ごく短く、簡潔にして明瞭、英語的にも比較的 ”読みやすい” 断章だと感じられたかも知れません。しかし同時に、読み手に対して、決して軽くはない課題をつきつける文章でもあったのではないでしょうか。ケラーの人生は Words to live by. に支えられ、導かれたものであったが、現代のニホン人の多くにはこれがないという実実をどう考えるべきなのか・・・。なにも見えず、なにも聞こえず、なにも語り得ないのは、果たして<障がい者> たるケラーであるのか、それとも<健常者>たる我らのほうか・・・。「三重苦」どころか「思考」も完全停止、いやそもそも停止すべきところの思考が不在。"I think not; therefore I am not. “ をこそ座右の銘とすべきなのか???... 'they may indeed see but not perceive, and may indeed hear but not understand” Mark 4:12
ポイント
The words to live by の訳語選定
接続詞+分詞構文
through と by の違い
sprit over body の解釈
to V, to V and to V の to を省略しないことの効果
since の3品詞
This faith was confirmed... の解釈
カンマによる形容詞の並列(等位と累積の違いについてはいずれまた)
A and B and C 型の列挙の含意
譲歩構文(詳細はいずれまた)
補足(余談?)
Darwin の On the Origin of Species のフルタイトルに含まれる複数の of の相違について
R. Scott の Discoverie of Wichcraft の of について
R. Decartes のジョークと Est! Est!! Est!!! について
F. Bacon の Knowledge is power. と Ignorance is strength. [1984] について