NHKR1『ラジオでハッチポッチステーション』(2024/05/03)で鮮明に思い起こさせられる、パペット音楽バラエティというTV番組カテゴリー

NHKR1『ラジオでハッチポッチステーション』(2024/05/03 10:05-11:50)

じつに、実に爽快な、番組でした。
『ハッチポッチステーション』は洋邦楽の楽曲パロディ(楽曲に童謡を載せるのが基本のスタイル)が多く生み出されました。いま教育に関わる業をしていて、著作権処理をよくぞこれだけのアーティスト相手にやってのけたという思いなど、とてつもないご苦労をされたであろうことに対し、敬服せずにはいられません。
その際、きっとこの番組名 "hotchpotch station" が、諸権利者の理解を促進したことだろうと思えてきます。「ごちゃ混ぜ」という言葉に、洋の東西を問わずもつ音楽の力を、それもパペット操演(人形制作・操演:人形劇・木ぐつの木)の番組にして届けたいとするという、ある意味 "Sesami Street" をも上回る発想・番組企画の練り上げ度(NHKに加えグッチ裕三の創作性も含む)、そして力強さを感じます。それが権利者にきっと伝わっているはずです。だからこその許諾です。ご努力のものすごさを感じます。

番組のコンセプトはその後、宮川彬良『クインテッド』、川平慈英『コレナンデ商会』へと30年弱にわたり綿々とつながり、パペット音楽バラエティという、おそらく世界じゅうどこにもないであろうテレビ番組カテゴリーを実現していました。NHKEテレというこれまた世界屈指の「教育カテゴリー専門地上波TVチャンネル」ならではの賜物でもあります。子どもだけにおもねないと言ってよい真剣な作り込み、グッチ裕三、川平慈英の歌唱・宮川彬良の演奏の豊かさが届ける音楽の完成度、そして人形劇・木ぐつの木の見事なシンクロの操演。

いま、このカテゴリーで番組再開するなら、どなたを実写出演者に迎えましょうか。楽曲を編む側のセンスもスタッフや出演者には求められるでしょうから、そう簡単ではないでしょうが。
『ラジオで~』番組でご出演された本仮屋ユイカさん、いかがですか?

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