お散歩の神様

心にまかせて歩いてゆく
夜な夜なのお散歩

グレー色した薄暗い通りにぽつんと
むわっと暖かいオレンジ色の光
目に染みるスパイスと甘いココナッツの香り
本格インド料理専門店があった
お店の前でよだれをたらしてメニューをみていると
店員さんがぴょこっと顔をだす (^^)ﾆｺｯ

いちどひっこみ コップを手にもどってきた
白いとろとろの入ったコップをわたしに差し出す

「ドウゾ (^^)！」

わたしはあわてふためいて
ポケットをぱーしたり
お財布を持っていないのですと
手ぶらであることを伝える

「イイヨ！シショクシショク！ アッ シインネ！ドウゾ！」

オイシーラッシ〜
オイシーラッシ〜♪ と歌ってくれた

わぁ ありがとうございます
ナッシー？ なしじる？
いただきます

( ﾟдﾟ)♡
おいしい
すってもおいしい
ナッシーっておいしー！

(すっても→すごくとっても)

お礼にわたしも歌う

オイシーナッシ〜♪
オイシーナッシ〜♪

(合唱)
オイシーラッシ〜♪
オイシーナッシ〜♪

しばらく一緒に ラ(ナ)ッシ〜の歌 をうたい

「マタネ！」 とオレンジ色の光に吸いこまれていった

えっ 神様だったのかな
わたしには神様にみえた
神様に与えられた

ラッシーの神様
ありがとうございます

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家の近くの大掃部山公園
そこのお池のあずまやが好きで
よくお散歩へゆく
小さな滝もあるし
鴨もいるし
猫もいるし
ときどきリスもいる！

その日はあずまやに先客がいて
トレローニー先生みたい と思った
トレローニー先生はお茶をしている
おじゃまをしないように池のふちにかがんでいつものように鴨と会話をはじめる

「 ねぇあなた この景色惹かれるでしょう 」

 突然 声が話しかけてきた
 今のはどっち？   鴨？ トレローニー先生？ 

  はい  すっ… とっても

  鴨に返事をする

「そうよ 喜ぶわよ 罔象女神が
   あなたの応援団の中にいらっしゃるから」      トレローニ先生だ 

     カミツキカメノカメカメ？

「ミツハノメノカミさま
    水の神様 すごく綺麗な御方よ
    さて！お餅つかなきゃ！ ごゆっくりね」

罔象女神様  調べてみたら
水の神様 止雨 祈雨 治雨 を司る 瀬織津姫
井戸の神様 紙漉きの神様 トイレの神様
伊邪那美命のおしっこから生まれた

不思議だったのは
大切な日には必ず晴れてくれるし
お外に行きたくない日にはしとしと雨が降ってくれる
犬のお散歩の間だけ雨が上がってくれる
いつからか お天気はいつもわたしの味方 と
確信をして お天気の心配をしなくなった
ミツハノメノカミ様のおかげだったんだ

ミツハちゃん  
ありがとうございます

トレローニー先生 
ありがとうございます

お空を見上げれば
雲は龍のかたち
そうだわたしにはレンちゃんもいるんだった
蓮のお花を大切にもってる白龍の蓮ちゃん
ずっと遠ざけてたねごめんね

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ゆうげの時間
いろんなお家から
いろんな美味しいにほひがただよってくる
くんくんしながらのお散歩

すこし前を歩く 
おおきなゴールデンレトリーバー
くるっとふりむいては
しっぽをぷりぷりっとふってくれる
くるっ  ぷりぷりっ
くるっ  ぷりぷりっ
くるっ  ぷりぷりっ♡

なんだちみは
ごきげんわんこだな
わたしは手をふりかえす

そうしたら 飼い主さんをひっぱって
こっちに来てくれた
目を細めて
耳をぺたっとさせて
お尻ごとぷりぷりさせて
全身で甘えてくれる

「お？どうした甘えちゃって  めずらしいな          犬飼ってんの？ 」 と飼い主さん

  いえ 飼ってないです
  でも  すっ…とっても好きです

ぷりぷりちゃんを撫でながら 
大好きですって心から思った

大好きです

 

あれ？
神様となにか約束をしていなかったっけ
そのいったんに触れたきがする

ぷりちゃんが 
自分はだめだと思いこんで
命をむだづかいしていないかい
おもいだせ おもいだせ と甘えてくれる

ぷりちゃん 
ありがとう
ぷりぷりでかわいいね

ラッシーさん
トレローニー先生
犬のぷりぷりちゃん

お散歩をしていると
いろんな神様と出会う
そのひとのつぶつぶのすきまの神様に

この世はみんな
ちいさなちいさなつぶつぶでできている

ひとのからだも ちいさなつぶのあつまり

そのちいさなちいさなつぶつぶとつぶつぶのすきまに 神様はいる

だからきっとわたしたちは神様そのもの

でもすきまの神様は
つぶつぶが気づかないと祈ってくれないと
そのつぶつぶに介入できないしくみ
氣づいてもらえるのをまってる

だから
自分は神様なんだと気づくこと
上手にお祈りをすること

上手なお祈りって
なんだかよくわからないけれど
ああしてください こうしてください と
思考でお願いするのではなくて

生きるって愉しいね
ありがとうって想うよね って
今ここにあるものにありがとうをする
思考に意図をもたせる

もし自分にばかだなんて言って
自分のすきまの神様を傷つけたら
そのすきまはぜんぶと繋がっているから
いちぶを傷つけるとぜんぶが傷つく

だからきずつけなくてもいいんだよ 
自分の思考の中の言葉でさえ
たとえどんなことがあっても
自分をせめなくてもいいんだよ  
思考に意図をもたせるんだ


あなたがきずつくと
あのぷりぷりちゃんまでも
きずついちゃうかもしれないもの

生きるって愉しいね
ありがとうって想うよね って

お散歩の神様は教えてくれた