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中央区・見廻り隊(浜離宮)

 浜離宮恩賜庭園にある「三百年の松」の黒松です。「二百五十年の松」の黒松は、排気ガスなどの厳しい環境下にあった。築地川の汚れは悪臭を放ち川沿いは避ける程だった。
 散歩途中でコーヒーを飲みたくなると、対岸にあった喫茶店に入りガラス越しに自動車の排気ガスの煤で汚れた浜離宮の庭木を眺めていた。今日の「三百年の松」は環境が良くなり樹勢がしっかりして元気になっている。近づきシャッターを押した。

 関東南部の黒松は土壌環境が良くなると、十月の体育の日頃に「初茸」が根元に生えてくる。傷をつけると傷口が緑青色になることから「緑青」「藍茸」とも呼ばれている。出汁がよく出るので「茸ご飯」や「お吸い物」の具となる。海が近い九十九の里では、胡麻や荏胡麻の種子に酸味を少し感じるが「初茸」も同様にその酸味を感じる時がある。
「初茸やまだ日数経ぬ秋の露」・芭蕉 

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