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革の染色からはじめるトラベラーズノートカバー作り
愛用のノート「カ・クリエ プレミアムクロス」がトラベラーズノートのカバーにぴったりサイズだということを聞いたことをきっかけに、初めての革染色、初めてのレザークラフトに挑戦。
トラベラーズノートカバーを自作しました。
写真を見返していて気がついたのですが、カ・クリエとトラベラーズノートに互換性があるらしいと聞いてからカバーを完成させるまでの期間はわずか7日ですね。びっくり。
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レッドは販売終了のようで悲しい
今までにも自分で草木染めをした毛糸で靴下を編んだりしており、革にも興味があったので染色からやってみることにしました。
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ローズマリーで草木染めした毛糸で編んだ靴下
革選び
染料仕上げと顔料仕上げ
染め方は主に「染料」で染める方法と「顔料」で染める方法があるとのこと。
万年筆のインクも染料と顔料があるなぁ。草木染めは染料だ。
『使い続けるほどに美しい風合いを醸し出す』という革製品の醍醐味を楽しむなら、染料仕上げの革が適しているでしょう。
革のエイジングを味わいたいので、染料で染めます。
革の種類
染色に適した革を調べたところ、染料で染める場合はフルタンニンなめしをされている革(=ヌメ革)がいいとのこと。
フルタンニンなめし
色や艶の変化といったエイジングを感じられる素材です。
適度にこしがあって扱いやすく、染色もしやすいことから、レザークラフトで最もメジャーな素材です。
ヌメ革にもいろいろと種類があるようです。
よくわからなかったので、ショップ内で一番お手頃なものに。
よくわかるようになりたい。
私の財布は栃木レザー。
厚さ →1.5mmと2.0mmで結構悩む。手持ちでも書けるようにしっかりした背 表紙がほしかったので厚い方にしてみた
こちらを参考にし、やや薄いほうが好みなので厚みは1.5mmを選びました。
サイズは35×25cm。
染色
染色方法について調べる
まずは手順による違いを解説している動画で勉強
染めるのに使う道具「ウエス(布)」と「刷毛」の比較。
銀面(革のツルっとしている面)のみ染める「丘染め」とトコ面(革の毛羽立った面)も染める「丸染め」の比較。
染色後、「ニートフットオイル」で仕上げる方法と「レザーコートマット」で仕上げる方法の比較。
とてもわかりやすい!
ウエスいいですね。着なくなった服を切ってお手軽に作れる。
あとトコ面は暗い色にしたいので、丸染めでやりたい。
青系のグラデーションにしてみたいなと思っていたら、良い感じの動画を見つけました。
これは大変に美しいので是非見て欲しい。
動画内で紹介されている染料は廃盤らしく、今は購入できても今後買い足せなさそうだったので、代わりにクラフト社の「クラフト染料」の空色、青、紺を購入。
染色
染料は前日にパクパク食べまくって用意したプリンカップたちに入れる。
「空色」「空色+青」「青+紺」「紺」…だったと思う。
「空色+青」「青」「青+紺」「紺」だったような気もしてきました。
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クラフト染料の裏には「ベタ染めの際は水で希釈した染料を使用」とあったのですが、前日に行った試し塗りは原液で行っており、ちょっと薄めて試したら全然感覚が違ったので、原液で塗ることにしました。
いくつか販売店サイトなどを見てみたけれど、原液で染めている例もチラリホラリとあったので薄めなくてもいい様子。
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ゴム手袋も必要です。
お気に入りのニトリルゴムを使う。
染める前のヌメ革の状態。
少し傷があるけれど、こういうものは天然素材の味だと思う。
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まずはトコ面の染色から。
キレイに染まった銀面がこすれたりしたら悲しいな?と思ってトコ面から始めることにしました。あってるのかなぁ。
まずは霧吹きで全体を湿らせる。
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刷毛を用意していないのでウエスを使い、紺の染料をポンポンと叩き込むように塗っていきます。
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ムラが残る感じが好みだったのと、「やりすぎて銀面まで色が染みてたらどうしよう」と不安に思ったのでこのあたりでやめました。
ちなみにあとで裁断した断面を見てみたら、染まっているのは表面だけで内側にはまったく色が入っていなかったので、染みる心配はいらなかったようです。
次は銀面です。
同じく霧吹きで全体を湿らせる。
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トコ面を染めたときの水分が表に染み出ていまして、全体に霧吹きをしたけれどこんなにムラが。
不安に思いながらも次の工程へ。
全体を空色(空色+青だったかもしれない)で塗る。
これもムラの残るところで塗り終える。
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濃い色を重ねていきグラデーションを作る。
グラデーションを作る手順、腕の動きは先程の動画を参考にしています。
明るい色の面積を広くしたかったのでちょっと範囲を少なめにしてみたつもり。
乾くと色が明るくなります。
湿った状態では全体的に暗い色に見えるのでグラデーションになっているのかわからず、ドキドキしました。
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新聞紙を敷いた平干しネットの上に置き、乾かす。
ときどき新聞紙を交換しながらワクワクして待つ…!
