コロナ禍後の小学校観劇会の現状。
2024年4月から、
時短勤務で職場復帰。
久しぶりに小学校観劇会の営業担当になる。
うちの劇団は事業部ごとに一応担当がいるが、
団員の産休育休だったり、
公演班(公演活動が主。つまり、役者が主)から制作担当へ異動があったり、
また逆もあったりと、
部署異動が結構多い。
よって、
俳優、装置、衣装、企画プロデュース等の演劇製作から、
事務、営業、経理、総務、人事などのバックオフィスまで、
一般企業ならば完全に部署ごとに機能している業務を、劇団員が兼務している。
また劇団員は労働者であり、経営者でもある。
つまり、劇団の経営方針も劇団員が考える。
1人何役!?という状態である。
そして、一般企業では中々起こり得ないことは、社長を団内の選挙で決めることだろう。
まぁ、社長以外の取締役も選挙で決めるのだが。
生徒会の会長を決める時の決め方で、社長が決まる。取締役も決まる。
劇団の大事な決め事は、劇団員の総意で決まる。
中小企業でありがちな、社長の鶴の一声なぞ、無いのである。
50年前の創立以来、このやり方で経営し続けているのは、奇跡と言えよう。しかも、「食えない」と言われる演劇活動で。
さて、話題が横道にそれたが、
数年ぶりに小学校の営業担当となり、コロナ後の小学校の観劇会の実施状況をリサーチ。
本拠地の地域はさほどの減少は無かったが、県外の地域はコロナで鑑賞会が無くなったのをきっかけに、そのまま鑑賞会が無くなった学校が多かった。
理由はコロナだけでは無い。
・先生の働き方改革や、授業時間の増加のため、行事の精選。
・少子化による学校統合。
・予算が無い。
予算がない、時間が無い、人手がない、この3コンボで観劇会が無くなっいるように思う。
正直、観劇会は学校行事の中で優先順位は低い。
運動会や修学旅行、遠足、学内行事のが優先されるのだ。
無くなる理由は分かる。
が、切ない。
学校で実施しなければ、大人になるまで、もしくは大人になっても、演劇や芸術文化に触れる機会が無い子ども達もいる事だろう。
それでも生きていけるし、特段困らない。
…けど、心ワクワクする体験を子どものうちに沢山した方がいいよなぁ、と個人的に思う。
私が小学生の時の観劇会の記憶は、五感の記憶。
体育館の景色が変わるあの驚き。
幕や装置の独特の匂い。
蛍光灯の明るさとは違う、照明の光と温度。
心臓に迫るような音響。
役者さんの演技に息を呑む瞬間。
そして、何より心がジェットコースターみたいに動いたこと。
正直、ストーリーは覚えてないけど、その体感はずっと自分の中にある。
そんな体験を
今の子どもたちに体験して欲しいと思うのは、大人のエゴだろうか。
社会や子ども達を取り巻く環境が変わっても
小学校の観劇会が姿を消さない為には、私に何が出来るだろう。
そんな事を思いながら、
今日も営業用のパンフレットを組んでいる。
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