子どもの礼拝『湖の弟子たちとイエス様』(2024年7月28日)

先日(7/28)の教会学校でお話を担当しました。
今まで礼拝説教のように一方的に話していたのですが、今回は子供たちと対話しながら進めていくやり方に挑戦しました。

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先週のお話を覚えていますか?先週は、5つのパンと2つの魚しか無かったのに、イエス様がお祈りすると数が増えて、みんなお腹いっぱいになった、というお話でした。
(「5000人居たんだよね」)
うん、聖書には5000人って書いてあるけど、それって成人男性だけの人数で女の人や子供は含まれてないから、実際はもっと居たみたいよ。
(「10000人?」)
そうだね、この教会みたいに家族全員で来てたらそれぐらいの人数になってただろうね。

さて、今日はそのお話の続きです。
それでは、『マタイによる福音書』14章22〜33節を読みましょう。

【22それからすぐ、イエスは弟子たちを強いて舟に乗せ、向こう岸へ先に行かせ、その間に群衆を解散させられた。
23群衆を解散させてから、祈るためにひとり山にお登りになった。夕方になっても、ただひとりそこにおられた。
24ところが、舟は既に陸から何スタディオンか離れており、逆風のために波に悩まされていた。
25夜が明けるころ、イエスは湖の上を歩いて弟子たちのところに行かれた。
26弟子たちは、イエスが湖上を歩いておられるのを見て、「幽霊だ」と言っておびえ、恐怖のあまり叫び声をあげた。
27イエスはすぐ彼らに話しかけられた。「安心しなさい。わたしだ。恐れることはない。」
28すると、ペトロが答えた。「主よ、あなたでしたら、わたしに命令して、水の上を歩いてそちらに行かせてください。」
29イエスが「来なさい」と言われたので、ペトロは舟から降りて水の上を歩き、イエスの方へ進んだ。
30しかし、強い風に気がついて怖くなり、沈みかけたので、「主よ、助けてください」と叫んだ。
31イエスはすぐに手を伸ばして捕まえ、「信仰の薄い者よ、なぜ疑ったのか」と言われた。
32そして、二人が舟に乗り込むと、風は静まった。
33舟の中にいた人たちは、「本当に、あなたは神の子です」と言ってイエスを拝んだ。】

みんなこのお話は知ってますか?
(「知ってるよ」)
そうだよね、君たち僕よりも聖書に詳しいもんね。
それじゃあ今日のお話について、いくつか質問をします。

①「なぜイエス様は、弟子たちと一緒に船に乗らなかったのでしょうか?」
(「一人でお祈りするため」)
正解です。山に登って神様にお祈りするためでした。
何をお祈りしたかは書かれていませんが、弟子たちが無事に湖を渡れるように、また明日になったら元気になって、神様のために働けるようにと、祈っていたのではないかと思います。

実はもう一つあるんだけど分かるかな?
(「うーん…」)
もう一つは、パンと魚を食べた人たちを解散させるためでした。
この時5000人以上、もしかしたら10000人以上の人が集まっていて、みんなもっとイエス様のお話が聞きたかったのか、夜が近付いても中々帰ろうとしませんでした。
だから残っていた人たちに「もう遅いから家に帰りなさい」と呼びかけたんです。
普通に考えたらイエス様一人でやるより弟子たちと手分けした方が早く終わるじゃないですか?
でも弟子たちは5000人以上の人たちにパンと魚を配って、とても疲れていたはずです。
そんな弟子たちを先に休ませるために、イエス様は弟子たちを先に帰らせて、一人で群衆を解散させたんです。
この時弟子たちは、船にイエス様が乗っていなくて心細かったと思います。
でもイエス様は弟子たちのことを放っといて一人寝ていた訳ではありませんでた。
弟子たちから離れた場所に居る時も、イエス様は弟子たちのために祈り、働いておられました。

②「ペテロはイエス様から「来なさい」と言われて、水の上を歩きましたが、途中で沈みそうになりました。何故でしょうか?」
(「波が怖くなって、イエス様から目を離した」)
その通りです。
30節には「強い風に気がついて怖くなり、沈みかけた」とあります。
この時ペテロの目の前にはイエス様がおられました。
今までペテロは、イエス様が重い病気を治したり、食べ物を増やしたり、嵐を静めたり、人には出来ない不思議なことをなさるのを、その目で見てきました。
この時もイエス様は水の上を歩いておられたし、ペテロ自身今まさに、イエス様の「来なさい」という一言を信じて水の上を歩いていました。
「風が吹いても、何も心配する必要ないじゃないか」
そう思えるかも知れません。
でもペテロには、ビュービューと自分の体にぶつかる風や大きく波立つ湖が、イエス様よりも強く恐ろしいものに思えてしまった。
自分を支えてくれているイエス様が見えなくなってしまった。
その瞬間ペテロの体は水に沈み始めたのです。

③「それでもペテロは、水に沈んで溺れ死ぬことはありませんでした。ペテロは自分で泳いで船に戻ったのでしょうか?」
(「イエス様に“助けてください”って言ったら、イエス様が助けてくれた」)
素晴らしい!大正解です。
ペテロが「主よ、助けてください」と叫ぶと、すぐにイエス様が手を伸ばして助けてくださいました。
イエス様はペテロを助けると、「信仰の薄い者よ、なぜ疑ったのか」と言いました。
イエス様の言葉は厳しく叱っているようにも聞こえますが、
「安心しなさい、私がいる。“もう前に進めない、もう死ぬしかない”と思う時にも、私があなたを助ける。だから何も疑う必要は無いんだ」
という励ましの言葉でした。

私たちもこの船に乗っていた弟子たちのように、「自分は独りぼっちだ、誰も助けに来てくれない」と心細くなることがあるかも知れません。
あるいは水の上を歩いた時のペテロのように、目の前の心配事で頭が一杯になって、イエス様を忘れてしまうことがあるかも知れません。
でもそんな時も、神様は私たちのそばに居て、私たちのために働き回っておられます。
「たとえ私たちに神様が見えなくても、神様は私たちを見ておられる」ということ、「私たちが神様を忘れることがあっても、神様は私たちを忘れることがない」ということを、覚えていてください。



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