桜の花咲く頃 ~Sakura~
桜:いらっしゃいませ〜
21年間生きてきたけど、
私には恋っていうものに縁がなかった
たくさん恋愛のチャンスはあった
告白されたこともあったが、全て断った
桜:恋ってなんだろう......
それが分からなかったからだ
○○:注文入ったよ
○○:おーい、聞こえてる?
桜:あ、すいません
桜:了解です!
〇〇さんはバイトの先輩
普段は異性に興味なんてないのにバイトの時は違う
何故か○○さんのことを見てしまう
だけど私にはこれが恋なのか分からない
桜:お待たせしました
桜:さくらのパウンドケーキと紅茶です
外は雨が降っててお客さんはほとんど来ない
○○:人来ないし休憩入ってていいよ
桜:え?いいんですか?
○○:だって誰も来ないもん笑
桜:じゃあお言葉に甘えて笑
○○:何か飲み物入れよっか
○○:いつものでいい?
桜:ありがとうございます笑
○○:そういえば、最近よくぼーっとしてるけど
○○:悩みか何かある?
桜:あ、えっと
桜:恋ってなんだろうなって思って
○○:恋ね〜
桜:何が恋なのかが分からなくて笑
○○:難しいよね〜笑
○○:でもね、その相手がいなくなったり、恋人が出来た時に悲しいならそれが恋じゃないかな
桜:なるほど......
桜:てことは桜は○○さんに
恋してるのかも
その時、遂に私は気づいた
○○:え?
桜:最近、ずっと○○さんのことしか
頭に入ってこなくて
桜:ようやく理由が分かりました!
○○:え、俺のことが好きなの?
桜:多分、そうなんだと思います
桜:だって、○○さんが他の人に
取られちゃったら嫌ですもん笑
○○:そっか
○○:ありがと笑
桜:だから桜に恋愛っていうものを
教えてくれませんか?
桜:○○さんに教えて欲しいんです!
○○:え?俺なんかでいいの?
桜:もちろんです!
桜:私は○○さんと恋をしたいんです!
○○さんは何故か泣いていた
桜:え?どうかしました?
○○:今まで他人から好きって
言われたことなかったから
○○:あ、ごめん
○○:つい嬉しくて笑
○○:是非、よろしくお願いします
桜:こちらこそよろしくお願いします!
○○:そういえばお客さんいないから
完全に忘れてたけど
桜:バイト中でしたね〜笑
○○:よし!まずは仕事頑張るぞ〜
桜:お〜!笑
○○:でもね〜、こんなに強い雨だと
咲いたさくらの花も散っちゃうね
桜:お客さんも来ないですもんね
○○:あ、お客さん来たんじゃない?
桜:ほんとだ
カランカラン
○○:いらっしゃいませ〜
桜:空いてる席にどうぞ!
-fin!-
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