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聖書読みましょ♪ 第24回Re-Collectionベツレヘムで紀元前800年の預言が実現した!

メシア・イエス・キリストの生涯14回                           「東方の博士たちの訪問」後半
               マタイの福音書第2章1節~12節


こんにちは!ハレルヤ!!まいむまむと申します。
イエス・キリストを知るために聖書を読んでいます。

イエス様のことを書いた聖書、すなわち福音書は、
マタイによる福音書、マルコによる福音書、ルカによる福音書、ヨハネによる福音書と、4つもあります。( ゚Д゚)

それぞれ、読めばいいのだけれど、
同じイエス様の一生を4回読むのもな・・・と思ってしまいます。
(中身はそれぞれ違いはありますが)

おまけに、イエス様のことばって、それ自体は難しくないのだけれど、
結局何が言いたいの?みたいな謎に満ちた発言も結構多いのです。

そんなこんなで、福音書をきちんと読んだことがありませんでした。

そんなとき、わたくしは、「ハーベスト・タイム・メッセージステーション」というyoutubeチャンネルの
中川健一先生の講義「メシアの生涯」に出会いました。
この配信は、ユダヤ人として生まれたイエス・キリストを
真に理解するために、ユダヤ的視点で、福音書を読んでいくものです。

このnoteは、その講義をもとに、
4福音書を絨毯爆撃で、
端から読んでいこうというチャレンジです。
興味のある方は、ぜひぜひ、先生の講義を直にお聞きになってください!

引用している聖書は「新改訳2017」版です。

また、参考文献は「新実用聖書注解」になります。

皆様、連休(連休じゃなかった皆様ごめんなさい)はいかがお過ごしだったでしょうか。

#LFJ2023 "KIDS"

前回に引き続き、ラ・フォル・ジュルネ2023のご紹介です。

3年ぶりの大音楽イベントでした。
東京駅から有楽町にかけて、町の中が音楽がいっぱいになりました。
さて、このイベントではゼロ歳からのコンサートが設けられています。
泣いてもOK、走ってもOK.
こどもが小さいと、家族そろっては、ホールコンサートにはなかなか行けません。
来年、是非どーぞ。もちろん野外コンサートもたっぷり楽しめます。

👶👶👶👶👶👶👶👶👶👶👶👶👶👶👶👶👶👶

さて、東の方から博士たちが、星に導かれてやってきました。
そして、ヘロデ王に「ユダヤ人の王としてお生まれになった人は
どこにおるのかね」と聞きました。
もちろん、イエス様のことですよ。
ところが、ヘロデ王、心穏やかじゃないようです。

Ⅱ ヘロデ王の応答 ●マタイの福音書第2章第3節~8節 

・マタイの福音書 2章3節
3 これを聞いてヘロデ王は動揺した。エルサレム中の人々も王と同じであった。

博士たちの言葉を聞いて、ヘロデ大王は動揺した、とあります。
実は、以前の訳では、「ヘロデ王は恐れ惑った」とあります。
こちらの方が実態に近いようです。

なぜ、動揺し、恐れたのでしょうか。

「ユダヤ人の王」という言葉を聞いたからですね。
だって、「俺がユダヤ人の王なのに・・・」でしょ?

最初の方にも書きましたが、
彼は、自分が正当派のユダヤの王ではないと自覚しているのです。
だって、彼は、ユダ族のダビデの家系ではありませんから、
ユダヤの王になる資格は本来ないのです。

実際、この頃のヘロデ大王は、
誰かが自分の地位を脅かすのではないかと猜疑心の塊になっており、
妻や息子たちや大勢の親族を抹殺していました。

ですから、不思議な星の現れは、
ヘロデ大王にとって不吉の前兆以外の何ものでもなかったのですね。

「エルサレム中の人々も王と同じ」だったとあります。
これもなぜなのでしょう?不思議ですよね。

エルサレムの政治的、宗教的指導者たちは、
ヘロデ大王のおかげで、その地位を得ていた人たちだったからです。

実は、以前ヘロデ大王は、
サンヘドリン(72人の議員からなる最高会議)の議員の半分を殺していたのです。
自分に逆らう人たちを抹殺したのですね。

ですから、ヘロデ大王にへつらう残りの議員たちは、
新しい王が登場すれば、その地位を追われることになってしまいます。
だから、恐れたのですね。

では、エルサレムの一般の民衆はどうだったのでしょうか。
民衆も、ヘロデ大王の残酷さを体験しており、
老齢になり、ますますコントロールの効かなくなったヘロデ大王が
何をしでかすかわからないので、恐れたのだと思われます。

