ブースター第7弾、『烈火翠嵐』目玉ライドラインの【ドラジュエルド】
イラストめちゃくちゃカッコいいですよね。
カードスペック的にもなんとなくやれそうに見えます。きっと多くの方がこのデッキを使いたくてデッキを組んだんじゃないでしょうか。
僕もそのうちの1人です。
今回は、そんな【ドラジュエルド】の構築を検討した結果と現在の構築、使い方やデッキの特徴など、分かる範囲の全てをまとめて記事にしました。
【ドラジュエルド】の構築にお悩みの方はぜひお読みください!
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☆★☆構築の方針など☆★☆
構築や立ち回りを知る前に、【ドラジュエルド】がどういうデッキで何が強く、どんな問題を抱えているのかを知りましょう。
そこから逆算し、弱い部分をカバーして強い部分を伸ばすような構築を目指していきます。
■トーナメント環境での立ち位置■
現状の【ドラジュエルド】は環境の中では中堅レベルといったところ。
tier4くらいが妥当です。
再現性、出力は下と比較すると高く、上と比べても遜色ないレベルなものの、ソウルやカウンターブラスト等のコスト面での不自由さや、自分のキルターンまでゲームを運ぶためのリソース面の不足等が評価を下げている要因です。
後攻がかなり厳しい【ブルース】や、かなりピーキーな構築が要求される【バロウマグネス】と比較するとかなりまともなゲームができるため、ダークステイツのライドラインの中では一番高評価。
環境デッキとも戦っていける程度のスペックはあるが、個人戦の大会であえて選択するほどの理由はない。ライドラインや国家選抜がある公式のトリオで候補に入れる分には十分やれるくらいの性能は持っています。
これが現段階での【ドラジュエルド】のトーナメント環境における評価です。
■デッキの特徴■
【ドラジュエルド】はヴァンガードの能力で相手のヴァンガードのパワーを1にすることにより、全体のパワーラインを引き上げつつ「ソウルブラスト4されているなら」を条件とする強力なユニットの能力を駆使して戦うデッキです。
前列のパワーを擬似的に増加させ、高打点で押し切るという性質は一見【ニルヴァーナ】と似た性質ですが、相手のパワーを問答無用に1にすることや、ヴァンガードのクリティカル増加によりダメージトリガーに左右されづらいという利点があります。
クリティカル2のヴァンガードを相手が止めてくる前提で考えると、ダメージトリガーの影響を受ける可能性があるのは最後に攻撃したリアガードだけになります。
不確定要素に左右されづらい攻撃というのは非常に強力ですが、そのための準備も必要になっており、毎ターン異なるグレード4種をソウルブラストする必要があります。
構築段階でも安定化を図らないといけず、そのためにソウルの確保という、それだけでは何のアドバンテージも得られない能力を持つユニットの採用も必要になるのがネックになったり、ソウル確保手段とパワーカードの比率、グレードの配分、どこからソウルを確保するかのバランスなど、ちゃんと組もうとすると構築も非常に難しい印象があります。
構築段階で目標とする動きとしては、毎ターン《ドラジュエルド》でパワーダウンを狙いながら《魔宝竜 リスタルゲイラー》や《パワージェム・ドラゴン》など優秀なユニットでソウルとリソースの確保をしつつ、《魔石竜 ロックアグール》を絡めた連続攻撃でのフィニッシュに繋げていく流れを作ること、または、《魔宝竜 リスタルゲイラー》と《パワージェム・ドラゴン》でリソースの差を広げていきながら《炎尾の曲芸師 ミロスラヴァ》でペルソナライドを回収し、打点で上から押しつぶすといったパターンでの勝利を目指したいところです。
ここからは各要素に分けて構築の方針を決めていくことになりますが、まずは【ドラジュエルド】を構築する上では欠かせないドラジュエルドを構築する上では欠かせないソウル確保の手段について考えていきます。
■ソウルに4種のグレードを揃える■
デッキの性質上、最も意識しないといけないことはソウルにグレードを4種類集めることで、その方法は主に3つあります。
