないわけです。
今この世界でこのほくろを見ているのは自分ただ一人なわけです。
わかりますかこのセクシーさが。
そんなの見つけちゃうともう、頬ずりしたり吸い付いたりしたくなるんですよ私。

性感帯も然り、自分でするときの快感と、人に触られる恥ずかしさと嬉しさで膨れ上がる快感とを比べると、まあ、全く違うのは皆さんおわかりだと思います。
私はまだ年齢的にも経験が浅い事もあり、いろいろ気付く事が比較的多いんですね。

例えば、耳〜首。これはけしからんですね。
正面から抱きつかれて手で触れられるのもいいですが、私は後ろから抱きつかれて耳から首にかけてキスされたい。これは本当にけしからんですね。実にけしからん。
私が我慢しきれなくて逃げようとしても、少しだけ強引に続けられるともうキュンとくる。
思い出しただけでも顔が火照るくらいキュンとくる。
遊び慣れてるのもあるだろうけれど、力の抜き方をよく知ってる感じもあるし、私の身体にどれだけ負荷がかからないように柔らかく触れるかをしっかり考えてくれているようにも感じるし、そう思わせてくれる扱いをしてくれるからこそ私は彼と会いたいのだろう。

普通は見えないところにキスマークをつけてみたり、甘噛みしてみたり、この人は私に、私はこの人に、自分と一緒の時間を過ごした証明とするかのようにお互い貪りあう時間、私はこの時間が終わらないでほしいとさえ思うことがある。
今のこの快感に溺れているうちなら、何をされても構わないと思うほどの愛しさ、恍惚感、それを感じさせてくれる人というのは至極珍しいと思う。

力加減、動く速さ、タイミング、それをいつも絶妙に少しずつ変えて私の肌を這う彼の指先、決して弱々しくはないけれど、硬い痛さを感じさせない程よい強さで私の身体を支える彼の手、行為後に力が抜けて私の上に覆い被さっても、全体重の半分も乗せないように気遣ってくれる心の優しさ、私はそれを自分でも気付かないうちに身体で覚えていたのだろう、割り切りのセフレ関係であるこの人に特別な感情を抱いていることに気付いたのは、もう少しだけ後の話。

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