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あなたは心の中にいる~猫の恵太君~

#人間と猫の承認関係
#あなたがいるから私もいる
#ノンバーバルな世界でも意思伝達は可能
#喪失感と悲嘆の中にいる母へ

命あり愛するものを失った時


日常のありがたさ



今日はちょっと
「猫ちゃん」
の話。
幼い時から我が家には猫がいた。
小学校の頃、学校で友だちと喧嘩をしたときは、心が晴れずに帰宅したものだった。鍵っ子の私は、そんな気持ちを打ち明ける相手は、猫しかいなかった。
部屋のドアを開けるや否や、私の帰宅を知って駆け寄る猫ちゃんを、抱きかかえ顔を埋めて泣いた。
語りかけながら、猫を見ると心配そうな顔をして、私の顔を覗いた。時には、頬の涙をなめて、拭ってくれた。

恵太君(左)とMILK(右)



猫とはお互いに言葉を交わし、意思疎通をする事はないが、私の気持ちを察して、そばにいて離れず、ぺったりくっついていてくれると、猫のぬくもりと寄り添っていてくれる安ど感で落ち着くことができた。
優しい声で、
『にゃ~お』
の声は、
『泣かないで』
『そばにいるから安心して』
と言ってくれているような気がしたものだ。

幼いころの私が猫に優しさを与えられ承認されていると感じたように、我が家の娘も、我が家の白い猫(ミルク)と常に一緒に生活していた。

我が家には、白い猫のミルク、実家にはこげ茶色のヒマラヤン。出来損ないとブリダーに評価された恵太君。
この2匹は、実の兄弟だ。

18年前の9月のある日。母が友人に、猫の里親探しの話を聞かされ、預けられていたペットショップに見るだけでもといった気持で、私と二人で行った。一目で、出来損ないのヒマラヤンは、母のお気に入りとなった。それもそのはず、同じ種類の猫を天に召されるのを、見送った後だった。
前代のヒマラヤンと同じ名前の恵太君と名付けた。

恵太君を譲り受けたのを知った娘は、その可愛さに夢中になって、自分も猫を育てたいと言い出し、翌日には、兄弟の白猫は我が家にやってきた。
幼少期は真っ白な体毛で、娘は迷わずMILKと名付けた。

相互の承認関係を感じる存在


先ほども述べたように猫との関係性は、言葉はなくとも、お互いにお互いを必要としていると感じられ、娘にとって悲しいことがあるときには、なぜか猫であっても、人間のように寄り添ってそばから離れない。
不思議なもので、人間とは感情や表現の手法は違うのに、このMILKからは、娘も、私も、お互いに必要と感じあえ、大切だと言うメッセージをもらい続けている。
私からも、娘からも、
『あなたほど大切なものはいない』
と言うメッセージを送りあっている。
つまりお互いに、何かあったら、出来る事なら何でもするよというメッセージを受け取り、相互の承認関係が成り立っているような気がしてならない。

だからこそ、失ってしまったとしたら、その喪失感は計り知れない。

悲嘆ケア~幼き日の恵太君写真画像~


恵太君



猫兄弟の恵太君。昨年、2022年12月12日に永眠した。いなくなって感じている。喪失感。悲嘆。
それは計り知れないものがあって、毎日思い出しては、恵太君の写真を見て母は、涙を流している。
決して、恵太君という唯一無二の存在は、どこを探してもいないのだけれど、何か似たような猫ちゃんがどこかにいて、母の心が癒される方法はないものかと考えていた。
そこで、思いついたのがAI。Midjoyrney。
花畑で遊ぶ幼き日の恵太君を写真画像で描いてみた。


早速、母に花畑で過ごす幼い猫の恵太君画像を作成し、送ってみた。もしかしたら全く違うものとして目に移り、恵太君とは違うけれど、ただただ幼い猫の可愛さを感じるかもしれない。
あるいは、亡くなった恵太君の幼き日を重ねて、18年前の姿を重ねて、恵太君のように感じるかもしれない。

Midjoyrneyで作成 
幼き日の恵太君はモコモコした薄茶色の毛並みでした
Midjoyrneyで作成
怒ったことが一度もないおっとりした性格
Midjoyrneyで作成
おとなしい性格の恵太君は、窓から外を眺めるのが好きでした。

母から
『ありがとう。』
『恵太君の子どものころみたいで、見入ってる。』
『毎日、この写真を見て写真の恵太君と子どものときの話をする』

電話からの母の声は、嬉しさを語る声のトーンだった。
まだまだ失った悲しみは癒えないけれども、一緒に過ごした時間や思いで、大切な存在であったと忘れないで思い出し、語ることが悲嘆ケアであるし、亡くなった恵太君への愛情は変わることなく、思い続けていると天にとどけと願っている。

亡くなったことを忘れる必要はない。
思い出を語る材料となる写真があれば、家族で語り合えるし、母も一人で思い悩むこともないだろう。
そのために、写真画像を作成することもありかなと思って行動してみた。

2023年2月14日(火)
MILK


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