職業に縛られるな

この道一筋何十年ってすごい事だ。

丸7年働かせていただいた会社を来月で退職する。働きやすく、楽しんでいたとはいえ、7年間同じ仕事をし続けることができた自分を褒めてあげたい。それくらいすごい事だと終わってみて初めて分かったし、私の5倍、6倍もの時間を1つの会社に捧げた父を心から尊敬している。

(ここ最近特に)異常なまでに速いスピードで時代が変わってきている事を感じている昨今、これからを生き抜くためには1つの職業だけでは足りない。これからはトップダウンではなく、個々がそれぞれ活躍しやすく、また、稼ぎやすくなる時代になってくる中で、この職業は私にとって最大に活かすべき「強み」なのである。

そんな時代になってきているのに、未だに職業に縛られて可能性を無駄にしている人がいることを残念に思う。

「プロボウラーはトーナメントに出て賞金を取ることに全力を注ぐものだ」という固定概念を個人に押し付けるのはもうナンセンスな考え方だということを理解しないといけない。

ライセンスを持っていようがいまいが、私が自分自身の人生においてどこに重きを置き、時間を割くかは私が決めることである。

ケンカを売っているわけでも、ナメているわけでもない。その道に全力を注ぎ結果を出している全ての方を心から尊敬しているし、そうなりたい人は、そうすべきなのである。無論、私も自分が決めた道に全力を注ぐ所存である。

プロボウラーとしてそれらしい行動をしろ、というのは発言者の単なるエゴだということに気づいていない人が本当に多い。「プロボウラーの〇〇さん」を応援したいのであり「〇〇さん」を応援しているのではない。

この事に気づけず、葛藤したり悩んだりしている選手には是非とも自由にやってほしいと願っている。

イベント業務やアルバイトをしながらギリギリの生活をしているプロボウラーにトーナメントで結果を出せというならば、その発言をした人が責任を持って、トーナメントだけに集中できる生活環境を用意してあげるべきだ。

マイナー競技の選手はいつだって勝利の為に全ての時間を割きたいと思っている。その環境が欲しくてたまらないが現実問題スポンサーを探すのは地上から星を掴もうとするのに等しいほど難しいから働いているのだ。星が落ちてこない限り、仮に落ちてくるとしてもどこに落ちるかわからないそれを探すのは不可能に近い。

前から思っていたことなんだけど、心の中でモヤモヤが消えなかったので。