特に3ターン目はソウルに自然にグレード3が入ってこないため、ソウルの確保においては3ターン目の《ドラジュエルド》のアタックまでにグレード3がソウルに入ることを強く意識することになります。
①の方法は比較的ローコストだったり、一度に複数のソウルを増やすことができるものもあります。
しかし、他に優秀な能力が付随していなければ基本的にランダムにソウルを貯めるだけのカードというのは弱く、実際ダークステイツに存在するこれらのカードは基本的に強くないものが多いです。
また、ランダム性が絡んでくるという点から3ターン目にグレード3をソウルに入れることには結びつきづらいため基本的にこれを主軸にソウルを作っていく前提の構築は避けるべきでしょう。
②の方法はソウルに入るカードの質も比較的高く、ソウルチャージのように何故かソウルにカードが入ることがプラスの査定として扱われていることもないため比較的使えるカードが揃っていますが、使えるタイミングが遅いものが多いのが難点。
《魔宝竜 リスタルゲイラー》と《パワージェム・ドラゴン》は《ドラジュエルド》の能力を前提としているため初回使用を安定させるカードとしては役割を持つことができず、《ウルトラサウンド・シーリエ》はソウルインは可能ですが、能力をフルに活かすならソウルのグレードは事前に揃えておきたいのが本音です。
《影に潜む死神 ゼイルモート》はピンポイントにグレード3をソウルに入れつつ追加の動きが可能ですが、動きの質としてはソウルチャージ組と大差がなく、できれば採用したくないカードです。
2回目以降の《ドラジュエルド》の能力使用に足りないグレードの補充にはうってつけで、《魔宝竜 リスタルゲイラー》や《パワージェム・ドラゴン》などソウル確保を抜きにしても優秀なカードが多く存在するため、基本的にはこれら2種の採用にとどめる形となるでしょう。
③はソウルのグレード管理には最も適している反面、①〜③の中で最もカード自体のスペックが低いグループです。
《魔石竜 マテルバーラ》の打点が上昇する以外は基本的にソウルのグレード調整しか行えず、グレード1の2種は特に入れれば入れるほどデッキの出力を落としていく要因になります。
しかし、3ターン目のソウルにグレード3を入れる上では一番適しているのがこのグループで、③グループのカードとグレード3を1枚ずつ引いていればライドラインでグレード3を捨て、それをソウルに入れるだけで目的を達成します。
とはいえグレード3と③グループのカードをセットで引く必要があるため、この方法によるソウルの安定化にデッキ構築を寄せきってしまってもデッキの出力を落としてしまうだけで望むリターンは得づらいです。
また、①と②で触れられる範囲のみでは2回目以降《ドラジュエルド》のアタックまでにソウルのグレードがどうしても揃わない状況も無視できない頻度で発生するため、弱いけどある程度は入れないといけないものとして留意しておきましょう。
基本的には何かのついでにソウルを増やすことができる①でソウルを増やし、②と③で補助しながら毎ターン《ドラジュエルド》の能力の使用を狙っていくことになります。
また今回は、できるだけソウルが増やすだけのカードの採用は抑える方針で構築しています。
現在のスタンダードの環境はどのデッキも採用されているカードの単体パワーが非常に高いものばかりです。ほとんどのカードが単体であれ、何かとの組み合わせであれカード1枚分以上の効果を及ぼす能力を持つカードばかりです。そんな環境下でソウルを増やすだけのカードを採用するというのは非常に大きなハンデです。
構築上、ソウルの管理は必要不可欠ですが、それによるパワーロスを抑えることを極力意識しています。
■想定する動きからの逆算■
最低限動くためのコストの確保は何とかなりそうです。
次はソウルが工面できるという前提で、実際にこのデッキがどういうゲームをしたいのかを考えていきます。
そこから逆算していくことで、必要なカードが見えてきます。
まず、【ドラジュエルド】は目指したいゲームはどんなものかを考えましょう。
現在のスタンダード環境の基準でいけば先攻は5ターン目、後攻は4ターン目に勝てることが求められます。
もちろん全てのゲームがこの通りに進むわけではありませんが、相手の下ブレが絡まない限りは基本的にこれ以上は相手の攻撃に耐えることはできません。
