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共存したい(コウモリと)

コウモリが出た。

2日ぶり(金曜日ぶり)に部屋から出ました。暑すぎて何もやる気が起こりませんでした。
クーラーから一時も離れなかったこの土日は風呂もキャンセルし、ゴキブリを駆逐するために掃除だけはしていたけど、それ以外はほとんど寝ていました。目覚めたらいつもおばあさんがごはんをつくってくれているので1日3回食事もしますが、もし東京でひとりだったら食事もキャンセルしているか1日1食だけウーバーイーツを頼んで眠り続けていると思います。

今日は徳島でも気温が38℃を超えるという激アツな予報で、『ゴゴスマ』でも“外は暑い”ということを延々特集していたので、「一体どれくらい暑いのだろう」と急にわたしの中のジャーナリズム(!)が目覚め、確認したくて外へ出ることにしました。しょうもない好奇心がなかったら、わたしはとっくに引きこもりです。

祖母家は表に店があって裏に住居があります。荷物が届いたときジャマにならないよう自転車は店の奥にしまっているのですが、いつもどおり自転車を取り出そうとしたら足元にコウモリが飛んできました。
わたしは19歳で上京するまで田舎で育ちましたが、全般的に生き物が苦手です。ゴキブリや蜘蛛を始め、なんとか虫は乗り越えるように頑張っているけど(キリがないので)、コウモリは頑張れません。
「ギャ!」でも「ワァ!」でもなく、咄嗟に「怖い!」と叫びました。

引き戸のギリギリ向こう側に落下したので戸を閉めた(パニック)

見たことがありますか、野生のコウモリを。真っ黒です。初めて見ました。
デカいアゲハ蝶のような、潰れたツバメのような、知っている”何か”っぽいけど何にも当てはまらない特殊な造形と飛び方です。
前もって祖母から「コウモリが出る」という噂を聞いていたので「これはコウモリである!」と数秒で理解できましたが、事前情報がなかったら気が狂っていた恐れがあります。怖すぎて。人は「得体の知れない恐怖」と対峙すると気が狂ってしまうと実話ナックルズに書いてありました。
どんなに些細なことでも情報は共有しておくのが大事だと心底思いました。

なぜこんな目に遭わなければいけないのか(東京へ帰りたい)と思いながら外へ出てみたら、確かに騒ぐほどの暑さでした。日焼け止めを秒殺で貫通して日焼けしているのがわかったので、10分くらい自転車に乗って藤井寺という四国八十八ヶ所の11番札所を見てとっとと帰りました。

11番目の寺

帰ってくると祖母がごはんを用意してくれていました。それはありがたいのですが、祖母は心霊ものや都市伝説が妙に好きで、嬉々として心霊番組を見るので困ります。わたしはホラー系が全般めちゃくちゃ嫌いなのです。
虫も動物も嫌だし、日焼けも嫌だし、ホラーも嫌だし、よく考えたら夏なんて何も好きじゃないと気がつきました。

「お粗末なものですが」と言って提供された夕飯

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