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【指導のひとコマ】03-敵対心を持たれたら

2008/12/8
Yさんの職団同行-私鉄A駅

K様独身、再訪問。
今分かっていること『主力は他社で、親が窓口。親に毎月10万渡している。貯金もしていて、貯まったら、使う』
以前親御さんにうちの主力も見ていただくよう渡したが、断られている。どのように渡し、どう話し、どう言われたのかは確認していない。

前回年金の話をしたらしく用意してきた設計書で説明している。でもK様は聞く姿勢ではない。食事しながら、テレビをチラ見しています

それでもYさんは話し続けていますが、きちんとK様に話を振りながらだった点を評価。普通はいっぱいいっぱいで最初から最後まで話し続けてしまう新人さんが多いものです

課題としては、いきなり"設計書の説明"をしている点。まだ興味がない時点で説明をしてもそもそも聞いていないので、その前にどんな話をしたらいいのか。タイミングを見て私が話してみました

《筆談》退職したあとの生活を公的年金でまかなうとします。公的年金だけでは必要な生活費に対して不足が生じます。それを補う方法の一つが生命保険会社の『個人年金』。国としては、足りない分は国民ひとりひとりが自助努力で補って欲しいわけで、何か特典を設けたい。そこで自助努力をしてくれている国民には所得税・住民税の減税をする、これが生命保険料控除制度です。年末調整で掛金に応じて税金が戻ってきます。つまりこの『個人年金』は自助努力の手段として国のお墨付きをいただいていることになります

《設計書》
✔︎毎月1万ずつだと年末に5000円戻る。(当時の制度で所得税率10%)
✔︎掛けている時に亡くなった場合はご遺族に
✔︎年金受給中に亡くなった場合もご遺族に
✔︎10年以上経てば、払済にも出来る
✔︎長く続けていただかないと、解約返戻金が掛け金累計を下回る
✔︎万一、災害で身体障がい状態になったら保険料は免除。代わりに保険会社が支払い、将来の受け取れる年金は約束されている

ゆっくり資料を指しながら話すと黙ってじっくりと聞いてくださいました。「せっかくの節税枠ですから…」と決断を促すと「じゃあこれは検討しますかね…」とおっしゃっていただけました

「周りの方も実はこっそりやってます」と言うと「まぁそうでしょうね」と笑う



帰社後、「設計書の説明の前にまず概要を」と指導しますが「難しいなぁ」と受け入れ難い様子でした


子どもの頃から時々感じていたこと。それは一方的に敵対心を持たれることでした。この日のやり取りでYさんが私に無用な敵対心を抱いてしまっていることを知ります

こうなるとプランB。少し刺激する程度、余計な事は言わず自力で数字を出してもらいます。特に彼女の場合は話すことに苦手意識がないですし、あとは意地とプライドで形になります。私の手も空き他の新人さんの指導に当たれます。

そして私は彼女より少し多く数字を出す。追いつきそうで追いつけないからいいのです

ちょっと反抗的で(笑)自立心が旺盛な部下をお持ちの方から"手に負えない"と相談を寄せられることがあるのですが、それならそれでいいと思うんです。かつての私もそんな新人だったわけで、当時の指導者は本当に好きにやらせてくださいました。1人で数字を出してくれるならこんな良いことはありません。そして困った時だけしっかりフォローしてあげられるようスタンバイしておきます


コミュニティに毎日投稿していた私の活動日記から指導の場面を抜き出して掲載します
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