「OSI参照モデル、ちゃんと理解してるか?」とドヤ顔で語る先輩をぶっ飛ばす為に、OSI参照モデルで理解しておかないといけないこと

「OSI参照モデル、ちゃんと理解してるか?」

ネットワークエンジニアになりたての頃、色んな先輩から言われた言葉です。みなさんも一度は言われた事、あるんじゃないでしょうか。

ただ、「OSI参照モデルは大事だぞ」なんて言ってる先輩に限って、結局何が大事なのか全然説明しないで「まだまだだなw」とか言って去っていく人が多かったように思います。その度に私はモヤモヤしてました。

なので、ネットワークエンジニア歴20年の私がOSI参照モデルについて改めて考えたり調べ直したりして、説明する際の大事なポイントを整理してみました。

「OSI参照モデルって結局そんな大事じゃなくない?」と思ってた人はモヤモヤが晴れますし、知ったかぶりしてくる先輩を逆にぶっ飛ばすことも出来ますのので、是非要点を覚えていってください。


OSI参照モデルは今は使われてない

OSI参照モデルは1980年前後に定義されたが、実際にはあまり普及せず、現状はほぼ使われていないのです。
このことはほとんどの教科書に書いてないですし、書いてある文献もありますが、そのことが強調されて書かれているものはほぼ皆無です。
「OSI参照モデルは今は使われていない」このことを認識するのが非常に大事です。


今使われてるはTCP/IPの4階層モデル

OSI参照モデルの代わりに普及しているのがTCP/IPの4階層モデルです。教科書的にはOSI参照モデルの次に説明されているものですが、単純に各階層の説明を記載してるような内容が多く、「OSI参照モデルは使われていない。その代わりにTCP/IPの4階層モデルが普及している」、この記載がないです。
この説明がされているだけで、OSI参照モデルやTCP IPの4階層モデルについての理解がぐっと深まると思います。
このことから、OSI参照モデルを理解するのが大事だ、と説明するのはなんだかポイントがずれてるのがわかると思います。


OSI参照モデルへの理解が役に立つシーン

ネットワークエンジニアの仕事をしていく中で、OSI参照モデルの知識が必要になる事はほぼありません。あくまで覚えることの1要素に尽きません。

ただ、OSI参照モデルを理解することが、無意味ということではないです。その理解が役に立つシーンもあります。それはWiresharkのパケットキャプチャデータを見る時です。

キャプチャーデータのヘッダー構造を見たら、まさにTCP/IPの4階層モデルと同じことが分かります(OSI参照モデル関係ないですね……)。

これくらいですかね。トラブルシュートするときの切り分けで必要な知識である、とか言う人もいますけども、まぁ覚える事は、物理から切り分けしていくということぐらいで、そんな覚える事はないです。


OSI参照モデルを理解するためのポイント

そんなわけでいろいろ書いてきましたが、最後にOSI参照モデルを理解するためのポイントを整理したいと思います。

・OSI参照モデルは現在使われていない
・その代わりTCP/IPの4階層モデルが普及している
・TCP/IPの4階層モデルが使われているのはWiresharkのデータ見る時に実感できる。
・ネットワークエンジニアをやっていく中で、OSI参照モデルの知識が役に立つシーンはほぼない。
・どや顔で「OSI参照モデルは大事だぞ」とか言って何も説明しない先輩は信用しなくていい。

この辺のポイントだけを抑えとけば、あなたもOSI参照モデルマスターです。間違いなく日々の業務に役立つことはないですけど、よりネットワーク技術のことを理解していく中で、必要な知識なのでぜひ押さえておいてください。

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