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また試合に出た


柔術を始めたのが2023年1月。約1年半、なんやかんやと試合に出ない理由や言い訳をしてきましたがついにやらない理由を探すのが嫌になってしまい、試合に出てきました。
当日までの気持ちのことと、当日のあれやこれやを記録します。

私が何か決断する時の大きな決め手は、決めることが自分にとってダサいかダサくないかです。自分の行動をなるべく自分が一番誇りに思いたいし、カッコつけたかったし、ようは褒められたいのでね。こう書いてること自体がダサい気もするけど、気が弱く自己肯定感の低いくせに格闘技を趣味にしてる人はね、このくらい追い込まないと試合に出るなんて決められないんですよ。だって普通に暮らしてたら落とされることも極められることもないし、こんなことしてなきゃ感じる必要のない緊張を試合までにずーっと感じ続けることを決めるんだからさ。理由もなしに決められないよー。試合出たとて、べつに何も失わない決断なのに急に死ぬ思いになる不思議。

エントリーしてから試合までに二回ぐらいは「やっぱり辞めよかな…」と悩みました。気が弱すぎる。

辞めよっかなーの第一波はエントリー期限終盤になっても同カテゴリ(フェザー)に他の選手が居なかったこと。
一つ上のライトにはエントリー選手がいたけど、初試合で体格の違うことが確定するカテゴリに飛び込んでまで頑張る意味あるか…?と随分悩みました。が、ここで試合出ることをやめてしまったら、エントリーするまでにヨッコラセと重い腰を上げた私の気持ちを否定してしまうので、結局階級を上げてのエントリーに変更しました。デビュー戦のくせに最大で10kgほど体格差がある状態になることを決めてしまいました。やめるのがダサいと思ってしまったがばかりにYO…。

辞めよっかなーの第二波はトーナメント表確定までの期間。いまここでキャンセルすれば相手に迷惑かけないわよね!?やめるなら!!いま!!練習もうまくいかんし怖いし出る意味わからんし全部もう嫌!!格闘技全部やだ!!死ぬやめる終わり!!の気持ちで地獄の沙汰だったのですが、いやここでやめたらダサすぎるわ…と思ってキャンセルせずに時が経つのを待ちました。とにかくカッコつけたいんですよね。決断時に於けるナルシスト状態はよくも悪くと異常に強い。他に活かして欲しいよ。


苦悩のエントリー、カテゴリ変更、激鬱の期間をなんとか乗り越えて試合当日。我ながらよく迎えたわ。

あまり快眠とも言えず食欲もないまま試合会場に到着するとすぐに同じジムの面々やボスと合流できてひとまず安心。進行が巻いていて早めに着替えてスタンバイ。ボスに色々声をかけてもらい、道着チェックに進んだところで道着が規定に引っかかり一瞬死ぬも(裏地の幅の規定に引っかかった)、同じジムの方からお借りすることができて九死に一生を得ました。焦ったけどこの時もボスやジムの面々に支えられて、動揺せずになんとか試合に出れることになりました。笑ってたけど泣きそうだったYO。

カテゴリには3人。3人トーナメントで、始めに2人試合して勝った方は決勝、負けた方はもう1人と試合して、その勝った方が決勝。私は始めの方の試合に決まっていたので負けようが勝とうが最低2試合はやることになっておりました。

道着チェック、階級上げてるので当然通る計量を終えて待機の場所へ。スコアボードのひとやカメラマンのひとがお菓子たくさん持ってて面白かった。とかどうでもいいことを思いつつもだんだん心拍数がバカになってきたので、なんとか落ち着こうと思って「これからやるのは出稽古の人とのスパーリングや」と考え直してその時を待ちました。ここで怖いと思ってももう仕方ないし、武道家らしく無礼なことなくいつものことをいつも通り頑張るしかないのでね。

試合開始、思ったより体格差を感じなかったものの、もっとやれば一本取れたところが極めきれず、チャンスを逃した後に相手の絞めを受けながらちょっと痛えな〜どうしよかな〜とちんたら耐えてたら試合止められて負け。審判に大丈夫?って聞かれたけど何について聞かれているのかわからないまま、大丈夫って答えたけど…。多分落ちたと判定されたのではないか、とのことでかなり悔しい負け。初戦負け。もっと腕十字うまければ勝ててたのにな。

うだうだしてる間もなく2試合目。相手の計量を見てしまっており、8kg上なことを知っての試合。2試合目は1試合目よりセコンドの声がよく聞こえて気持ちきれずにやりきれたけど負けました。あと一手頑張ればなんとかポイント取れたところを頑張れなかったこと、技術でフィジカル差を取り返せなかったことが悔しかった。途中で何度か顔に膝くらって鼻血出たことに自分で気づいていて、この出血で止められたら最悪だなと思いながらも、幸い私のポジションはいつも下だったので出血で止められることなく5分を終えて負けました。でもラッソーおじさんのプライドは出すことができました。解除されない景色は良かった。股関節硬いのでもうラッソーやめたろかと思ってだけど、終わってからボスに「もっとラッソー極めましょう!」と言って貰えたのでもう少しラッソー頑張ろうと思いました。

2試合目終えた後に気持ち切れたり悔しかったりで泣きながら鼻血を止め、自分が行けなかった決勝を見届けました。出たかった。もし同じ体重なら勝ててたのかな、とか色々と考えながら。

決勝が終わりカテゴリの表彰式。3人なので3位。エントリー人数を思えば参加賞なのかもしれないけど、3位。

借りた道着、竹浦さんのラッシュ、えぐった顎、鼻血

自分が決めたことを人に応援してもらえる、この体験は日常に変え難い貴重で愛しい経験だなと。
もし柔術をやっていなかったら、他の趣味を差し置いて週に3回も4回も練習してジムの面々と顔を合わせていなければ、試合に出ることを決めていなければ感じることはなかった感情がたくさんでした。
緊張感やプレッシャー、戦況を客観的に捉えることができる落ち着きや集中力が自分にあったこと、痛さで激昂しなかった冷静さ、普段できていることは考えなくても出来ていたこと、良いシーンで行ききれなかった悔しさを自分が感じること、気持ちの面で知らない自分をたくさん感じたし、案外柔術できていることに気付きました。なんか知らんけど旦那が感動してた。なんでや。

今回の試合で一番心配していたことが、自分が柔術を嫌いになることでした。
終えた今はもっと練習したいしまた試合に出たいしさらに強く、フィジカルを技術で超えたい気持ちでいっぱいです。柔術楽しすぎワロタ状態です。普通に痛いし、並の女さんには勧めないけど私は柔術めちゃめちゃ好きってことを感じれた大事なイベントになりました。

今日まであまり大袈裟に「試合でるよ〜‼️」「柔術やってるやで〜‼️」と言ってこなかったのは自分のやってることに自信がなかったからですが、今回でだいぶ柔術やってる自分のこと好きになったし出来ている部分は確かにあったし気持ちの面で案外強かったので、今後はもう少し自信もって柔術おじさんをやっていきます。今年青帯になりてえです。


また頑張ります!
おめでとうやがんばれ、ありがとうございました✌🏻

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私がニコニコで暮らせます。