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どうか、ゆっくりと苦しみを持って

※この記事はエモクロアTRPGシナリオ「捕鯨」のネタバレを大いに含みます。

まずは、前回の記事で書き漏れてしまった、捕鯨の作者様に感謝を述べたい。とても楽しかった!素敵なシナリオを体験させていただいてありがとうございます!

まさか捕鯨というシナリオにこんなにも苦しめられるとは思わなかった。

苦しい苦しい
気持ちの整理をつけたい。でもできない。

・守谷くんへの気持ち
君はどんな気持ちで三茶を散歩したのかな。君はどんな気持ちで黄色い車を見ていたのかな。どんな気持ちで。
生にしがみつく本能、か。
正直に言うと自陣の卓のときのPLである俺は、守谷くんには詩乃として、罪悪感と、彼女の積み上げた苦しみを知り、どうかじっくりと、後悔をもって生きてほしいと思った。命をもらった手前、自ら命を断つことさえ叶わぬ、生地獄を味わってほしいとさえ思った。

・知花くんと詩乃に気づかされる
PLしばごまさんの卓で連れてきた知花くんは守谷くんに体を譲った際は、知花として生を全うするのではなく、守谷くんとして生きてほしいという。
この知花くんというPCはどこまでも深い人間だった。ベテラン共鳴者であり、数々のお話を経験し、助けられなかった人たちへの罪滅ぼし、まだ果たせてない大切な人への謝罪の言葉。それは知花くんの知花くんだけの大切な思いであり、守谷くんに背負わせるものではない。と。
そう。
そうなんだよね。
詩乃の浮世離れして、アイス1つ選ぶのにも悩む姿も、公園で遊ぶってことがこんなにも楽しくて心踊ることも、ヤンキー座りに感動して大股開きしちゃうことも、母親の呪縛から自力で這い出し、友人等とともにアイドルとして飛び立った人生もすべて、詩乃の大切な思いであり、きっとこれは背負わせる物ではない、そんなつもりで、詩乃は守谷に体を譲ったのではない。
気持ちの整理をつけれなかったのは、詩乃の気持ちと自分の気持との行き違いに他ならないのだ。
知花くんと詩乃の心の綺麗さに比例して自分の性格の悪さが浮き彫りになる。
そんな気持ちに気づかせてくれた知花くん、しばごまさんには、お礼を言いたい。
詩乃を快く送ってあげれなくてごめんね。
お別れです。
どうか、ゆっくりと、安らぎを持って。

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