【ドラジュエルド】でこの範囲内にゲームを収めようとすると、取れる手立ては以下の2パターンです。
最もデッキの性質にマッチしており、シンプルな方法です。
構築上これを満たすために必要なものはまず、キルターンに要求される打点と連続攻撃手段。このデッキではペルソナライド、《魔石竜 ロックアグール》、《ブレインウォッシュ・スワラー》が該当します。
次に上記にアクセスできるカード、キルターンまでゲームを繋ぐためのリソース獲得手段です。
《ウルトラサウンド・シーリエ》、《魔宝竜 リスタルゲイラー》、《パワージェム・ドラゴン》、《炎尾の曲芸師 ミロスラヴァ》などが該当します。
更にこれらを用いてノーガードを引き出しやすい打点を組む必要があるため、前列と後列のユニットの枚数に偏りが出ないようにし、なるべくブーストしてアタックできる状況にしておく必要があります。
①のプランでいくのであれば、前列後列の枚数比をなるべく均等にし、リソース獲得手段を多めに採用することが理想的です。
速攻プランですね。早期に点が詰まっていれば連続攻撃もヴァンガードのクリティカル増加も重くなるため合理的といえないこともありません。
しかしデッキを速くする=グレード3の採用枚数を減らすということですし、3ターン目以降に機能するリソース獲得手段やフィニッシャーにアクセスする手段も削らないといけなくなります。
要求面の出力が低いデッキがきれいに立ち回っても勝てないような格上のデッキを想定した場合に少しでもチャンスを掴むために取る場合もある戦略ですが、【ドラジュエルド】は出力面での不足は感じてないため、無理にデッキのスピードを早めるようなカードを採用する必要はないと考えています。
さて、ソウルの供給バランスと、ゲームを組み立てる上で最低限欲しいカードが見えてきましたね。
次の項目では、【ドラジュエルド】のゲームプランを成り立たせる上で必ず欲しくなるカード、いわゆる確定枠の話をしていき、残りの枠を埋める自由枠の候補とその評価、そして実際の構築を見ていきたいと思います。
☆★☆構築について☆★☆
いよいよ本題です。
まずは前項で解説したデッキの性質とそれで勝つために必要な条件から、4枚確定で入ると考えているカードを見ていきましょう。
■確定枠■
上記の27枚が【ドラジュエルド】における確定枠のカードです。それぞれ採用理由を見ていきましょう。
《ライドライン》
《魔宝竜 ドラジュエルド》
《魔宝竜 リスタルゲイラー》
《パワージェム・ドラゴン》
《魔石竜 ロックアグール》
《ファルケイト・パフォーマー》
《守護者》
《トリガー》
こ次は残りの7枠の候補をのカードを比較し、それぞれの利点を見ていきたいと思います。
■自由枠のカードについて■
デッキの中身が43枠まで決まりました。
残り7枚に入る候補のカードをそれぞれ評価していきます。
《炎尾の曲芸師 ミロスラヴァ》
《影に潜む死神 ゼイルモート》
《トラクランス・レイダー》
《無慚伯爵 ボティス》
《ウルトラサウンド・シーリエ》
《魔石竜 マテルバーラ》
《スチームメイジ アシュルダ》
《幽冥の盟友 リィン》
《万雷を招く者 フルグレス》
《ブレインウォッシュ・スワラー》
■実際の構築■
ここまでを踏まえた完成形のデッキがこちらです。
デッキログ
カードパワーが非常に高い《ブレインウォッシュ・スワラー》を追加し、ドロップゾーンからのソウルイン手段が《ファルケイト・パフォーマー》だけなので《炎尾の曲芸師 ミロスラヴァ》と《ウルトラサウンド・シーリエ》を散らして採用した形。
《ブレインウォッシュ・スワラー》を4枚、《ウルトラサウンド・シーリエ》を1枚の配分や、《ブレインウォッシュ・スワラー》を4枚、《ウルトラサウンド・シーリエ》を0枚、《炎尾の曲芸師 ミロスラヴァ》を3枚でも構いませんが、ソウルの質が少し不安定になったり、同名カードが被ってしまい腐るシチュエーションも出てくるので無難なのはこの配分でした。
速攻型やドロップゾーンからのソウルインを重視した構築、ぱっと見無難そうに見える構築、ペルソナライド型も試しましたが、安定していなかったりリソースがなかったり、デッキのパワー不足を感じたりとどれも問題があったためこの構築に落ち着きました。
