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楽器用ワイヤレス・システムについて

サックス友人と話をしていて、色々調べた結果をせっかくなので公開してみます。自分自身が使っている機材を中心に記述します。自分の機材はSHURE BLX14。

ワイヤレスシステムを選ぶ場合に大切なのは4つ

1.どの規模の会場で使うか
2.アナログとデジタルの違い
3.多数の出演者がいる場合、自分以外にどれだけワイヤレスを使う奏者がいるか
4.もちろん予算

一つずつ説明します。

1.どの規模の会場で使うか

意外とワイヤレスが活躍するのは"小さな会場"です。ステージが狭くても足元が散らからずに楽です。電波の伝送距離が、製品のスペック・価格に影響されます。

2.アナログとデジタルの違い

メリットとデメリットは、こちらを参考に。

開けた野外ステージではデジタルが強く、アナログは遮蔽物に強いです。

デジタルの2.4GHzは、スマホと同じ周波数を利用するので、狭い空間で大人数のWi-Fi機器に干渉を受ける恐れがあります。一方のアナログ電波(通称B帯)はWi-Fi機器とは無縁です。注意するのは、次の3です。

3.多数の出演者がいる場合

大規模フェスや、そうでなくても個人利用がしやすくなったワイヤレス機器です。Vocalもワイヤレス、ギターもベースもワイヤレス。さらにドラマーはイヤモニをワイヤレスで使用する。
そんな場所に入るには、同時使用するチャンネル数が限られます。基本的にワイヤレス送受信機側に、オートスキャンという”今空いているチャンネルを自動的に探す機能”はありますが、廉価モデルと高級モデルの差は、このあたりにあります。

よく共演する人でワイヤレスの人がいるとして、その方たちが、どのメーカーの、どのモデルを使っているかも重要です。SHUREでも、ゼンハイザーでも、同じメーカーのものだとチャンネルの選別がしやすかったりします。相性というのもあります。

4.もちろん予算

オーバースペックで高ければいい!ってもんでもない。というわけで、自分自身の使うシーンを想定するのが大事ですね。


<音質は?>

正直良くわからない(笑)

一番良いのをワイヤード(有線)だとして、そこからどの程度、変化するか?ということです。有線に比べて多少の音質劣化があったとしても、それ以上にパフォーマンスや足さばきにメリットを置く方がワイヤレスを選ばれると思います。
どのメーカーであっても、各社競っているので、大きな差はないと思います。サウンドハウスという音響・販売メーカーのワイヤレス担当の方と電話でやり取りしたことがありますが、

Shureの音声圧縮技術は価格以上のものがある!

と言われて、それを信じて購入しました。林は2016年にオーディオ・テクニカからSHUREに変更しました。それが冒頭の、SHURE BLX14です。

オーディオテクニカが悪かったわけではなくて、後述のDPAマイクをワイヤレス使用した時にノイズが乗ってしまいました。この辺りは、完全に機器の相性です。

自分自身が使ったことがあるものからしかオススメができないので、他社のワイヤレスシステムでDPAマイクが絶対に動くかどうかは、試してみないとわからないところがあります。その意味でも、SHUREの組み合わせを、おすすめしたいです。こちらは6ch対応可能。チャンネルが足りなくて困ったことは、今の所ありません。


<Sax(管楽器)のワイヤレス化に必要なもの>

ガッチリとサックスのベルに固定する”クランプマウントセット”がオススメ。譜面台にちょっと挟むのも可能ですし、ソプラノサックス〜アルト〜テナー〜バリトンどれでも付け替えが楽です。

SHUREのボディパック送信機に変換するコネクタです。
その他のワイヤレスシステムを検討するときは、こちらのリストを参考にします。

”あると便利で安心なもの”

ついでに予備のケーブルを1本。このタイミングで合わせて買っておくほうがよいです。他社のピックアップマイクとの違いは、断線した時にケーブルを交換して使い続けられることです。保険と思って、マイクケースに一本忍ばせておくと、いざという時にすぐに対応できて、安心です。


<お見積り>

DPA有線マイク       ¥61,600
DPAワイヤレス変換端子   ¥11,880
DPA予備ケーブル      ¥4,620
SHURE BLX14 (ワイヤレス) ¥39,370
合計 ¥117,470-

全てAmazonで計算

おそらく、20年前であればワイヤレス・システムだけで、20−30万したような気がします。とてもじゃないですが、個人ユースで導入するのは難しかったのですが、ワイヤレス部分だけで言えば5万円ぐらいです。とはいえ10万円を超えるので、なかなかな設備投資となります。

マイク単体が高価なのですが、これもまたデンマークで職人さんたちで一本ずつハンドメイドで作っているものです。

ヒビノWebサイトより

DPAとは、“Danish Pro Audio”( デンマーク・プロオーディオ)の略です。

Instagramもフォローしていますが、色々な使用シーンを観ることができるのも参考になります。

DPAのマイクは、一度その音を聴いたら、もう他のピックアップマイクには戻れないほどの生々しい素直な音です。エフェクターを通して使用される場合にも、まず最初の”素の音”がよければ、その後の効果も違います。
それは、ワイヤレス化するにも同じです。

とりあえず、知っている範囲の知識でありますが、サックスや管楽器吹きの方は、ご参考にされてください。トランペットや金管楽器の方は、低感度モデルを使いましょう。

なにかご質問がある場合は、お気軽にコメント欄にどうぞ。




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