・マタイの福音書 2章4節~6節
4 王は民の祭司長たち、律法学者たちをみな集め、キリストはどこで生まれるのかと問いただした。
 彼らは王に言った。「ユダヤのベツレヘムです。預言者によってこう書かれています。
『ユダの地、ベツレヘムよ、
あなたはユダを治める者たちの中で
決して一番小さくはない。
あなたから治める者が出て、
わたしの民イスラエルを牧するからである。』」

ヘロデ大王は、メシアはどこで生まれるかを
祭司長たちや、律法学者たちに質問しています。

そもそも、このことが、ヘロデ大王が真のユダヤ教徒ではないことを暴露しちゃってます。
ばれちゃったというか。

ユダヤ人なら誰でもしっている預言を知らなかったのですね。

その答えは旧約聖書のミカ書5章2節にあるのです。
ミカ書第5章2節
「ベツレヘム・エフラテよ、あなたはユダの氏族の中であまりにも小さい。
だが、あなたからわたしのために イスラエルを治める者が出る。
その出現は昔から、永遠の昔から定まっている。」

こう書かれているのです。

さあ、注意深い皆様は、今まさに読んでいるマタイの福音書の2章6節の引用となんか違うと気づかれましたでしょうか。
わたくしは、基本ぼーっとしているので、
言われて初めて気がついたのですが、
マタイの福音書2章6節には
「ユダの地、ベツレヘムよ。あなたはユダを治める者たちの中で、決して一番小さくはない。
私の民イスラエルを牧するからである。」

ベツレヘムについて「決して一番小さくはない」という言葉がマタイの方には入ってますね。
ミカ書では「あまりにも小さい」とあるのに、一致していませんよね。

また、ミカ書では、「イスラエルを治める者が出る」とありますがマタイでは「イスラエルを牧するからである」(新共同訳では、イスラエルの牧者となる))とあります。ちょっと違いますよね。

それから、
ミカ書では、「その出現は昔から、永遠の昔から定まっている。」とありますが、マタイではその部分は省略されてますよね。

試験で言うなら、マタイの書いた福音書は、
引用ミスで✖がつくところですが、
中川先生の仰るには、これはマタイの意図的な解釈による意訳であるということです。

つまり、あまりにも小さい町ベツレヘムも、
今やメシアであるイエス様が誕生したことにより、
「決して」小さい存在ではなくなったとマタイは考えたのだと思われます。

そして、牧する(新共同訳では、『イスラエルの牧者となる』となっています。)というのは、
旧約聖書のエゼキエル書にある「良き牧者」という預言の成就を表したのでしょう。

そして、最後の「昔からの定め」の部分は省略しちゃったのですね。

このマタイの福音書は、ユダヤ人のために書かれた書物ですので、
旧約聖書のオリジナルを知るユダヤの人々は、
マタイの意図を理解することができたのだと思われます。

・マタイの福音書 2章7節~8節
 そこでヘロデは博士たちをひそかに呼んで、彼らから、星が現れた時期について詳しく聞いた。
 そして、「行って幼子について詳しく調べ、見つけたら知らせてもらいたい。私も行って拝むから」と言って、彼らをベツレヘムに送り出した。

このことを知ったヘロデ大王は、策を練ります。
そしらぬ顔で博士たちを呼んで、星の出現の時間を突き止めました。
これは、その幼子イエス様の誕生の時期を確かめて、
何歳くらいになったかを推測するためでありました。

