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aqua jungkook チョン・ジョングク

チョン・ジョングクには女の子の理想とあこがれがつまっている。

学校に一人はいたでしょう。すごくイケメンなのにかっこつけてなくてちょっと内気でほんとに優しくて、素晴らしく足の速い男の子。

韓国の「マンネ文化」というものに、私はバンタンで初めて触れたのだけど、男女問わずどのグループでも一番年下の子はもれなくとことん可愛がられる。何かやれば愛し気に見守られ、ほめ倒され、おいしいものは一番に食べさせられたいがいのことは許され大事に大事にされる。グクも例外ではなく、6人のヒョンたちにほぼ溺愛されてすくすく育った。23歳になるまで「ハンデを与える」というのが悪い意味だと知らなかったのにはびっくりしたけれど、「与えられる」ものが悪いものだと思いもせずに世界的ビッグスターになったのは、6人のヒョンたちがどれだけグクを大事にして愛していたかの証明だ。

2011年6月に満年齢13歳で芸能界入りしたグクを、ヒョンたちは「おんぶして育てた」らしい。ただ盲目的に可愛がるのではなくて、ダメなことはダメ、と教えている場面もたくさん見た。グクがアメハスで、一着しかない衣装を着たままマットに乗ってプールに漕ぎ出した時はホソクさんがガチオコで止めていたし、コロナの最中に友達と出かけてニュースになった時はユンギがクルFMで謝る場面を設けていた。(多分、その前にしっかり怒られていたと思う)

私は、グクって水みたいな人だな、と思う。どんな形のコンセプトに入れられてもまるでそれが最初からあつらえられたかのように完璧にフィットしているし、歌だってどんな歌い方でもできる。「おつかれソング」でこぶしを効かせた演歌を披露したかと思えばMy Timeでセクシー全開、Paper Heartでは吐息成分多めな切ない歌声、ONでは突き抜ける光のような高音。持って生まれた運動神経と器用さでどんなタイプのダンスも踊りこなす。すさまじい努力をしているはずなのに、「つらいと思ったことはない」と丸い目で素直に話していてびっくりした。

水は生きていく上で必要不可欠なものだ。頑張り屋でやんちゃで泣き虫で、なんでも出来ちゃうくせにバラエティでは割とポンコツなグクは6人のヒョンたちにとっての水みたいなものなんだと思う。6人6様のやり方で可愛いマンネを愛して(摂取して)いる様子は、見ているこっちがめちゃくちゃ笑顔になるし癒される。そして、グクは水として、6人を生かしている。「ヒョンたちが苦しい時に何もできないのがつらい」と言っていた、シャイで泣いてばかりだったマンネはいつの間にか、たくましくとても頼れる男性になった。たくましくなりすぎてちょっと恐れられてるけど。



学校に一人はいたでしょう。別に好きとか付き合いたいとか、そういう直接的な行動にはつながらなくても、胸の中にふわっと浮かぶ夢のような男の子。別々の道に進んでも、「どんなに素敵になってるかな」って、ふとした瞬間に思い出す、おいしい水みたいな男の子。


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