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弱点  j-hope チョン・ホソク


チョン・ホソク、j-hope、ほび。彼にはいろんな名前がある。
しかしてその実体は?と考えると私には見当もつかない。


人間にはできることとできないことがあり、大体でこぼこである。デコがあればボコもあるのが人間だ。
しかし、ホソクさんにはボコがない、ように、見える。
I-LANDで候補生たちに「僕みたいな人でもアイドルになれたんだから」と言っていたけど、いやいや待て待て。
バチバチにキメたらおっそろしいくらい美しい顔をして、これぞアイドル!と言えるほど素晴らしいプロポーションで、ダンスは超一流だわ歌も歌えるわ作詞作曲ラップにプロデュース、バラエティでは誰よりも笑顔でリアクション王。ライブになればその場にいるアミたちが全員ホソクの女になるし、バックステージではプロに徹しボンボヤでは誰よりも気配り上手で優しくて頼りがいがある。英語のインタビューになればオーバーフローで固まったナムさんの代わりにパッとマイクを取って流暢な英語を披露するし、弱みと言えば超のつくほどの怖がりと、めちゃくちゃお酒が弱いってことくらいで、欠点というものがまるで見当たらないのだ。

できないことないの?と聞きたくなる。グクが黄金マンネなら、ホソクさんは紛れもなくナチュラルボーンゴールドだ。

でも、不思議なことにホソクさんはいつも自分を「一番端っこ」に置く。

気を使うとかそういう次元を超えて、ホソクさんは気がつけば画面に入るか入らないかのところでにこにこしている。グクやテテを真ん中に押して、いつの間にか自分はスッと端っこに行ってしまうのだ。パパ餅とのカープールカラオケでも、窮屈な真ん中の席に座るしダンスを教える段になってもダンスリーダーのはずなのにジミンちゃんを前面に出して自分は端っこに行っていた。

自分に自信がない、というのとは違うと思う。


アメリカン・ハッスル・ライフでのホソクさんの圧勝ぶりはすごかった。HipHopダンスの聖地L.A.で、それこそ水を得た魚のように生き生きと動き回り、ラップにボイパにナンパにMV撮影にとチューターたちを絶賛させる大活躍。ダンスの苦手なジンくんをサポートして、自分はダンスバトルで本場のダンサーたちを圧倒。ご褒美も一番たくさんもらっていたし、あの番組の主役はまさにホソクさんだった。出だしのドッキリでのビビり具合も含め。

普通なら「僕が一番!」になっちゃっても不思議ではないと思う。

でも、気がついたらホソクさんは一番端っこで笑っているのだ。「自分には華がない」とか言って。

なんでもできる黄金アイドルホソクさんの、驚くばかりの謙虚さ。もしかしたらそれがホソクさんの唯一の弱点かもしれない。


ホソクさんの自作曲について、私はツイッターで「現実を見ながらも一段浮いている」と書いた事がある。ホソクさんは、生み出す曲と同じようにどこか浮世離れしていて、とてもスタイリッシュだ。いい意味でも悪い意味でも、ガツガツしていないというか、都会的というか。泥の中から這いずり出して他の奴らを蹴落として周りの人間はおろか自分さえも欺いてテッペン目指してのしあがるぜ!っていう感じがしない。もちろん、激しい競争を勝ち抜いて来たんだから闘争心は人一倍あるはずだけど、表面を見る限りでは「成り上がったる!」という雰囲気はまったくない。事務所からクビを言い渡された時、板切れにしがみついてでも残ってやる!という展開ではなくキッパリと「やめる」と決めたところも。


ホソクさんがもっと欲張りで、自己顕示欲が強くて、お金に汚かったらもしかしたらバンタンにはいなかったかもしれない。大手の事務所で4人か3人くらいのユニットでセンターを取って著作権料稼いで35歳くらいになったらサクッとプロデューサーに転身して…。


私はホソクさんの、綺麗好きなところが好きだ。人を泥田に蹴落としてまで「売れてやる」というところがないのが好きだ。もしかしたらそれが、ホソクさんをいつも端っこに持っていってしまう「弱さ」なのかもしれないけれど、あえて端に行く、という選択をするホソクさんは輝いていて、とても綺麗だ。努力とか勉強とかで身につけたものではない、天性だな、と思う。ジンくんとはまた別の、育ちの良さというか人間としての品性を感じる。

ただひたすら音楽が好きでダンスが好きで人を喜ばせるのが好きで、弟たちを愛し兄たちを励まし友を支え、パンPDと2人で食事して給仕までしちゃうホソクさんはバンタンの屋台骨だ。誰よりも優しく、誰よりも厳しく、整っていて的確なたたずまい。おしゃれなチャリティアイテムをさりげなく身につけてるとこも、もう「かっこいい」しか出て来ない。


だらだらと長くなったのでこの辺でやめる。単純に、私はホソクさんのまぁるい後頭部がはちゃめちゃに好き。撫でくりまわしたい。


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