乾かしている間に、試し塗りをした革でタグを作ってみる。
なかなか良い。
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8時間後
ほとんど乾きました。
ほんとうはまだほんのちょっと湿っていましたが待ちきれませんでした。
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えっ、綺麗。
初めての染め物とは思えない美しさ。
夜空のようなイメージで染めたかったのですが、まさに思っていた色がでて感動しました。
動画よりもう少し水色が強い感じにしたかったんです。
動画で学べるというのは大きいですね。大変勉強になりました。
ただ色を塗り分けるのではなくて、内側にじんわりと濃い色を置くことで深みを出させるところが素晴らしかったです。
いいねボタンとかもろもろで応援しなくっちゃ。
オリジナルの塗料かコーティングを売っているようなことが書いてあったので、次に何か製作する際には見てみよう。
本来はここでオイル塗りやコーティングをするのですが、コーティング剤を塗るかオイルだけで仕上げるかで悩んでいたので、そのままクラフトの工程に移りました。
クラフト
こちらのブログを参考に作成しています。
裁断
ロータリーカッター&カッターマット&定規
裁断には手持ちのロータリーカッターとカッターマットと定規を使用。
革もスパッと切れました。
裁縫のときにも布を平置きしたまま裁断できてとても便利。
むかし、手に突き刺さったときはめちゃくちゃ痛かったのでお気をつけください。
切り出し寸法
ブログの作者さんが2回目の制作時に大きめのサイズに変更されていたので、こちらのサイズで切り出しました。
今回は余裕を見て横26cm x 縦22.5cmで切り出すことにしました。
穴開け
ハトメ抜き
1.8mmでぴったりな気がします。
ぴったりすぎてあとでゴム紐を通すのに苦戦したので、もう少し大きい…2.0mmくらいのほうが良いような気がしました。
【追記】
裏側の手帳が開かないようにするゴムを通す穴は、3.0mmで開け直しました。ちょうど良いです。
しおりとゴム紐の2つを通すので1番上の穴も大きい方が良さそう。ぜんぶ3.0mmでもいいかも。
ゴム紐用の穴開け
中央にノートを固定するためのゴム紐を通す用の穴を開ける。
次はゴムを通す穴を開けます。位置は上下とも、端から0.5cmと2cmです。縦の長さは多少ずれても問題ないですが、一直線上に開けないとおかしなことになります。
また、参考にしたブログでは手帳が開かないようにするゴムをなくしていますが、今回は公式のトラベラーズノートカバーに近付けたかったので、革の左側半分の中央の位置にもゴム紐を通すための穴を追加しました。
刻印
「レザークラフトといえば刻印!」というイメージがあったのでつけてみました。
革の全体を霧吹きで湿らせてから刻印します。
刻印部分だけ濡らすとそこだけ染みになるのかな。たぶん。
ちょっとお高かったので…これからあらゆる革製品に刻印しまくろうと思います。コーティング済みの革だと難しいらしいけれど。
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ここまでの形を整える作業が終わったところ。
端が切り落とされ、青色が強調された。
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コバの染色
ウエスに紺の染料を染み込ませ、コバ(切断面)を染色し、乾かす。
些細なことだけれど、ここが染まっていると綺麗に見える気がします。
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銀面のオイル塗り
ニートフットオイルをウエスに染み込ませ、銀面全体に塗って乾かす。
ほんのり色が濃く仕上がりました。
たくさん塗るとかなり濃くなるらしいし、エイジングが早くなるらしい。
他の革製品のケアにも使えそう。
トコ面の処理・コバの処理
こちらはブログの通りに。
樹脂でコーティングして保護をする。
なだらかでツルッとした手触りに。
既製品の革製品もトコ面がぼさぼさになることがあるから、そういうときにも使えるかもしれない。
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こすった跡が残ったけれど、これも味ということで…
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つるつるの仕上がりになりました
銀面のコーティング
どうするか迷っていたコーティング(樹脂)をあとから塗りました。
コーティングは色落ちを防ぎ、汚れの付着を防止し、艶を出します
コーティングを塗るとはっきりしたツヤがでることと、あとから染め直しすることが難しいらし くなるので、塗ろうか悩んでいたのですが…色落ちはやっぱり気になる。
各コーティング剤の仕上がりと色落ちの検証をされている動画を見て、レザーコートマットにしました。
少しだけ水で薄めてウエスに染み込ませ、ムラにならないように丁寧に塗りました。
水で薄めたのは、ムラになると跡になるという話を見かけて心配になったから。
原液で2度塗りすると色落ちを防げるそうなので、薄めたものを3度塗りしました。
トラベラーズノート リペアキット
ゴム紐、しおり紐、金属パーツは、トラベラーズノート リペアキット スタンダードカラーを使用しました。
色は一番明るい色に。
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取り付け方はパッケージに記載があります。
いまいちこの「金具を叩く」の加減がわかりませんでした。
適当にやったけれどあってるのかなぁ。
【追記】
金具の結び目が入ってる部分が変形して潰れるくらい叩くのが良いっぽいです。
私の叩き方では全然足りなかった…でも紐を交換した時に再利用したいなと思ったので、そのまま潰さずに使っています。
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完成
革の染色からはじめるトラベラーズノートカバー、完成です。
想像よりもずっとずっと良い仕上がりで大満足。
これからどんな変化を見せてくれるのか楽しみ。
大事にしていきたい。
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