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林が考える音声配信との向き合い方

2020年9月末から始めているStand.FMが199回目の放送でした。

回数にこだわりはありませんが、2021年の9月末までは、とにかく続けたいと思います。

”Life is sick hack”と呼んでいるように、生活の中での四苦八苦がテーマです。

なので、開始当初は

・一人喋り?できるの?
・どんな機材で?
・もっといい音質&聴きやすいもの
・時間はどれぐらい?

などなど、問題解決がバックテーマにありながら、自分が楽しいと思うことだけをしてきました。平日のみというのも、最初から決めたルールですが、ちょうどよかった。毎日というのは、メリハリがつけられないので僕には無理です。

<LIVE配信に求めるものと課題>

2021年1月のClub Houseブームは一瞬にして去りましたし、Stand.FMはしても、あちらについては遠巻きに見ていたので、ノータッチでした。

そもそも”LIVE”というものが、個人的にとても苦手(→ライブするミュージシャンの人が?)

ここでいう苦手なLIVEは
・Stand.FMのLIVE
・instagramのLIVE
・YoutubeのLIVE 
などを指します。

時間を拘束されて、そこに自らが合わせていかないといけないものと考えます。アーカイブがあり、そこに目次付けがされていて、いつでも自分の都合と時間帯で情報を享受できる状態に慣れていますから、”今そこで行われていることの共有と一体感”は、優先順位から除外されます。

この肌感覚と、これからの時代の音楽や配信ライブに求められるものは影響し合うのだろうなと思います。

ライブハウスで観る演奏は、その場で楽しむもの。

配信されたライブ演奏アーカイブのものは、ある程度の編集(目次付け)や、テロップなどの補強がされたものでないとリプレイに耐えうるものにならないこと。では、その労力と対価は誰が支払い、行うのか?

配信=無料で当然 ではないし、
有料=拡散性が落ちる(そして、有料なりのクオリティが求められる)

あっちを立てればこっちが立たない、という関係はどこの世界でも同じですが、難しい問題です。

<音声配信の特異性>

2021.7.11(sun)に行うライブイベントの”告知”を行っている放送です。これは、Twitterや、その他のSNSであれば文字情報と写真を並べて、

「すごく楽しいイベントになります!ぜひ来てください!!!」

と書けば済む話です。ですが、情報過多の現代では、「あぁ、また告知宣伝か」とすぐに画面スクロールされてしまうかもしれません。

上記の放送では、4分38秒のなかで

・イベント概要
・出演者
・過去の同会場の思い出(※ここがメインディッシュ)

・今年の話

などについて、自分の声と言葉で話しているのですが、SNSの投稿であれば1秒でスクロールできることを、4分38秒の時間を拘束しています。ですが、先述したLIVE放送でもなく収録されたものですので、ユーザー側が自分の好きなタイミングで聴くことができるというものです。一方で、

これ凄くいい放送だったよ!聴いて聴いて!

という拡散力は全くないです。であるのに、声で伝える理由はあるのか?僕はあると考えるので、続けています。

声で伝える理由は、文字にはしません。聞けば伝わるかもしれませんし、聞かねば分かり得ないと思います。

【Youtube(動画)を選択しない理由】

これはシンプルです。既に、世間的なフォーマットが完成しているから、に尽きます。

テロップ然り、構成、動画の長さなど、見やすい動画のフォーマットが完成しています。その枠組に載せられないと、コンテンツとしては成立しないでしょう。THE FIRST TAKEのような手法が、いくつも出てはこないので、これは仕方のないこと。それを個人で行う労力が割けないというのが理由です。

では、音声配信はどうなのか?

声だけなので、画面上に作るテロップは入りません。でも、視覚情報なしに耳だけに訴えるので、音質に関するクオリティやテクニックが重要なのだということを、約200回の放送で感じています。まずは、100回でした。そこからの100回分で、ようやく見えてきた形があります。これも回を重ねた本人にしか得られない経験です。

どうしても5-10回ぐらいで放送を辞めてしまう方がいます。話すことがないとか、副業収入になるかと思ったけど無理だったとか。そういう方には難しいでしょうね、と思います。

自分としては、頭の整理と、あくまでも音楽機材の使い方を学ぶ上での実験台にしているところがあります。他人にお願いして200回も付き合ってもらえませんので。

その上で四苦八苦して、身についてきた技術や経験は、この先、3年なのか、5年後ぐらいに役立つかもしれませんし、役立たないかもしれません。その時に、お金になるかもしれませんし、ならないかもしれません。それぐらい、気の長い”遊び”です。

スピード感ばかりクローズアップされる時代ですが、特効薬ではもう乗り切れないことは数年前から分かっているはず。結局、地味な作業と、楽しむ心が、最終的に自分に返ってくると信じています。

長くなりましたが、これが今の林が考える音声配信との向き合い方でした。

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林 未来彦
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