☆★☆立ち回りについて☆★☆
デッキの特徴、構築の解説をしたところで最後は立ち回りについての話です。
立ち回りと言いますが、正直言って基本は《ドラジュエルド》のパワーダウンスキルを使用しながら先攻5ターン目、後攻4ターン目を目処に勝利を目指して相手のヴァンガードにアタックしていくのがほとんどです。
そんな中でも細かく意識している部分もあるので、せっかくなので書いていきます。
■マリガン・ライドコストの前に■
マリガン基準やライドコストの優先度の話をする前に、どういうゲーム、手札を作っていきたいのか軽くおさらいしましょう。
後述する基準もりかいしやすくなるはずです。
当然相手やゲームの流れ、お互いのトリガーの捲れ具合で臨機応変に変わりますが、基本的な流れとしてはここに書いてあるものに近いものになるよう立ち回ることが目標になります。
ではこれを踏まえ、マリガン基準とライドコストで捨てるカードの優先度の話に移ります。
■マリガン基準■
優先度が高い順に書いていきます。
上記はあくまで基準なので、状況次第で例外のマリガンをする場合もありますが、記憶している限りではこの基準から逸れたマリガンをした記憶はほぼありません。
余裕があるときに同名カードの2枚目以降をキープする理由はライドコストで捨てやすいからです。
■ライドコストの優先度■
優先度高い順に記載
あくまで基準です。ゲームの流れ等により変動する可能性もあります。
○解説
能動的に捨てる理由があるカードを捨てるのが一番裏目が少なくなるので、《ファルケイト・パフォーマー》を持っていればソウルに入れるのに使いたいカードを優先して捨てます。ここでいう入れたいカードというのは手札にあって不要かつ、ソウルにないグレードを指します。不要なカードの基準については同名カード2枚目以降と、どのみちソウルに入れないと話にならないグレード3が最優先で、以降マリガン優先度下位から順に不要という感じでイメージしていただいて構いません。
リソース獲得手段はグレード1の時点で複数抱えていてなおかつ、それよりも優先度が高いカードが手札になければ捨てても構いませんが、グレード2以降のタイミングであれば1ターン握っておいて、相手の攻撃が全てノーガードになってしまうとしても点を受けてカウンターブラストをしっかり使っていったほうが強くなるのでグレード2以降のコスト候補からは消滅します。
■対面ごとに意識していること■
最後に、対面ごとに特別意識している内容があればそれを記載していきます。
【ネルトリンガー】
【極光戦姫】
【ユースベルク】
【バスティオン】
【オーバーロード】
【マハーニルヴァーナ】
☆★☆最後に☆★☆
自分もこのデッキはかなり気に入っていて、発売日からずっと回していたので書けることが多く気がついたら17000字を超えていました。
最後まで読んでくださった方々はありがとうございます!
現状、ドラジュエルドは環境一戦級のデッキってほどではなく、まあ良くて中堅くらいの立ち位置にとどまっているデッキだとは思いますが、展開する面を絞ってダメージを伸ばす立ち回り、ダメージを多く貰ってコストに変換することで生存する立ち回り、限られたコストでやりくりしながらゴールを目指す立ち回り、キルターンから逆算して動きを決めていくプレイなど、初心者から中級者、中級者から上級者にステップアップする上で必要な技術を多く学べるとても良いデッキだと感じました。
デッキの特性やライドラインの性能は非常に高く、配られているカードもまだ足りない部分もあるものの高スペックなものが揃っているので今後の強化に期待です。
何よりめちゃくちゃカッコいい。
冒頭で宣伝したTRAIL VANGUARD CUPの方も是非ご参加お願いします!
ドラジュエルドのマーカーやプレイマットもてにはいりますよ!!
受付開始は10/30 21時からなのでお忘れなく。
運営一同で最高のイベントに仕上げる所存です!
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それでは。次の記事でまたお会いしましょう。