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ファイナルファンタジー7について

みんな大好きFF7について。

中学生だった俺は学校終わりにセブンイレブンで受け取って、ワクワクしながらプレイしたもので。それはそれは面白く、難解なストーリーも魅力の一つだった。でも、そんな主人公たちの行動に常にモヤモヤを抱いていた。子供だった自分にはそれが何だったのかは理解していなかったが、今ならその正体がわかる。
テロリズムとエゴイズムに満ちたアバランチの活動。それを主人公目線で遂行するという気分の悪さ、直接的には見せないというご都合主観。世界を救うという大義名分に天秤をかけられてしまうという理不尽さ。これらに行き着く。
まず、主人公が手を貸す組織であり、幼馴染であるティファも所属しているアバランチについて。
神羅カンパニーの魔晄エネルギーを星が滅ぶモノとして危険視し反神羅思想を掲げるレジスタンス集団である。あたかも悪の神羅を撃ち倒す正義の集団に子供なら思えてしまうところだが、実際は目的のためなら一般人の犠牲など御構い無しで活動するまごう事無きテロリストである。
対して神羅といえば、犯罪や悪徳を目的とした組織ではない。
実際ウェポンの討伐やメテオの破壊、ミッドガル住民の保護など慈善事業とも言える活動も行なっている。
また、ミッドガル住民に重要なインフラなども提供しており、神羅がある日突然崩壊したら非常に多くの人が困るのも事実。(北条などの愚行はさておき)
冒頭、アバランチは壱番魔晄炉の爆破を決行する。これによりそこに住んでいたの大量の一般人が犠牲となった。スラムのセブンスヘブン周辺にいる女性のセリフには「ミッドガルの電力がマヒしちゃったら、コンピューターとか信号とかいろいろ止まっちゃうじゃない、経ざい的損失は、ん~~10億ギルはくだらないし、それに!たくさんの罪なき人々が死んだと思うのよ、爆破が真夜中だったから、まだいいわ。眠ってた人はそのまま目が覚めないだけね」というのもある。
直接的にではないが被害の大きさ、理不尽さを物語っている。
アバランチの思想はリーダーであるバレットという巨漢の黒人をもとに動いている。
ここで、このメインテーマを象徴するセリフを紹介する。
ケット・シー
「バレットさん!!
なんですか、今の『ポリポリ』ってのは!
マリンちゃんが安全やったらあとはどうなってもええんですか?
まえからアンタには言いたいと思とったんですわ!
ミッドガルの壱番魔晄炉が爆発したとき
何人死んだと思ってますのや?」
バレット
「……星の命のためだったんだ。
多少の犠牲は仕方なかった」
ケット・シー
「多少?多少ってなんやねんな?
アンタにとっては多少でも
死んだ人にとっては、それが全部なんやで……
星の命を守る。はん!確かに聞こえは、いいですな!
そんなもん誰も反対しませんわ。
せやからって、何してもええんですか?」
バレット
「神羅のやつにどうこう言われたかねえ……」
ケット・シー
「…………どうせ、ボクは……」

仲間である二人、バレットとリーブ(ケットシー)が衝突するシーン。テロリストとその相手との会話なので、どっちも都合のよい主張となっている。
妻も故郷も友も仲間も、右腕までも神羅に奪われたバレットからしたら「神羅のやつにどうこう言われたかねえ……」のセリフは理解できなくはないし、神羅内部に所属しながらも悪い部分はただし、多くの住民を救いたいという気持ちがあるリーブ目線での、マリンが無事ならそれでいいというバレットの態度に物申したいのもわかる。非常に思い考えさせられるやり取りだ。
これを発売当初、中1だった我々に理解は到底難しかった。
知らず知らずにものすごい問題提起を投げつけられてたのだ。
まだ翌年発売されるMETAL GEAR SOLIDのほうが説教臭くてわかりやすい。
ゲームについてのモヤモヤ、感じること、ない?ってお話でした。
ちなみにリメイク未プレイなので、まんまなのか、マイルドにされてるのか、気になるところではある。



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