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前文、のような

指先から身体を撫でるような、体温と同じくらいの風が吹く春の日。

とりいの中を、猫が通っていった。
椅子から急いで立ち上がった私と、急いでとりいから抜け出そうとする猫の目が「とりいくぐる」のガラス戸越しに合う。

やりたいな~と思うこと

4月からこのとりいくぐるで、私はスタッフとして働いている。
大学を休学し、ゲストハウスの運営面から実務に携わりながら、
宿という場所が(というよりかは、まちの中に存在する一つの場所が)地域内外の結節点として、まちの中のだれかの居場所としてあり続けるための方法を考えていきたいと思っている。

ざっと、具体的になんとなくやりたいなと思っていることをここに。

  1. 「まちの入り口」としての、とりいくぐる1階ラウンジの活用(ギャラリーの活用も)
    問:コロナもあって、以前より宿泊者同士の交流やそもそも宿泊者のラウンジの利用が減っている。
    ・宿泊者の利用を促す仕掛けをつくる
    →フリードリンク充実させる、キッチン改造計画(進行中)
    ・平日の利用を促す→ふらっととりいを利用してもらう仕掛け

  2. 「誰かにとっての居場所」になる畑づくり
    問:今はランチ営業もなく、スタッフが管理しているだけの畑になってる。
    ・宿泊者の居場所だったり、通りすがりの人が立ち寄るみたいな仕掛け
    →看板立てる、収穫した野菜使ってご飯会など

  3. とりいのお便り
    問:まちについて、とりいくぐる自体に興味を持ってもらう。
    ・宿内の様子
    ・奉還町の風景
    ・とりいの日常
    などをインスタやnoteにて発信。
    これから宿泊する人も、宿泊後の人も、常連さんも、まちの人も、とりいくぐるやこの地域との接点を保てるように、遠くにいてもその日常を少し覗けるように。

  4. 奉還町自体の歴史などのベースや、ひと、風景などを紐解き、伝える記事の執筆
    →HPと連動

  5. まちのストーリーを読み解くまちあるき(ゆくゆく)

などなど、
基本的な「泊」という機能をもつ、宿本来のサービスを向上させつつ、
とりいくぐるという場所が、まちの中と外が交わる場所として、より
引力を持った宿になっていったらいいなあ
という漠然とした思いがある。

そもそも、ここらへんの地域は、というか岡山市が(「地域」といったときにどこからどこまでを指すのかはわからないけれど)平日も観光客でにぎわう、という場所ではないので

日常的に宿泊者同士の交流、とか地域の外と中の人の交流が実現できるかといったら難しいところもあるかなと思う。

だけど、普段奉還町商店街を通る人に「このとりいの中は入れるんだ」とか「とりいの中に何かある」みたいな状況をつくれれば、「ちょっと立ち寄れる場所」みたいになれば、
そういう場所がちょっとあれば、まちの人にとって楽しみの余白が一つ増えるんじゃないかなー。

もっと活かせるところ、既存のものがもつ余白がたくさんあると思う。

つかめないペース


「休学」というこの2文字がわりと自分には纏わりついていて、
「何かしなきゃ」「進めなきゃ」「変えなきゃ・変わらなきゃ」なんておう焦りを自分で物凄く感じる。

けど、もう少しこのまちの、この場所の日常に寄り添ってみることも大切なんだろうと思う。

「何かを変える」というように大きなものを持ちすぎていて、やる前に大きく膨らみすぎていた節があるけれど、4月はとりあえず、ゆるやかに手と足と口を動かしてみて、体を軽く保っていたいなと思う。

やるべきこと・覚えることにはしっかり向き合いながら。
がんばっていこう!!!


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