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マネージャーだって人間だよ

普段あたりまえと思って見過ごしていることを改めて見つめ直した。
その中で仕事でのマネージャーの立ち位置について観察してみた。

【観察で得られた情報】

観察をしていくと、マネージャーの業務内容は部下との1on1や上長との1on1、意思決定が必要な会議など様々なMTGに出席している。
上記に加えて、プレイングマネージャーという形で、自分自身のプレイヤー業務にも時間を割かれており、現状どうやっても残業があたりまえになっている。
スケジュールに見えてこないものでも、例えば急に部下から電話がきたり、チャットでの相談がきたりと、各方面から連絡がきてそれに対応しなければならない。
また、部下への評価やフィードバックなどにも時間をかけており、モチベーションをいかに上げるか、パフォーマンス向上につなげるかを考えて動いている。 以上を踏まえると、マネージャーがこなす仕事は、量が多く幅も広く残業が出ても致し方ない、むしろ残業するのが当たり前だよね、という状況に陥っている。


【定量データ】

・会社の組織課題にあてはまることとして、「ミドルマネジメント層の負担が過重になっている」は、管理職層では1位だったものの、人事担当者では3位という結果に ※1
・管理職の悩み1位は5年前と変わらず「部下の育成」。5年前より10%増加し半数超え ※2

【問題の抽出】

 問題は上記に取り上げた「①残業が当たり前」というだけでなく、「②上長からもらえる自分自身へのフィードバックの機会が少ない」ことである。 ①残業が当たり前に関しては、観察の結果からも明らかだが、業務量から考えると残業が出ることは明々白々だが、マネージャーだから仕方ないよね、という風潮が蔓延っているように感じる。 これは組織が作り上げてきた文化にも起因すると考えており、周りだけでなく自分自身もマネージャーは残業するものだという考えがあたりまえになり、いつしか残業してなんぼ!という価値観に変化していっていることが一番の問題である。
②上長からもらえる自分自身へのフィードバックの機会が少ないに関しては、本質的には①と同じようなことが根本的な課題として考えられる。 マネージャーだから、たくさんのフィードバックはいらないよね、自分で考えて動いてね、といった考えや空気が蔓延っていることが最大の問題であると考える。 まとめると、マネージャーだから仕方ないよね、マネージャなんだから頑張ろう、という自他の考え方や組織文化を変えなければ、根本的な課題解決に繋がらないと感じる。

【解決方法の提示】

 根本的な課題解決に向けて、まずできることはマネージャーの適切な業務改善である。マネージャーだからこれぐらいやれるよね?、やらないといけないよね!というような自他の考えや空気感を変えていくには、公式にマネージャーとしての適切な業務量を決め、マネージャーも残業せずとも成果を出し、評価される状態にしていくことが重要であると考える。 マネージャーウェイという形で、マネージャーのあり方を定義し、適切な業務量、評価基準を設定し、全社共通のルールを設定すべきだと考える。
根本から解決していくには、
・ルールを作成
・社員とディスカッションし納得度を醸成
・全社共通のルールとして見える化
・アンケートや定期的なコミュニケーションから制度浸透や、課題を発見し改善しODCAを回す
という流れで、マネージャーウェイの運用を定着させるべきである。

参考文献

※1 リクルートマネジメントソリューションズ社(2020):「マネジメントに対する人事担当者と管理職層の意識調査」https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000087.000029286.html ※2 ラーニングエージェンシー社(2020)「管理職1,070人の意識調査」https://www.learningagency.co.jp/column_report/research/research_58_200727.html

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