ヘロデ大王は、嘘をついて、
将来のユダヤの王となるその幼子を、
今のうちに抹殺しようとしたのですね。

悪いやっちゃ。気持ちは、わかるけどな。

Ⅲ 博士たちによる幼子の礼拝 ●マタイの福音書第2章第9節~12節

・マタイの福音書 2章9節~10節
9 博士たちは、王の言ったことを聞いて出て行った。すると見よ。かつて昇るのを見たあの星が、彼らの先に立って進み、ついに幼子のいるところまで来て、その上にとどまった。
10 その星を見て、彼らはこの上もなく喜んだ。

再び、あの不思議な星が現れ、
博士たちを幼子のいる家に導きます。

博士たちは、とても喜んでいます。
自分たちのしていることが、神の御心に従っていることだと
確信したのだと思われます。

ボティチェリ画「東方三博士の礼拝」

茶色の衣を着てこっちを向いている人は、
ボティチェリ本人らしいですよ。
さりげなくカメラ目線ですねー。役得役得。

ボティチェリの自画像

・マタイの福音書 2章11節
11 それから家に入り、母マリアとともにいる幼子を見、ひれ伏して礼拝した。そして宝の箱を開けて、黄金、乳香、没薬を贈り物として献げた。

最初、イエス様が生まれたときは、
ヨセフ一家は、家畜のいる洞窟にいましたが、
今は家に移り住んでいます。
あれから時間が経過したのがわかります。

そこで、博士たちは3つの贈り物をします。
黄金は、王としての身分を、
乳香は神性を、
没薬は死を象徴するものと解釈することができるそうです。
意味深ですね。
そんなものを子どもにプレゼントするものかしら。

まあ、とにかく高価なものを捧げたということです。

以前、最初に神殿にお参りに行ったとき、
ヨセフとマリアは羊1頭を献げることができませんでしたよね。
彼らが裕福ではなかったからですね。
従って、この贈り物を受けたのは、
神殿にお参りに行ったときより時間的に後ということになります。

この贈り物は、この後ヨセフ一家のエジプト逃亡資金に用いられました。
神様からの贈り物ですね!さすが!ハレルヤ!

そして、「ユダヤ人の王」なるイエス様を最初に礼拝したのは、
異邦人の博士たちとなりました。
エルサレムにいた指導者達は動こうとしなかったのに、
異邦人である彼らが熱意をもって行動したのは、何か象徴的です。

こちはら、デューラーの「東方三博士の礼拝」です。
手に贈り物を持っていますね。

・マタイの福音書 2章12節
12 彼らは夢で、ヘロデのところに戻らないようにと警告されたので、別の道から自分の国に帰って行った。

博士たちは、夢で警告をうけ、
エルサレムに戻ることなく、自分の国に帰ります。

神様の介入があったのですね。
悪人の意図はこうして破壊されました。
神様は信頼すべき方なのですよ!ハレルヤ!

ヘロデ大王は、エルサレム神殿の改修やサマリヤ復興など
政治的に非常に大きな仕事をした人です。

しかし、その一方で、年をとるに従って心を病んで偏執狂的になり、
妻と二人の息子、別の妻の息子、妻の兄弟と母親、妻の祖父など
多くの親族を殺してしまいました。

ヘロデ大王は、強くなろうとして、弱くなった人でした。

イエス様は、このとき「ユダヤ人の王」という称号で呼ばれましたね。
実は、次に、この「ユダヤ人の王」という称号が使われるのは、
なんと十字架の場面になります。

イエス様は、自己犠牲によって王としての務めを全うされたと、
中川先生もおっしゃています。

お祈りします。
天のお父様
イエス様を最初に「ユダヤの王」として礼拝したのが、
同胞ではなく、異邦人の博士たちであったことに、不思議を感じます。
私たちにも、博士たちのような真実を追究する心を与えてください。
尊いイエス様のお名前によってお祈りいたします。
アーメン。

さて、意図に反して博士たちに逃げられたヘロデ大王は、
どうしたでしょうか?
まあ激おこでしょうね。コワいぞぉ。

「メシア・イエス・キリストの生涯」第15回
「エジプトからナザレへ」 
マタイの福音書第2章13節~23節

ヘロデ大王が、なにをやらかすのか、
ご一緒に読んでまいりましょう。

シャローム!