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【夫と息子 #1】おととmili君

こんばんは、@hanamizukiです。

息子は私のことを「おか」と呼んでいました。

「おかあさん」と呼んでくれる時もありましたが、ほぼほぼ「おか!」
「おか!miliくんとあそぼう!」
「おか!ぎゅーにゅーちょうだい!」
「おか!だっこー!」
「おか!」「おか!」と連呼してくれていた人がいたことを今では最大の幸せだったなぁって思います。
もう一度、呼んでほしいなぁ…

私が「おか」なら、夫は「おと」でした。
「おとうさん」の「おと」。

いつからか、mili君独特の呼び方で、ずーっとそう呼ばれてきました。

mili君と「おと」は私からみると「親友」だし「心友」でもあったかな。

私たちが住んでいるのは2階で、外に出る為には、玄関を出て、外に出る為のオートロックのドアを開けて出ていくのですが、「おと」が出勤するときは、玄関からオートロックのドアまでずーっと「おと、バイバーイ!」「バイバーイ!」「バイバーイ!」と叫んだあと、mili君は室内バルコニーに移動して、窓から「おと」の姿が見えなくなるまで、また「バイバーイ!」「バイバーイ!」と笑顔で見送るのが、朝のルーチンでした。

「あ~ぁ、おといっちゃった!」って残念そうにしながらも、ニコニコして見送るのが嬉しそうでした。

mili君は「おと」とのドライブも大好きでした。
フォレスターの助手席に乗って、2人でサングラスをかけ、外の景色を見て「あっ、ひこうきだ!」「あっ、ごみしゅうしゅうしゃだ!」ってはしゃいだり、2人が好きな音楽をかけて歌ったり、そんな2人を後席から眺めて、写真や動画を撮ったり、2人の楽しそうな後ろ姿を見ているのが私の趣味だったかもしれません。

mili君3歳の1年は、次々とキャラクターにはまり、煉獄さんやリバイス、スパイダーマンとヒーローキャラになりきって、毎日「おと」と闘いごっこ。
必ず「おと」は倒れたフリをしてくれるのですが、そんな「おと」の上にゴロンと寝転がり2人で笑っている姿も私は大好きでした。

2人には夜のルーチンもありました。
寝る前にYouTubeでクマのプーさんを見て
「ハチくんは、はちみつをつくるためにいるんだよね!」
「ハチミツ、ミルク、チョコレート!」
プーさんの真似をして、ゲラゲラ笑って、
mili君が「もー、いっかい!」とリスクエストすると、
「おと」は「えー、またぁ」なんていいつつも、見せてはまた真似して、仲良く寝ているものでした。

息子がいなくなってから「おと」は毎日泣いています。
「俺たちの子がいなくなっても、miliの親であることには変わりはない」
「ただ姿が見えないだけで、欲しそうな玩具があれば買ってくるし、食べたいようなお菓子があれば買ってくる、普通の日常を少しずつ少しずつでいいから送ろう」と、毎日私を励ましてくれます。
遺影に向かって、普段と同じように話しかける「おと」を見ると、いなくなってしまったmili君の声が聞こえてくるようで涙がまた出ます。

miliくん、おとは、とってもさびしそうだよ。
まいにちね、おかにかくれてこっそりないているよ。
きっと、おとも「おとー!」ってよんでくれるmiliくんのこえをさがしているし、どこからか「おとー!あそぼうよー!」ってmiliくんがこないかなぁってまっているよ。

miliくん、げんきですか?
そらからおとをみているかなぁ。



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